Game 8
感想書いてくれたらうれしいです!
なんせ初心者なんで何かいていいのやら;;
Game 8
「うそ……」
目の前には、さっきまでいた少女が2メートル立方の大きな黒い塊に変わった。
塊の下方を見下ろすと、赤黒い液体が大量に散っている。
玲菜は小刻みに震えだした。
「春……?」
ほとんど声にならなかった。
『それでは末次玲菜さんは、次のステージへとお進み下さい』
仮面女がそう言うと、スクリーンの横の壁がドアのように開いた。
「春……春は……?」
依然声はかすれている。
『神崎春さんは持ちコインが0枚ということで抹消いたしました』
にわかに信じがたかったが、実際目の前にさっきまでいた春の姿はなく、黒い物体の下敷きとなっている。
すると、玲菜はいきなり激しい嘔吐感に襲われ、その場でしゃがみこみ、嘔吐した。
春がつぶされた時の様子が鮮明にフラッシュバックする。ほんの一瞬だった。春が消えた。視界の突然の変化に脳がパニックになった。のもつかの間、今度は聞きなれない奇妙な音が耳から入ってきた。何か、それなりの硬さがあり、かつ柔らかいものが一気に潰れたような音。そう、丁度人くらいの硬さのものだ。はたまた奇怪な音に脳は混乱する。次は鉄のような匂いが鼻をついた。思わず顔をしかめる。
一体、何が起きた。
考えようとした刹那、脳みそが勝手に全て物事を解釈した。
春が潰れた――。
今度は目眩が起きて、その場に倒れこむ。動悸もする。
また、吐いた――。
胃がねじ切れそうだ。
『早く次のステージへ進まないと、失格とみなします』
何が起きている。
これは夢か、現か。
そうか、私達はゲームをしていた。コインを拾うゲーム――。
玲菜はゆっくりと立ち上がる。
丁度あの天井の穴からコインが一枚落ちてきたっけ。あの黒い物体も――。
口元を拭う。
はなからボーナスゲームなんて、なかったんだ。どっちかひとりが一枚しかコインを取れなかったんだ――。
仮面女の方を向く。
春は、殺されたんだ――。
女を睨む。
あの女に――。
玲菜は発狂して、スクリーンに向かって駆け出した。
『時間切れです。末次玲菜さん、失格』
玲菜の頭上にも春同様、黒い塊が落ちてきた。
今年で高校生になります。
高校になったらかけなくなるかも……