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小町あかりの自覚①

幼なじみ百合














 私は小町こまちあかり。私立源女学園しりつみなもとじょがくえんの1年生。

 いきなりだけど、私の幼なじみ、田村幼たむら ようちゃんは、何を考えてるのか分かりにくい。

 いつもぼーっとしてるし、無口で無愛想。

「ねえねえ幼ちゃん」

「ん?」

「見てこれ!かわいいでしょ〜」

「…ん」

 会話もほら、この通り。「ん。」とか「あー」とか「そ」とか、大抵はひとことで終わっちゃう。

 けど、いいの。ずっとそばにいるから、ちょっとした事で考えてることは分かるもん。

 例えば、

「幼ちゃん大好き〜」

「…」

 何も言わないけど今は照れてるのかな。少し顔が赤い。ほんのちょっとだけどね。

 幼ちゃんは分かりにくいだけで、ほんとはものすごく感情豊か。

 それに、瞳がとっても優しい。

「…あかり」

 私の名前を呼ぶときは、特に。

「んー、なーに?幼ちゃん」

「かわいい」

「ふふ、なにそれー」

 私は、そんな幼ちゃんが大好き。

 幼ちゃんもきっと、同じ。

「ねぇ、幼ちゃん」

「ん?」

「いつまでも友達でいてね」

「……ん。」

 幼ちゃんは少し、苦しそうに微笑んだ。

 その笑顔が気になったけど、優しく頭を撫でられたから、どうでもよくなっちゃった。

 私はまだ、気付いていなかったから。

 幼ちゃんの気持ちにも、自分の、本当の気持ちにも。















最後まで目を通していただきありがとうございます。

次回もあかりちゃん視点です

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