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少年神官系勇者―異世界から帰還する―  作者: mono-zo
―少年の知らない大学―
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第198話 スポンサー

(「・ω・)「・・・


大学の学園祭に出資するなんて30年前の私では考えられなかった


自分が大学に通っていた頃には学祭などという行事は無駄だとすら思っていた


学祭なんて祭りの屋台と変わらない程度の認識しかなかった


だけど近頃の大学の学祭と言うのは昔とはまるで別物だ


いや、こういうのは大学によって違うだけなのかもしれない



大学卒業後はがむしゃらに働いた、父は副社長だったが私は忖度なしの平社員から始まった


父を尊敬して同じ会社に入ったが父には支援されることはなかった「総合商社の副社長の息子」そう言われることなんて一度もないままに現場で指示を出しては汗を流していた


役職持ちとなっても現場で努力していたのだが偶然あった女性と結婚し、子供も出来た


それまで子供なんて可愛いとなんて感じなかったが、産まれた子供を猫可愛がりしては周りに親ばかと笑われた


目に入れても痛くないとはこのことだろうな


年頃の子供というのは扱いが難しいが可愛くて可愛くてたまらない


私の父も私には厳しかったが孫にはデレデレとしている



そんな孫が大学にいる



大学には毎年企業と協賛して出店している、PR活動にもなるし学生の青田買いにもなる


こういう催し物でこそ学生の本性が見れたりするからバイトとして雇ったり既にうちに内定が決まってる人にも働いてもらう


人を見るのにはちょうどいい行事だ


問題を起こすものはその片鱗が見れたりするし、逆にリーダーシップを発揮するものや裏方できっちり働くものもいる


仕事に対する姿勢は仕事をしてこそ垣間見えるものだ


もう内定をもらったからと油断しきってゲラゲラ友達と笑うものもいるし時間きっちりしか働かないなんてものもいる


言われたことしかしない、時間内でしか動かない


そもそもそいつが働かないから仕事が残っているのに休憩だけはきっちりもらうなんて言うものもいる


時間どおりだけ働くのが悪いというわけではない、ただそれはまともに働いた上でならの話だ



仕事というものは人がやる



その人がどんな人物であるのか一緒に働いてこそわかることがある


仕事はできても家庭はおろそかにしていたり、平気で不倫するものもいる


人というものは本当に様々だ、本当に良い人もいればどうしようもない悪人もいる



職場にだって常識では考えられない驚くような人もくる



「私には妻子がいる、会社が潰れて無職なんですが今すぐにでも働きたいんだ」そういう29歳の男性がいた


アルバイトから始まり、働き次第で契約社員、様子を見て正規での雇用もありうるという話をした


アルバイトとして採用をその場で決めて「ありがとうございます!ありがとうございます!」と言われたのは今でも覚えている






彼が職場に来ることはなかった






今でも彼がなんで面接に来たのかがわからない



こういうイベントで人を見るというのは一種の見極めとしては有効だろう


面接だけ取り繕ったものを雇うよりも深くその人を見れる



それにうちの子がいる間にPRも兼ねて車一台を賞品にできたのも良かった



国産車で人気の車種、親の支援なしでは買えないだろうすこし大きめの車種


話題にならないほうがおかしい


一般参加者もいるが学生内でしか賞品の内容はちらつかせていない


イベント当日はテレビ局も撮影に来る


「企業として車一台を商品にできる余裕がある」というアピールも出来るし学生が商品を手に入れれば話題性もあるだろう


学生以外にも賞品が手に入る可能性もあるが参加者の多い学生が賞品を手に入れる確率が高いはずだ


うちの会社は地元では目立つ方だ


そのつながりでうちの子供の学内での立場も良くなるかも知れない


学生の頃の記憶と言うのは何十年も残りやすい、できればずっとうちのPRになってくれればそれにこしたことはない


「あの子がいたからあの時の学祭は盛り上がったよな」「あの会社は太っ腹だ」なんてちらりとでも話題になったら儲けものだ



賞品が出るイベントは体験したことはないがやってみたかったロッククライミング


若いもんには負けんとやってみたのだがテレビのようにはいかないな


他人がやっているのを見ていると「次はそっちの石を!」「あーだからダメなんだ!」なんて考えがよぎるがやってみると全く簡単ではない


身体の使い方やほんの僅かな力の入れ方が大切なんだろう、初心者コースの途中で落ちてしまった



これ、企画用高難易度コース、だれもクリアできないんじゃないか?



そう思ったが同じグループのやけに美人な子がスルスルとクリアしていった


ちらりとうちの子の彼氏、裕也君も上級コースまでクリアしていた


他にも力がありそうな若者もいるのになかなか初級も中級もクリアできている人はいない


膝を痛めているのに流石だ


小さな子供も参加して上級コースをクリアしていたが石と石の距離に手が届いていなかった、飛び移るなんて出来ていたのは身軽だからだろう


活発な子供を見てちょっとほっこりした


子供はこれぐらい元気な方がいい



評価やコメントなど、ぜひぜひよろしくお願いします✨


僕は皆様に評価いただけて嬉しくて書けているまであります(*´ω`*)

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