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貴方

作者:

そんな矢先、貴方からLINEがきた


「嫌いなの?」って


確かに話しかけなかったし、

LINEもしなかったし、冷たくはしてたけど、

嫌いだなんて思ったことはなかった


『 きらいじゃないよ 』

「そっか、ならいいや」

ほんとはここで、会話を終わらせるべきだった


『なんで?』

聞いてしまった

まだ貴方と話していたいと思ってしまった


「○○から君が俺のこと嫌いって言ってたって聞いた」

言葉が出なかった


『嫌いじゃないけど』

そっけない返事をしてしまった


「おけー、ありがとう」

『ほんとだよ、嫌いなわけないから』

「うん」


『友達にはなれないよ』

これでほんとに終わってしまう


「なんで?もう喋らないの?」

『うん、喋らないよ』

「なんで?」

『そういうものだから』

私は本気だった。って遠回しに言いたくて、わざとわかりにくい言い方をした


「わかんないよ」

そうだった、君ははっきり言わないとわからない人だったね

『そうだよね』

「うん」

『逆に喋りたいの?』

前みたいにすぐ返信がくることはない

それが何故か、すごく寂しい

自分から曖昧な関係を終わらせようとしたのに、寂しいなんて可笑しいな私


「うん、話したい」

ずるいよ、そんなこと言われたらまた貴方への気持ちが強くなる

『友達だから?』

「うん」

ちょっと期待してしまった

違うよって言ってほしかった


「なんで話せないの?」

『本気だったからだよ』

今度はちゃんと言ったよ、これなら貴方でもわかるよね?

「そっか、ありがとう」

『なんで?』

「本気になってくれてて」

『もうすきじゃないよ』

嘘をついた、精一杯


「知ってる」

『なんで?』

「だって好きな人の目見ない人いないでしょ?」

じゃあ私は?私は貴方のことがすきじゃないの?

『そうかなあ』

「うん、そうでしょ?」

なにも言えなかった


『私が吹っ切れて嬉しい?』

「半々」

『そっか、ほんとに?』

「ほんとだよ」

貴方は優しいから、私のことを傷つけたくなくてそう言ったのかと思った

『嬉しいなら嬉しいって言いな』

「うれしくない」

思考が止まった、なんで、

『なんで?』

「わからん」

『そっか』

『そういえばさ、______』


そこからは他愛のない会話を続けた

貴方はどんな気持ちなの?

聞いてしまいたかった

私はさ、貴方のことがまだずっとすきだよ

言ってしまいたかった

吹っ切れたなんて言いたくなかった

でも、その言葉を聞いて少しでも気持ちが戻ってくれればいいのになって

まだ期待している私がいる


期待なんかしても無駄なのに

そう思いながらも貴方との日々を思い出しながら眠りにつく


またね


______


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