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56話 進撃

『――私、これでも20歳なんだからね! 可愛いと可愛いって言われてもそんなの全然嬉しくなんかないんだからねっ!』

『ここのところ人気爆発中の従業員のイセちゃん! 小学生という疑惑を払拭するため今日も必死にアピール中! だからコメントのみんなも信じてあげてね!』


 外部監査人が帰ったその日に真波のチャンネルに投稿された1本の動画。


『――イセちゃん20歳なんか……。合法ロリ助かる』

『俺は小学生が良かったけど、法に触れなければそれはそれでOK』

『私より年上ってマジ?』

『それは流石にどうなのよ……。ま、嘘だったらそのうちなんか言われるだろ』

『なんであろうとこんなかわいい子を見たことがないから応援するだけです。変なコメントもあるだろうけど、頑張れ!』


 スマホに映るコメント欄にはイセを応援するような、動画の言葉をいいように受け止めてくれる人たちがほとんど。


 店でもイセに対してあーだこーだ言ってる人はパッと見た感じいない。

 最初は真波のやつが勝手に罪悪感を感じて、勝手に20歳とか年齢詐称する動画を上げたことをどうかと思っていたけど。


 これが審判の日まで騒動を起こさないためのいい防波堤になるなんて。


 俺と外部監査人とのやりとりが流れ出ている様子も見受けられないし、炎上しかけたのが嘘かと思えるくらい流れだけはいい。

 本当は年齢もよくわかんないし、証明するものもないんだけど……。


 ま、そんなのも美味いチャーハンさえ作れてしまえば問題ない!


 あの外部監査人さえ何とかしてしまえばこっちのもんよ!


「――というわけで、今日は二手に分かれてダンジョンをガンガン攻略する班と突破後の区画を探索する班に分かれてチャーハンに使える食材を、パワーアップさせるために必要な食材を探しまくるぞ! 今日は寝かせないからな!」


「「ごがあああああっ!!」」

 ダンジョン1階層第3区画、階段前。


 スマホをしまうと、俺は1週間という期限の中でとにかくチャーハンを美味くするために、常連の女性からの助言にあった『進める』という言葉を胸に響かせながら、ここに集めた仲間たちに声を掛けた。


 その数は約20。

 ほとんどはホーンボアとマッスルチキンだが、この日を迎えるためにそのランクはE-までレベル上げ済み。


 そもそも逃げてばっかりの猿どもなんてランクが低くても問題なく倒せるだろうが、念には念を、だ。


「そんじゃあ攻略班は俺に続け! 探索班はイセとイキリ爺の指示に従ってとにかく採取! よし……なんならこのままボス前まで行く気持ちで突っ込め!」


 できるだけ気迫を込めて全員に声を掛けると、俺は卑猥ミサイルに乗って前進。


 そうして階段を降りると既にリスポーンしていた猿たちを王圧でひれ伏させる。


「う、きき……。うぎっ!!」

「進めええええええええ! 攻略班はこんなところで立ち止まってる暇なんかないぞ! 予定通り30分経ったたらイキリ爺が第2区画のチェック!」

「ごがっ!」


 そこにホーンボアたちが一斉に卑猥ミサイルをぶち込み、さらにはその巨体でサルたちを踏みつぶして圧倒。


 イキリ爺とイセの指揮のお蔭もあってか、この区画からはあっという間にモンスターがいなくなる。


 無双してる時の爽快感に高揚を覚えながら、指示通り止まらない卑猥ミサイルは奥へ奥へと進む。


 俺たちが早々に区画を攻略していかないと、テンポが悪くなるから今回は速さ意識の速攻攻略で駆け抜けてやるぜ!


 だから今回は戦闘メインでチャーハンに何が欲しいとかそんなのも全部イキリ爺に任せてあるし……。


「はてさて、まず第3区画の解放条件。早くこれを教えてくれるかな!」


『テンションたっか……。私、低血圧なんですけど』


 ……。

 こんな昂る状況で温度差すご。耳キーンなるよ、そんなの。

 というか、血圧ってあなたモンスターなの? それとも?


『そうやって個人情報聞き出そうとっするとか、それセクハラです』


 ……。すみませんでした。

俺年齢的にも、最近女の子と話す機会も増えてそのワードに敏感なんです。


 実はイセに対してのことよりもかわいい女の子に囲まれて笑う店主っていう、画像が6000いいねされてる方が精神ダメージ大きいんです。

 コメントもなかなかに強烈だったんです。


『へぇ。あ、ちなみに【モブ顔おじさんの笑顔w】ってコメントは私ですよ』


 ……。いやあれお前だったんかい!!!


 てかなんでお前SNSやってんだよ!!


 ほんと何者――


『解放条件、モンスター50匹討伐。いたってシンプルですよ。頑張ってください』


 こいつ、本当にもう……。


「……。おい! 卑猥ミサイル! お前の卑猥なぶつをおNEWなモンスターにぶち込んでやれ!!」

「ぶもおおおおおおっ!! ……ぶも?」


 俺の言葉に一瞬疑問を浮かべた卑猥ミサイルだったが、それでもミサイルを発射。


 第1区画から第2区画に移り、景色は海岸近くのロータリー。

 今までと違い、現代風な雰囲気のある場所で自転車? にまたがるモンスター『コギシヲシラス』を粉砕したのだった。

お読みいただきありがとうございます。

モチベーション維持のためブクマ、評価よろしくお願いします。

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