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Ed02:今宵、狂夜か凶刃か

GM:

 では、リツカのエンディング。

 君は、修行のためにまばらな山林に来ている。そこに、ゆっくりと近づく1人の人物。


リツカ:

「ん?僕になにか用か?」


GM/ヴァンガード:

「そうだなぁ……勧誘って感じか?」


リツカ:

「へえ、意外。なんでだ?」


GM/ヴァンガード:

「んぁあ? 決まってんだろ、お前さんの根っこの部分は俺と似てるからよぉ……。戦いが、好きなんだろ?」

 そう言って隙無くそちらを見てる。


リツカ:

「いいや?試合するのは好きだけど、戦い自体は、そんなに」


GM/ヴァンガード:

「おいおい……無自覚かい? 正義の味方に必要なものは何だ? 譲らない、永遠に現れる悪党と、おまえがやることはなんだ?」


「戦いだろぉ? ずっと続く戦いだ! それをおまえは望むんだろう。つまる所、てめぇも戦いが大好きなのさ! はっはっは!!」


リツカ:

「悪と戦うのが必要なら、戦うよ。僕は正義の味方だから」


「戦いが嫌いな人もいる。だから、僕はかわりに戦う。そうする必要あるのなら」


GM/ヴァンガード:

「あぁ、そうかい。お前さんは『刀』な訳だ。それも他人の為の、か」

 そう言って白けた顔になる。


リツカ:

「『刀』、よい響きだな、僕は気に入っている。そう、僕は刀だろう」


「他人のために戦うか、自分のために戦うか、そんなに区別あるのかね。他人のためと選んだなら、それは自分の為と同義では?」


GM/ヴァンガード:

「ハッ、違わんからこそ誘いに来たのさ。だが、当てが外れたか」


「お前さんのあの剣筋、ドロッとしてて、それでいて濃厚な死の匂いがしたのになぁ……」


リツカ:

「かみ合わないな。僕は自分を捨てる気はないのだが……」

 などを呟く。


GM/ヴァンガード:

「あぁ……お前さんは壊れてるのさ、やっぱりこっち側がお似合いだが、組む気は失せたぜ嬢ちゃん」

 それだけ残して、その場を去る。


リツカ:

「残念。君は正義のほうじゃないだろうけど、面白いと思っていたよ」

 そう言って、見送ってから。


「いや、やはりわからないな。なぜだろうかね? 僕は『正しい』ことしかしていないはずだけど」


挿絵(By みてみん)

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