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落葉
メモ帳にたまっていた落書きを少し整えて出します。
ちょうど目についた葉が散った。嬉しく思ったので誰かに言おうと思った。しかしそのような間柄の友人と呼べる人は先月、どこかへ旅立ってしまった。仕方がないので、手紙に書いてライターで燃やした。
「お元気ですか。君がいた頃はさして気にもならないどうでも良い人だと思ってましたが、いざいなくなると大変つまらない毎日です。近いうちにそちらへ伺いたいものですが、私にはそちらへの切符の買い方が分かりません。
先程、目の前で葉が散りました。きっとそちらでは新芽が咲いた頃でしょうか。
あなたがどこへ行ってしまったのか見当もつかないので手紙は燃やしてみることにします。
もしも届いていたら返事など待っています。」
その晩はずいぶんな雨だった。速達にしてもえらく早い返事に君らしいと思った。
洗濯物を干したままだと気づいたのはしばらく経ってからだった。
昔、文通していた友人がいました。




