Md05:真実への階段を踏みしめて(後)
ちなみに、広瀬さん側と赤城さん側は随時情報共有し、聞いてほしいことなんかも相談しています。
それを踏まえて読み進めていただけると幸いです。
GM:
では、こちらも進めていきましょう。赤城さんの尋問です。
登場は赤城さんと、ユメコさん以外の4名ですね。
言葉の真意を問う場合などは、ユメコさん側と同じく【知覚】か【意志】で判定してください。
[会議室 / 赤城玲奈 & リツカ・あやめ・エリル・カナ]
あやめ:
「……さて赤城さん、申し訳ありません。急に来てもらって」
GM/赤城玲奈:
彼女は、いらいらした様子で会議室に座っています。
「べつに……いいけど……」
カナ:
「あ、えっと。別にとって食べようって話じゃないから、大丈夫……だよ?」
エリル:
「赤城先生、どうしたんです? そんなピリピリして……どこか具合が?」
アタシ、あんまり赤城先生を疑う気にならないから、本気で心配している。
GM/赤城玲奈:
「だいじょうぶ、エリルちゃんは元気だね」
言いつつ、いつもよりぶっきらぼうな様子。
リツカ:
「まあまあ、お茶でも飲もうよ」
割と気安く、お茶を出してるよ。
あやめ:
「……さて、赤城さん。現在あなたに、スパイの容疑がかけられています」
「ですので、できれば一切嘘偽りなく、こちらの質問に答えてくれたなら幸いです。よろしいですね?」
エリル:
「……あやめさん、本気で赤城さんの事を疑ってるんですか」
リツカ:
「なんとなく疑いたくないね、こっちとしては」
GM/赤城玲奈:
「突然だなぁ……賢もそれで呼んだ訳?」(いらいら)
あやめ:
「そうですね……そこは否定いたしません」
エリル:
「私や皆さんにに優しくしてくれた赤城さんが、そんなことするわけありません!」
GM/赤城玲奈:
「そうだよ、私は医者。スパイとかできないよ」
あやめ:
「赤城さん。実は先ほど、あなたの経歴について調べさせてもらいました。あなたは昔、アムリタカンパニーで働いていたらしいですね」
GM/赤城玲奈:
「それが?」
キッとにらみつける。
リツカ:
「広瀬さんとは姉弟らしいっすね」
GM/赤城玲奈:
「はい? 姉弟じゃなく叔母と甥の関係、しかも義理だもの」
といいつつ、さっきまでとは少し違う雰囲気で話しますね。
リツカ:
「まあ、家族を大事にする気持ちはなんとなくわかるよ。広瀬さんは家出したけど、『家族』って縁はそんな簡単に切れないなって」
GM/赤城玲奈:
「家出の件まで知ってるの……!?どこまで人の家庭に……」
ガタリと立ち上がりかける。
あやめ:
「勝手に立ち上がらないでください」
「赤城さん。どうしてあなたは、アムリタを辞めて、今のフォーチュン系列の病院に入ったか。教えて貰ってよろしいでしょうか?」
エリル:
あやめさんたちにかみつく。
「もー! これじゃあまるで、赤城先生が悪い人みたいな言い方じゃないですかぁー!」
リツカ:
「まあまあ。そうは言っていないよ。ただ、大事の人のために何かしたい気持ちは、誰彼も多少あるじゃない?」
GM/赤城玲奈:
「ふん……」
そう鼻を鳴らしながら、改めて座ります。
あやめ:
「では、改めて。あなたが今の病院に来た理由を教えてもらって、よろしいでしょうか?」
GM/赤城玲奈:
「アムリタに思い入れはなかったからよ。私があそこにいたのは父と賢がいたからだもの……」
うつむきながら言いますね。
リツカ:
「僕、気になってるんだ。広瀬さんが家出の後、外で自由にできていたのはなぜか、って。こういう家族経営企業は、だいたい直系の親族に家業を継がせたいよね」
「で、これは邪推なんだけど。赤城さんは広瀬さんのため……彼の身を案じて、アムリタで働いていたんじゃないかなって」
GM/赤城玲奈:
「………」
リツカの方を無表情で見る。
リツカ:
「『広瀬さんが自由にしていられる』と引き換えにすれば、あなたにとって、何をするにも十分の理由になるんじゃないか……というのは、感情に基づく邪推だけど」
GM/赤城玲奈:
「……それが、それが出来れば……どんなに良かったか……!」
ギリギリと音が聞こえる。音の発生源が知りたければ、【知覚】でどうぞ。
あやめ:
(ころころ)私の達成値18が、一番高そうですね。
カナ:
(ころころ)ぐわ、私ファンブルだったよ。
GM/赤城玲奈:
では、音は赤城さんの拳と口のあたりから聞こえていることがわかる。骨がきしむ感じの音だ。
リツカ:
義体、なのか?
GM/赤城玲奈:
「そうよ! 援助ができるならしてあげたかった!!! でも、賢は一人でずっと……ずっと……」
ギリギリギリ……音が続く。
エリル:
「赤城先生……その……」
カナ:
「むー……なんて声掛けたらいいかな、こういう時……」
リツカ:
「そっか……広瀬さんもあなたも、だいぶがんばったよね」
よしよし、いい子だ、と慰めるように、赤城さんに寄り添うよ。
あやめ:
「続けますよ。アムリタに居た理由が前社長と広瀬さんがいたから、とのことですが。つまりはお二人が居なくなり、現社長に変わったから辞めた、という事ですね?」
GM/赤城玲奈:
「あの子はアムリタからの援助の可能性を断つように……ひとところに留まらず……」
もはや聞いてない感じになってますね。ここで、赤城さんに触れているリツカは【体力】で判定をどうぞ。
リツカ:
はーい。(ころころ)達成値12、かな。
GM:
では、リツカは彼女の体温が上昇していることに気づく。大体39度前後、義体であれば臨戦態勢だ。
エリル:
「あ、赤城先生……!? なんだか、様子が」
おかしな雰囲気を感じて焦る。
リツカ:
「よしよし、わかっているよ、頑張っていたね、うん、大切な家族だもんね」
僕は気にしないよ。ただ優しく彼女の頭を撫でてる。
カナ:
リツカちゃん、なんかこう、ヘンじゃない?
リツカ:
全然、赤城さんに感情移入してないからね。赤城さんの感情を誘発するよう、ふるまっているだけさ。
「聞いてもいいかな? 僕を気にかけていた理由はなんだい? かつての自分と重ねていた、とか?」
GM/赤城玲奈:
「リツカちゃんは……悪いこと嫌い過ぎてて……医者として……心配だった……」
ポツリ、ポツリと話す。真意判定、どうぞ。
リツカ、あやめ、エリル、カナ:
(ころころ)
GM:
どうやら、本当のことだと感じますね。加えて、達成値が高いあやめとカナは、彼女が何かに対して罪悪感を持っている、と感じます。
リツカ:
「うん、わかっているよ、先生も自分のやっていることは悪いなって、わかっているのだから」
「僕がやりたいのは、先生を苦しめる『悪』を突き止めて、終わらせるだけだよ」
GM/赤城玲奈:
「悪なんていない……いないんだよ……悪くない……わるくない……」
[つづく]