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嫉妬嫉妬嫉妬  作者: @ちゅんた。
「 彼の裏 」
4/4

▶ 異変 3




なんだか体がダルい。喉痛いし、咳も出る。風邪でも引いたのかと思い熱を計ってみると


『39℃ !?』


完璧に風邪だ。なんだか意識も朦朧としてきたし、倒れて迷惑かける前に今日は学校休もう‥


そしてあたしはそのまま眠りについた




◇◇◇◇◇



んー‥今何時…


つい寝てしまったことに気付き、携帯を開くとそこには


『‥‥着信27件』


そして履歴はすべて翼の名前で埋まっていた


あ…あたし、朝何も連絡しないで‥



『い、いっけない!』


ベッドから飛び上がるとすぐに翼にメールを打った



【ごめん翼!今更で本当に悪いんだけど今日風邪っぽくて学校休むことにしたの(><)朝連絡しなくてほんっにとごめん‥泣】


もしかしたらずっと待っててくれてたかも‥


ほんとごめん‥!


──でも翼から返信は返ってこなかった。




◇◇◇◇◇



ずっと翼からの返信を待っているうちに外はいつの間にかすでに薄暗くなっていた。もう学校終わってる頃なのに…怒ってるのかな



ピンポーン



このタイミング…きっと翼だ!あ

たしはパジャマのままダッシュで下の階に降りると勢いよくドアを開けた



『つば‥‥さ!?』



でもそこにいたのは



「あ、突然ごめん 笑」


『桐谷!?』


クラスの委員長、桐谷だった



「体調は大丈夫か?」


『あ、うん』


「よかったよかった」


そういって桐谷は無邪気に笑って見せるとあたしの前にノートを出してきた


「これ、今日の分のノートな!」


『え、あ、ありがと‥』


「いいって!明日は来れそう?」


『んーたぶん 笑』


「まぁ無理すんなよ?てかせめて担任には連絡くらいいれとけよ(笑)それじゃ!」


『桐谷、ありがとね!』



さすが委員長‥ってとこかな?ノート取っといてくれるなんて頼りになる!


ノートを片手にしながら静かにドアを閉め、ドアノブから手を離した瞬間



ピンポーン



『えっ』


また玄関のチャイムが鳴った


さっき別れたばっかだけど…桐谷なんか忘れたのかな?

なんて思いながら再びドアの先にいたのは



『あ、つばさ…』



無表情で立っている翼の姿があった。



「さくら」


『‥‥』



なんでだろう‥

凄く会いたかったはずなのに翼が…怖い。


前に聞いた声よりももっと低くて、威圧感があって…まるで別人。


初めて翼をこんなに怖いって思った

今目の前にいるのはほんとにあたしの愛する翼‥?



「‥呼んでんだろ返事しろよ!」


『ひっ…』


突然周りに響き渡る怒声。こんなに声を張り上げた翼も、初めてみた…


どうしちゃったの翼‥?なんで怒ってるの…わかんないよなんでなんで‥



「おい」


『…はい』


「お前なにしてんの。なに男連れ込んでるわけ?」


『?!違っ‥桐谷はただノートを‥』


「は?」



さっきあたしが玄関前で桐谷と話しているとこを見られたんだ…でもあたしは連れ込んでなんかない。なんとか誤解を解かないと…


どうしよう‥怖い…

でも、なんとか話さないと…っ



『つ、翼。ほんとに‥違うの。桐谷、はノートを届けに‥きた、だけ‥』


「‥‥」




” ‥‥うぅ‥っ‥ ”



『‥!?』



今 呻き声が聞こえた。少しだけ顔をあげ声のした方に視線を向けると



『‥きり‥たに?』



視線の先には地面でうずくまる桐谷の姿があった



『桐谷!』



あたしはすぐに桐谷の元へと駆けつけた


なんで‥なんで桐谷が倒れてるの‥



『ねぇ‥桐谷!起きて!』


どんなに揺すっても起きない



『桐谷‥桐谷!』




─── バシッ



『‥‥ぇ‥』


「他の男に触ってんじゃねーよ」



徐々に熱を帯びる頬。突然乾いた音がして、それであ、たし…


───打たれ た‥?



『つ‥ばさ?なんで‥?』


今の現状を信じられないままゆっくり目線を上に向ける。…しかしそこに広がっているのは翼に打たれたという事実


汚いものを見るようにあたしを見下ろす翼はもうあたしの知ってる翼とは全くの別人だった



「…なんで?」


口元がわずかに動いたかと思うといきなりあたしの胸元を掴みそのまま翼の顔の近くまで引きつけられた



『いっ‥た‥』


「お前が言うこと聞かないからだろ?」


掴まれた胸元がギチギチと音を奏で、徐々に熱を帯びていく


まっ…首が‥絞まって‥



「俺以外の男とは話すなって」



息‥が‥



「お前が好きなのは 俺 だろ?」


目の前がどんどん闇に包まれていく。気持ちの悪い感覚に襲われる


目の前が大きくぐらついた瞬間 あたしは意識を手放した。


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