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秋風と窓・考える

『秋風と窓』


ベージュが揺れる


遠くから列車の音


考える


日は落ちて


這い出る不安と


秋桜


カーテンは不透明


夏の気配は長寿


神無月が沈む頃


虫の音は遥か遠く


都会に色はなく


変わる葉もなく


アスファルトは雨の香


網戸越しに見る世界は


絵画のようで


ベージュでつつみ


蓋をする


ペン先の音が止む



『考える』


考える。スピーカーからはポップスが流れる。

午後に入って、私は考える。

シャワーを浴びて、この後ある友人との予定があって、

世界は何となく回っていて、

体を乾かして、ベットに下着のまま転がって、

洗い時のシーツの香りがして、

自分の価値について、私の人生について、

生み出す言葉について、

無価値さについて、

今日の夕食について、

残りの季節の数について、

孤独について、

愛について、

今日の電車の乗り換えについて、

家を出る時間について、

遠くに聞こえる子供の声を聴いて、

隣人が吸う煙草の匂いがして、

換気扇の音が響いて、

残り時間について、

私について、

あなたについて。

考える。

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