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夏生詩集3

やさしくなりたい

作者: 夏生

あなたはやさしいですね、と

やさしい人は仰った

いいえ、やさしいのは私ではなく

あなたです、と答えると

ご謙遜なさっていると

やさしい人は仰った


いいえ、本当にやさしくないのです

やさしくなりたいのです

あなたのように誰かに向かって

やさしいですね、と微笑むことが

できるような人に


やさしくできる人を羨み妬み

偽善だ 嘘だと心の中で罵り

やさしさだけはしっかり貰うような

私はそんな人間なのです


私の言葉はやさしいのではなく

易しいのです

誰にでもできる易しさはすぐに

あまさへ劣ります


自分を脇に置いて

人のために心砕き、その破片は

人にみせずそっと片付けて

思いで包み込んで守ることのできる

人になりたいと


いい加減な私はすぐに自分にあまく

なってしまうので

こうして憧れを成りたい心を忘れずに

詩に書いているのです


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― 新着の感想 ―
[一言] 今時こんな風の詩がかける人がいるのにすごく感動しました。 きっとこのように優しい言葉を書ける人は既に優しいんだと思います。 人間は羨むことも妬むこともしないと逆にそれこそ偽善者と言われ…
[良い点] 私の言葉はやさしいのではなく 易しいのです 誰にでもできる易しさはすぐに あまさへ劣ります 全体通しても素晴らしいのですがここに特に感動しました! 美しい文章だと思います!
[一言] 初めまして、太ましき猫と申します。 優しい人に出会うと、どうしてそんなに強くしなやかに生きられるのかと、我が身を省みながら思います。 ただ、年齢を重ねるにつれ、自身の愚かしい部分を見て見ぬ…
2014/09/11 19:58 退会済み
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