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【白銀の黒帝:3】迷宮都市でのお仕事  作者: 八木恵
2章:王都へ
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王都ギルドへ

迷宮都市に行く前に、俺とリンは、久ぶりに王都のギルドに立ち寄った。

そして、応接室に案内された。 


今回の俺の変装は、髪は銀髪のままだが黒のビーニー帽子を被り、瞳の色は紺色で、イヤーカフを耳につけて、容姿はレベルは上の上だ。 認識齟齬の魔術も付与してある。

リンは、藍色の地毛のままだが、瞳の色は紺目で、同じくイヤーカフを耳につけて見た目の容姿レベルは上の中である。 


今回の変装で、髪の色を変えなかったのはただ面倒という理由もあるのと、前回人間社会に来た時、銀髪が増えたからいいんじゃねぇーって思ったからだ。 けど、リンが俺の地毛は目立つという事で帽子をかぶり、結局暗めの銀髪にした。


応接室で待ってると、ドアが開き 眼鏡をかけた気の弱い男がはいってきた。 

部屋の外から、のじゃ、のじゃと煩い声が聞こえるが、扉が閉まり防音となり聞こえなくなった。


「お待たせして申し訳ありません。 私が、当代の副ギルドマスターのクリス・ダッカ―です。 現ギルドマスターが女性のため私が規約にそって対応いたします。」と言われて、俺が渡したタグと紋章の確認後、返却された。


「確かに、黒帝様の縁者であることは確認されました。 では規約に従い、お預かりしておりますギルドカードをお渡しします。」といって黒帝と暗殺者カードを受け取る。


すると、男が水晶を出して触れるように言ってくる。 現ギルド用の犯罪の有無の確認だという。


その水晶を見て、俺は、こいつら魔術師の事馬鹿にしてるのか?って思い、タバコに火を付けて一服する。 おいおい、イラっとする。


「おい! これはどういう事だ! 俺らは確か不干渉だよな!」って怒鳴った。


目の前の副ギルドマスターは、俺が怒鳴ったのもあって驚き、そして小刻みに震えている。


「なぁ、俺らの事馬鹿にしてねぇーか?、この水晶なんだ? 解析やら追跡やら付与してんじゃねーかよ。 ふざけんな!」と俺は立ち上がり、「まぁいい。 用があって来たが、黒帝の遺産は全て回収させてもらう。 もう、会う事もねぇーよ。 外にいる、のじゃのじゃ、言ってるのがやらせてるみてぇーだしな。 この会話も盗み聞きしてんしな。 あの部屋に入りてぇーてか、入れるわけねーよ! 魔術師じゃなきゃな。


んじゃ、本来殺してぇーくらいムカついてんけどよ、カードも回収したしよ。 もう、面倒だ。 後は自分達でやる。」


そう言って、俺は、その場でリンと一緒に転移した。


「待ってくれぇー」っていう、男の声を残して。。


◇◇◇

俺たちが、転移した場所は、ギルドの俺達の部屋の中だ。

俺は、タバコをふかして、この部屋の中をみていた。


「毎回、いい奴がマスターとは限らんよなぁ。 まぁ、この部屋も愛着あったが、撤収だな。 いいか、リン?」

「シュンと初めて暮らした部屋だったんだがな。」と、リンがいう。 ちょっと哀愁漂わせてる。


「確かにそうだよな。 とりあえず、写真と本だけ回収して、王都の滞在時はここ勝手に使うか!  結界に破壊不可もつけてっと、あ、他もいろいろ追加して強化してっと。 んじゃぁ、今日はここで寝るか」と俺が言うと、リンも嬉しそうに頷く。


王都に勝手に居住を確保した、シュンとリンである。

この部屋は、以降誰も壊す事も、扉も触る事もできない、普段から開かずの扉だったのが、さらに触れない開かずの扉となるのだった。


一方、興味本位でシュン達を調べようとした当代マスターは、事の顛末を副マスターより報告され、黒帝の遺産を回収されたことを知り青ざめるのだった。

黒帝の来訪を知る事のできる、唯一繋がりを持っていた場所がギルドであったのを自分達の代で無くしたのであった。

捜索しようにも、シュンのかけてた認識齟齬で特徴が思い出せない。 対応した受付もだ。

ただわかるのは10代後半の男女であった。 それだけの特長では探しだすのが無理で、八方塞がり状態だ。そんな事情から、マスターは保身のため、黒帝の縁者の訪問事態を隠匿してしまうのだった。


◇◇◇

そして、シュンとリンは王都にある墓の前に来ていた。


ジルの墓の前で、俺はタバコに火をつけて一服する。

「久しぶりだな。 ギルドとは縁きった。 悪りぃ縲怩ネ、いろいろしてくれたのにな。 まぁ、のめよ」と言って俺はワインとエールをジル、グラン、イアン達の墓に注ぐ。


俺は、タバコをふかし、あまった酒を俺たちは飲み干した。

「迷宮都市ってのが、出来たらしくてな。 ちょっと、そこ行ってくるな。 じゃぁあな。」と俺がいうと、リンも「またな」という。


そして俺は、リンは手をつなぎながら森のある方角へ。

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