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Md04:真実への階段を踏みしめて(前)

 長丁場になりますが、ここから5回ほど、尋問シーンが続きます。

 サスペンスのようなハラハラ感を、ぜひお楽しみください。

GM:

 では、君たちは赤城、広瀬両名を呼び出し、尋問をすることにしました。

 別々の部屋に通すか、同じ部屋に置くかは、みなさんの判断次第だよ。


ユメコ:

 私はそりゃ、広瀬さんと私で個別に話したいけど……尋問としてはどうかしらね。二人ともいたほうが情報量は多い気がするし。

 他の人の意見が欲しいわ。


あやめ:

 正直、広瀬さんと赤城さんを一緒にした場合、赤城さんが広瀬さんに何かしでかす可能性があるのでは、と思ってしまいますね。


エリル:

 それに、どちらかが悪いことをやっていたとして……それをお互いに聞くのって、イヤな気分にならないかなって。


リツカ:

 私はどっちでもいいよ。僕に興味持ってる赤城先生と話したい、とは思うけどね。


カナ:

 うーん……同じくどっちでも。


ユメコ:

 じゃあ、個別にやってみましょうか。私は広瀬さんと話したいわ。


リツカ・あやめ・エリル・カナ:

 赤城さんのほうで。


GM:

 では、メインのチャットタブとサブのチャットタブで、並行して進めましょうか。



※ ※ ※

 ということで、以後は2つのタブで並行して行われた会話を、編集してお送りいたします。

※ ※ ※


[医務室 / 広瀬賢 & ユメコ]


ユメコ:

 広瀬さんを呼ぶときは「事情を聴きたい」とは言いづらいわね。

 チームメンバの容態について話したい、って個別に連絡した感じで。場所は、人払いをした医務室。


GM/広瀬賢:

 では、なにがなんだか分からない、という顔でやってきます。


ユメコ:

「ごめんなさい。個人アドレスに連絡しといて、心苦しいけど……。連絡は嘘よ。大事な話がしたくて」


GM/広瀬賢:

「大事な話ですか?戦闘後なので、てっきり検診の件かと(きょとん)」


ユメコ:

「……あたしが突然出て行った後の、出撃なんだけど。敵の標的は、アムリタカンパニーの物資倉庫だったわ」

 じっと顔色をみる。


GM/広瀬賢:

「アムリタ……」

 険しい顔つきになる。真意を探りたいなら、【知覚】か【意志」で判定をどうぞ。以後も同じなので、随時どうぞ。


ユメコ:

 了解。(ころころ)達成値12。


GM/広瀬賢:

 ひどく、嫌悪がこもった様子ですね。


ユメコ:

 判断できないわ、まだ。

「それでね、仕事の延長として調べたんだけど、……私たち小隊の主治医二人。アムリタの関係者であることが分かったわ」


GM/広瀬賢:

「そう……ですね……私はアムリタの社長一族の直系ではあります」

 俯きながら。


ユメコ:

「赤城さんもアムリタの関係者だということは、知ってたかしら?」


GM/広瀬賢:

「え、赤城さんが? そうなんですか? まるで知りませんでした」

 心底驚いている顔です。


ユメコ:

 (ころころ、と真偽判定)達成値16……本気っぽいわね。


エリル:

 ユメコさん、『赤城さんと仲が良くて、昔は恋人同士だったら……』とか思ってませんでした?


ユメコ:

 思ってたに決まってるでしょ(きっぱり)

 『賢ちゃん、あの女よろしくね』『ねえさん、任せてください』まで想像してたわよ。仕方ないじゃない。


あやめ、エリル:

 www


ユメコ:

「襲撃者は、フォーチュンに私たち以外の部隊がいなくて、さらにあたしが、私用で出かけていることまで知ってたわ」


「であれば、私の用事まで知ることができる誰かが、テロリストに情報を渡しているということになる。目的は、アムリタに関係があるでしょう」


「なにか心当たりはない?」


GM/広瀬賢:

「目的があるとすれば、強化人間のデータでしょう」


「ディスティニーやラーフには強化人間や人造人間のデータが大量にあります。研究データを共有することは双方にメリットがある」


「それを使って……さらに金儲けがしたいんですよ、あの人はっ!」

 途中から怒りが抑えられないようになる。


ユメコ:

「‥‥‥! 広瀬さん、落ち着いて。もしそれだけなら、データや薬品をディスティニーに横流しする形でも成立するわ」


「フォーチュンの内情を探る理由があるとしたら……一番価値があるのは、うちの子たちのデータや、彼女たちに使ってる薬品よ」


GM/広瀬賢:

「えぇ、そうですね。言い方は悪いですが、フォーチュンは特殊な人の宝庫だ……それを狙って……」


「待ってください。まさか私がそれをしていると?」


ユメコ:

「その可能性も考えたけど、他の可能性も探りたいわ。あなたが犯人で、彼女たちのデータが目的なら、ここに現れず実家に帰れば済むかな、とも思うし」


「……ちょっとその、聞きづらいけど(もじもじ)。あたしたちが出かけていることを、あなたは誰に、いつ話したかしら?」


GM/広瀬賢:

「誰にも。おすすめの飲食店とかを聞いた程度です」


ユメコ:

 (ころころ)達成値15……本当っぽいのね。なるほど。

 むしろ、『いろんな人に話してました』のほうが楽なくらいだわ。困ったわね……。


GM/広瀬賢:

「もしお疑いなら……」

 彼は、そう言って両手を出します。


「拘束していただいて結構です。私はあなた方を……いえ。花都さん、あなたを裏切ったりはしません」


ユメコ:

「やめてよ……イヤよそんなの。そんなことしたら、……おしまいじゃない」


GM/広瀬賢:

「では拘束しないとして、僕が内通者じゃない可能性をどうやったら証明できるのでしょうか? 僕には、わからない」

 いつの間にか"僕"に一人称が変わりつつ、悲しそうに言いますね。


ユメコ:

「……」

 悲しそうな顔で、じっと考える。もう一室の、赤城さんの部屋の尋問も、インカムで聞きつつ。


(広瀬さんが嘘をついている様子は見られない……なら、赤城さんが……?)



[つづく]

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