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Ep07.「反省」
「それで、結局定期あったわけ?」
「はい、すいませんです……」
駅のホームでわたしは涼に説教されている。
あの後、大笑いした巧くんは一人じゃ危ないからってわたしを駅まで送ると一人、自転車に乗って帰っていった。
最初から一人で帰る予定だったし、家に帰ってもすることなかったから気にしないで、と言っていたけれど……
そうえば、ハンカチを返すの忘れてた。
今日は金曜日だし、次の月曜日に洗って返そうかな……
あ、電話番号聞くの忘れちゃった……
ん?そうえば!
「……っていつも言ってるでしょ?わかった?」
お母さんみたいな涼のセリフを上目使いと反省の姿勢で流すとさっそく聞いた。
「涼のケータイに巧くんの番号、残ってるよね?」
「はっ?……」
涼はもう一度顔を赤くして怒ると、疲れた顔をして教えてくれた。