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そんな顔を見たの、初めて


 並んで歩いている姿を見て、思わず固まってしまった。反射的に人ゴミにまぎれようとして――。

「ひかちゃん!」

 呼び止められた。

「あ、この人は、バイト先の店長さんで」

「はじめまして、かな?」

「何度か、お店でお見かけしたことがあります」

「声をかけてもらって良かったのに」

 微笑まれた。会話は交わしたのはこれが初めて。でも、何度か【お店】に行った。大人の余裕を感じる笑顔が、イヤでも網膜に焼きつく。

「今、お店の備品を買い出しなの」

「そっか」

「バイト終わったら、連絡するね?」

 よっぽど今が楽しいのか、店長さんとの会話に夢中になっていた。



 ――そんな顔を見たの、初めてだ。

 期せずして、声が重なったことを《《二人》》は知らない。

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毎月300字小説企画

@mon300nov

第一回「初」に参加。

299字。

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