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【白銀の黒帝:3】迷宮都市でのお仕事  作者: 八木恵
4章:食堂経営編
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武道大会で、屋台出店④

そして大会も最終日がやってきた。 

大会は大人の部の準決勝が午前、午後2時から学生の決勝でその後大人の部の決勝だ。


大会最終日は、ボブ達も、ボブの冒険者仲間も朝から観戦にいっており、陣取っているテーブルはない。

今日は、俺たち3人で屋台を切り盛りする。


大会最終日となると既に屋台営業も慣れたもので、人だかりができてもカールがうまい具合に対応する。

午後の学生決勝前にボブとライラが手伝いに来てくれて、俺とリンはその間休憩している。


「会場内は、入ってみてだな。 会場外の裏出口付近に5名いる。 リンわかるか?」

「うん。 木の木陰と木の上にいるな。 気配隠しているが、われの索敵でもひっかかっている」

「ああ、ばっちりだ。 会場内は、俺が仕留めに行く。 リンは外の奴だ。 尋問して、アジト突き詰めたら念話してくれ。 即、殲滅に向かう。 これ、この周辺と街の地図な。 アジトが迷宮都市の外だといいがな。」


そんな会話をしている、俺とリン。

「おーい、そろそろ戻るな。」とボブから声がかかり「ああ、手伝いありがとな。 楽しんでな」と俺は手をあげて挨拶し屋台にもどる。


それから、俺とリンは屋台で調理してから、「カール、30分でもどる。 あとは頼むぞ」といい、「はい、いってらっしゃいませ」という返事と共に、俺とリンは転移つつつ、着替えて黒の戦闘服に黒の外装のフードを被る。


会場の裏口付近についた俺たちは、リンは外へ、俺は中へはいっていく。

俺は会場内にいる怪しい者を次々に周りに気付かないように殺害し、遺体を裏出口のちょっと木々が植えてあり、人には見つけにくい場所へ転移させてく。 残りは会場の観客に紛れている者だ。


学生の決勝は盛り上がっているが、そんなのは無視して、俺は一度アーサーいる観覧席の近くへ転移する。 もちろん、俺は気配消しているし、見えないように魔術をかけているから誰にも見つからない。

「会場に残ってるのは、観客に紛れている12名だ。 そいつら含め死体は裏口の植え込みの見つかりにくい所においていく。 処分はまかせる。 アジトは迷宮都市を出た西の森の木こり休憩所を使っている。 そっちを1名だけ残す。 あとは好きにしろ」と俺は念話で伝えて去る。


一方、いきなりシュンから念話を受信したアーサーは、あまりの手際の良さに驚き念話で返事する事もできなかった。 そして、心の中で、アーサーは絶対に敵に回したくないと思う。 今回ダメ元で依頼し時の対価が決勝戦の観戦チケットだった。 やはり、常人の価値観とは異なり計り知れない、また誰にも言えないなとごちるのだった。


アーサーに念話で告げた後、俺は観客席にいる12名を転移させ、リンと殲滅し、そこからアジトへ転移。 20名ほどいるが、惨殺していき、指揮しているものを縛りあげ、猿轡しをして自害できないようにしておき、逃げないように、四股を切り止血して放置しておく。


それからアジトを出た俺は「セックスしたいが、30分だ。 戻るか」とごちり、洗浄魔術で綺麗にして、屋台できている食堂の制服に着替えて屋台へ転移してリンと戻る。


屋台に戻った俺たち。

「時間通りですね。 こちらは決勝が盛り上がっているためお客さんもきてないですよ」

「ち、セックスしてくりゃよかった。」と俺が愚痴り、タバコに火をつけエールをリンとカールに渡す。 「任務完了だ」といって乾杯した。


ついでにアーサーに「任務完了」とだけ念話をおくる。


シュンから任務完了連絡を受けたアーサーは、秘密裏に騎士団と間者を呼び遺体の片付けとアジトの場所へ兵を向かわせた。

アジトについた兵達はあまりの残虐な遺体に震えあがり、尋問用に生かされていた者は、素直に薄情した。


今回の目的は、聖属性使いの誘拐と女神教を主軸としない共和国に向けての神罰として大会で襲撃をし有力貴族の殺害を目的とした皇国の過激派グループによる犯行だった。 また、指示は過激派の司祭枢機卿によるもので皇国トップの教皇は知らないとの事だった。


人知れず未然に防がれた皇国の過激派グループによる襲撃は、上層部のみが後日知るこ事になり、無事大会は終了する。


結局『ボブの食堂』の屋台も連日大盛況だった。 その日の夜は、決勝で興奮したボブとライラとその仲間たちが食堂に来て深夜遅くまで飲み明かすのである。 料理は、俺が用意し、リンがデザートを用意する。


途中、俺はライラとボブ、それにカールにまかせ、俺は先に休むといってリンと一緒に部屋へいく。 俺は疲れているわけではなくて、リンとのセックスが我慢できなくなったからだ。 長く濃厚な激しい絡み合いをが部屋では繰り広げられている。。。  こうして、武道大会の屋台出店は終わりをつげる。


翌週は、ライラがカフェを手伝ってくれたり、食堂ではボブもライラも手伝い以前のような日々をすごした。  


その期間中あったことと言えば、ポーター君の死亡が確定し、発見した冒険者は、魔石を猫糞する事もなく、ギルドカードとその他持参できる遺品を回収しギルドに届けたと、ボブの冒険者仲間が訪ねて教えてくれた。


それを聞いた、ライラと奥様たちは孤児院に行き、子供達の様子を見にいったらしい。 かなり悲しみ明け暮れてたが、孤児院の院長が後継人となったようだ。 ポーター君は2人を学園に通わせるつもりである程度の財産を残していたらしい。 少年達の生活は大丈夫そうだとライラが説明しボブの冒険者仲間は失った仲間へ冥福と、残された子供達の将来の安定を祈り気持ちを切り替えていた。


それから、数日後、ボブとライラも王都へ帰っていった。

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