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俺の姿って…

容姿についてはノーコメントで…


 俺は朝飯を食べ終わり、学校に連絡したあと、歯を磨くために洗面所へ向かった。


 俺はついでに洗面所にある鏡で、自分の容姿がどうなっているのかを確認してみた。


 俺は鏡の真正面に立っているのだが、鏡には胸の少し下辺りから上しか写っていない。今までの俺?ならば上半身は全て写っていたはずだ。はぁ……ようするにだ、俺は身長すら変わっており、しかも数センチという程度ではない。40?50?cm位は縮んでいると思う。


 おいおい、40~50cm縮んでるってことは125前後じゃねえかよ。俺の友達が好きな幼女と同じくらいの大きさじゃね?


 身長は確認できたので、次は顔だ。


「………うん、どうみてもあれだな」


某白い悪魔が主人公のアニメに出てくる、エターナルロリータの容姿で胸だけが成長したような感じだ。まぁ向こうは二次元でこっちは三次元だが、なぜかほぼ同じだと思ってしまった。


髪の色は紅色で頭の真ん中にピョコーンと一本のアホ毛が立ってお腰まで伸びており、瞳の色は蒼色。


「と、とにかく歯磨くか…」


 俺は自分の歯ブラシを手に取った。




「うぅー、さむっ」


「お兄ちゃん…、今はお姉ちゃんでしょうか? 行きますよ」


 現在俺とかずは、千秋の3人は、県内で有名なお払い師がいる神社へ来ている。本来ならば俺一人で来たかったのだが、千秋にいいお払い師知らん?と聞いてみたところ、案内してあげますよ。と言われ、かずはも、なら保護者も必要よね。といいついてきた。


「こんにちは、本日はどのようなご要件で参られたのですか?」


 神社の中を歩いていると、落ち葉を箒で集めていた巫女?が俺達に気づき話しかけてきた。


 俺は出来るならすぐにでも原因を知って、解決方法も知り、元の姿に戻りたい。


「俺に何か取り付いて居ないか診てもらうために来ました」


 巫女さんは箒をはわくのを止め、こっちに近づいて来る。


「わかりました、では中までお願いします」


「は、はい」


 巫女さんはそう言い、建物の方へ向かって歩きだした。俺は離れないようについて行く。千秋、かずはも俺の後ろをついてきている。


 巫女は建物のドアを横にスライドさせ、開け建物の中へ入っていく。


 俺達もその建物の中に入る。


「では、ここに座ってもらえますか?」


 巫女さんは俺を見ながらそう言い、巫女さんが座った場所の少し前に座るように言われた。


 俺は言われたとおりに座る。


「では、始めますね」


 巫女さんはそう言うと、ぶつぶつ言い始めた。




数分後、巫女さんの独り言は終わり、突然巫女さんが話し始めた。


「あなたには転換幽霊が憑いてますね」


 やっぱり取り憑かれていたのか…。ならすぐにお払いしてもらうか。だがその前に一つ聞いておきたいことがある。


「転換幽霊ってなんですか?」


 もしかしたらこの幽霊がこうなった原因かもしれないのだ。聞いておいて損はないだろう。


「転換幽霊とは、取り憑いたもののいろんな物を転換させる幽霊です」


 ふむ、ならばやはり・・・。


「俺男なんですが、この姿になったのもその転校幽霊のせいですか?」


「いえ、今までは運勢や成績、能力変化など形がないものが転換されてきましたが、あなたのような形ある身体が転換されるなんて聞いたこともありません。それと転校ではないですよ、転換です」


 な、初めてなのか?てか性別転換って…どこの小説だよ。


「とにかくお払いお願いしてもいいですか?」


「はい、わかりました。では少し準備するので10分後に隣の部屋に来てください」


 巫女さんはそう言うと立ち上がり、隣の部屋に移動した。


 俺とかずは、千秋はこの部屋で時間を潰すことにした。




「では、始めますね」


 巫女さんはそう言いぶつぶつと呟き始める。


 かずはと千秋は俺の後ろに座って静かに見ている。

 


 しばらくブツブツつぶやいていた巫女さんの声が少し大きくなった。その瞬間、俺の右斜め前位の場所にうっすらと何かが見えた気がした。


 今は特にすることがないので、俺はその何かがうっすら見えた場所を眺めている事にした。


 その後も巫女さんのお払いは続き、最初は何かあったような…程度だったが、だんだんと見えてくるようになり、今ようやく完全に見えるようになった。


 俺は驚いた、うん、驚いたよ。だってそこに居たのは身長140cm位だと思われる黒髪、黒瞳の小さい少女がいたから。


 あ、今は俺のほうが小さいかも。俺多分だけど120cmちょい位しかないと思う。


 俺は驚きのあまり、その少女をずっと見ていた。だってさおそらくだけどこの少女最初は透明……ってもしかして幽霊!?


(ん、なんで私の方をずっと見ているんですか? ……って、え!? あなた私が見えるんですか?)


 あ、ずっと見てたのバレてるし…。それにかずはや千秋、巫女さんは何で少女の方を見もしないんだ?普通知らない人の声が聞こえたら何かしらの反応をすると思うんだけど。


 そういえばこの少女「私が見えるんですか?」って言ってたな、もしかして普通は見る事が出来ないのか?


 いろいろ聞いてみたいのだが、3人が気づいてないし、俺が一人で話出したら完全に変人扱いされる。


(あの、ここだと話せないと思うので貴方の部屋で待ってますね)


 少女はそう言うと浮かび上がり、壁を通り抜けてどこかへ去っていった。


 少女が去ると同時に巫女さんはお払いを辞めた。


「はぁ、はぁ、終わりました。転換幽霊はもう貴方には憑いてません」


 巫女さんは肩で息をしながらお払いが終わったことを告げた。


 あれ、もしかしてさっきの少女が転換幽霊?

 まぁ、家に帰ったら俺の部屋に居るって言ってたし、本人に直接聞いてみるか。


「ありがとうございます」

「ありがとうございました」

「ありがとうございます。お兄ちゃんよかったね、これで元の体に戻れるね!」


 俺はお払い終わってないんじゃ…と思いながらもお礼をいい、かずは、千秋も言う。


「あの…、言いずらいことなんですが、その転換幽霊に転換された事は元に戻ることはないんです」


 

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