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花謳い
謳う 人生の花
かの今際の時は平凡
テーブルを囲んで二人
静かにナイフを突き立てる
花瓶は安物の陶器
想い出はインスタント
繋いだ手の感触も
隣で見た夢も消えず
謳う 木枠の中
花は比喩
電子音は吹雪の音
快楽は脳に伝わる花弁の香
小さな安堵と首の縄
カレンダーは見るのをやめた
そのにもう花はないから
煙を吸って吐く
煙は古い雌しべの香
誤魔化しは倒置法
過去の願望はその手折った首の
先にある美しさが覚えている
どうか忘れないで
その目の水分が枯れる日まで
謳う 人生の花
かの今際の時は平凡
テーブルを囲んで二人
静かにナイフを突き立てる
花瓶は安物の陶器
想い出はインスタント
繋いだ手の感触も
隣で見た夢も消えず
謳う 木枠の中
花は比喩
電子音は吹雪の音
快楽は脳に伝わる花弁の香
小さな安堵と首の縄
カレンダーは見るのをやめた
そのにもう花はないから
煙を吸って吐く
煙は古い雌しべの香
誤魔化しは倒置法
過去の願望はその手折った首の
先にある美しさが覚えている
どうか忘れないで
その目の水分が枯れる日まで
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