表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/32

Md05:真実への階段を踏みしめて(後)

 ちなみに、広瀬さん側と赤城さん側は随時情報共有し、聞いてほしいことなんかも相談しています。

 それを踏まえて読み進めていただけると幸いです。

GM:

 では、こちらも進めていきましょう。赤城さんの尋問です。

 登場は赤城さんと、ユメコさん以外の4名ですね。

 言葉の真意を問う場合などは、ユメコさん側と同じく【知覚】か【意志】で判定してください。



[会議室 / 赤城玲奈 & リツカ・あやめ・エリル・カナ]


あやめ:

「……さて赤城さん、申し訳ありません。急に来てもらって」


GM/赤城玲奈:

 彼女は、いらいらした様子で会議室に座っています。

「べつに……いいけど……」


カナ:

「あ、えっと。別にとって食べようって話じゃないから、大丈夫……だよ?」


エリル:

「赤城先生、どうしたんです? そんなピリピリして……どこか具合が?」

 アタシ、あんまり赤城先生を疑う気にならないから、本気で心配している。


GM/赤城玲奈:

「だいじょうぶ、エリルちゃんは元気だね」

 言いつつ、いつもよりぶっきらぼうな様子。


リツカ:

「まあまあ、お茶でも飲もうよ」

 割と気安く、お茶を出してるよ。


あやめ:

「……さて、赤城さん。現在あなたに、スパイの容疑がかけられています」


「ですので、できれば一切嘘偽りなく、こちらの質問に答えてくれたなら幸いです。よろしいですね?」


エリル:

「……あやめさん、本気で赤城さんの事を疑ってるんですか」


リツカ:

「なんとなく疑いたくないね、こっちとしては」


GM/赤城玲奈:

「突然だなぁ……賢もそれで呼んだ訳?」(いらいら)


あやめ:

「そうですね……そこは否定いたしません」


エリル:

「私や皆さんにに優しくしてくれた赤城さんが、そんなことするわけありません!」


GM/赤城玲奈:

「そうだよ、私は医者。スパイとかできないよ」


あやめ:

「赤城さん。実は先ほど、あなたの経歴について調べさせてもらいました。あなたは昔、アムリタカンパニーで働いていたらしいですね」


GM/赤城玲奈:

「それが?」

 キッとにらみつける。


リツカ:

「広瀬さんとは姉弟らしいっすね」


GM/赤城玲奈:

「はい? 姉弟じゃなく叔母と甥の関係、しかも義理だもの」

 といいつつ、さっきまでとは少し違う雰囲気で話しますね。


リツカ:

「まあ、家族を大事にする気持ちはなんとなくわかるよ。広瀬さんは家出したけど、『家族』って縁はそんな簡単に切れないなって」


GM/赤城玲奈:

「家出の件まで知ってるの……!?どこまで人の家庭に……」

 ガタリと立ち上がりかける。


あやめ:

「勝手に立ち上がらないでください」


「赤城さん。どうしてあなたは、アムリタを辞めて、今のフォーチュン系列の病院に入ったか。教えて貰ってよろしいでしょうか?」


エリル:

 あやめさんたちにかみつく。

「もー! これじゃあまるで、赤城先生が悪い人みたいな言い方じゃないですかぁー!」


リツカ:

「まあまあ。そうは言っていないよ。ただ、大事の人のために何かしたい気持ちは、誰彼も多少あるじゃない?」


GM/赤城玲奈:

「ふん……」

 そう鼻を鳴らしながら、改めて座ります。


あやめ:

「では、改めて。あなたが今の病院に来た理由を教えてもらって、よろしいでしょうか?」


GM/赤城玲奈:

「アムリタに思い入れはなかったからよ。私があそこにいたのは父と賢がいたからだもの……」

 うつむきながら言いますね。


リツカ:

「僕、気になってるんだ。広瀬さんが家出の後、外で自由にできていたのはなぜか、って。こういう家族経営企業は、だいたい直系の親族に家業を継がせたいよね」


「で、これは邪推なんだけど。赤城さんは広瀬さんのため……彼の身を案じて、アムリタで働いていたんじゃないかなって」


GM/赤城玲奈:

「………」

 リツカの方を無表情で見る。


リツカ:

「『広瀬さんが自由にしていられる』と引き換えにすれば、あなたにとって、何をするにも十分の理由になるんじゃないか……というのは、感情に基づく邪推だけど」


GM/赤城玲奈:

「……それが、それが出来れば……どんなに良かったか……!」

 ギリギリと音が聞こえる。音の発生源が知りたければ、【知覚】でどうぞ。


あやめ:

 (ころころ)私の達成値18が、一番高そうですね。


カナ:

 (ころころ)ぐわ、私ファンブルだったよ。


GM/赤城玲奈:

 では、音は赤城さんの拳と口のあたりから聞こえていることがわかる。骨がきしむ感じの音だ。


リツカ:

 義体、なのか?


GM/赤城玲奈:

「そうよ! 援助ができるならしてあげたかった!!! でも、賢は一人でずっと……ずっと……」

 ギリギリギリ……音が続く。


エリル:

「赤城先生……その……」


カナ:

「むー……なんて声掛けたらいいかな、こういう時……」


リツカ:

「そっか……広瀬さんもあなたも、だいぶがんばったよね」

 よしよし、いい子だ、と慰めるように、赤城さんに寄り添うよ。


あやめ:

「続けますよ。アムリタに居た理由が前社長と広瀬さんがいたから、とのことですが。つまりはお二人が居なくなり、現社長に変わったから辞めた、という事ですね?」


GM/赤城玲奈:

「あの子はアムリタからの援助の可能性を断つように……ひとところに留まらず……」

 もはや聞いてない感じになってますね。ここで、赤城さんに触れているリツカは【体力】で判定をどうぞ。


リツカ:

 はーい。(ころころ)達成値12、かな。


GM:

 では、リツカは彼女の体温が上昇していることに気づく。大体39度前後、義体であれば臨戦態勢だ。


エリル:

「あ、赤城先生……!? なんだか、様子が」

 おかしな雰囲気を感じて焦る。


リツカ:

「よしよし、わかっているよ、頑張っていたね、うん、大切な家族だもんね」

 僕は気にしないよ。ただ優しく彼女の頭を撫でてる。


カナ:

 リツカちゃん、なんかこう、ヘンじゃない?


リツカ:

 全然、赤城さんに感情移入してないからね。赤城さんの感情を誘発するよう、ふるまっているだけさ。


「聞いてもいいかな? 僕を気にかけていた理由はなんだい? かつての自分と重ねていた、とか?」


GM/赤城玲奈:

「リツカちゃんは……悪いこと嫌い過ぎてて……医者として……心配だった……」

 ポツリ、ポツリと話す。真意判定、どうぞ。


リツカ、あやめ、エリル、カナ:

(ころころ)


GM:

 どうやら、本当のことだと感じますね。加えて、達成値が高いあやめとカナは、彼女が何かに対して罪悪感を持っている、と感じます。


リツカ:

「うん、わかっているよ、先生も自分のやっていることは悪いなって、わかっているのだから」


「僕がやりたいのは、先生を苦しめる『悪』を突き止めて、終わらせるだけだよ」


GM/赤城玲奈:

「悪なんていない……いないんだよ……悪くない……わるくない……」



[つづく]

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ