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【白銀の黒帝:3】迷宮都市でのお仕事  作者: 八木恵
3章:迷宮都市編
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リンの友達作り

俺とリンが魔の森から戻ってから、『ボブの食堂』でアーク産のエールとワインの提供を始める。

表向きの今回の休暇が、酒の仕入れだからだ。


1ヶ月もしないうちに大人気となり、別の種類の酒の提供はやめて、アーク産のエールとワインのみを提供することになった。


その頃にはランチ営業に、カレーライス、オムライスの提供もはじめる。 徐々に人気メニューとなる。


◇◇◇

そんなある日、ボブのダンジョンの日。

俺たちは、昼食後リンの淹れたコーヒーをのんで一息いれている。

俺は、タバコを吸いながらカウンターに座りコーヒーを飲んでいる。


「リン、そういや友達できたか?」

「うーん、まだいないと思う。」


すると、ライラが俺たちの会話が気になったようだ。

「友達ってどういうこと?」

「迷宮都市にきた理由の1つに、リンが友達が欲しいって言ってな。 で、友達できたかなって思ってよ」と俺がいうと、ライラが「もうリンちゃん、早く言ってよ。 友達っておばさんばかりもね。 やっぱり、同い年くらいの女の子がいいのかい?」


そう聞かれ、リンが悩んみながら、言葉を紡ぐ。

「それが、ざっくり友達ってどんな感じかわからなくてですね。 いままで作った事も、いたこともいないので。。。」


そんなリンの様子に、ライラが思案して、なにか閃いたようだ。

「いい事思いついちゃった。 木曜にデザートメインのカフェをやるってどう。 買出しシュンに頼む事になるけどね。 リンちゃんのデザートを提供するのよ。 女性客増えるし、そこから徐々に知り合いになるっていうのは? 営業もそうね13時縲・6時て感じで。 」


ライラは矢継ぎ早にカフェ営業をリンに提案している。 困ったリンが俺のほうを見てくる。

「ライラが協力してくれんだろ? リンがやってみたければやってみりゃいいんじゃね。 いろいろ経験するもんだって、昔カールも言ってだろ。」


俺は、昔カールと3人で旅していた時に、よく言われていた言葉を思いだしてリンに言ってみた。

リンの表情も少し変わって、決心がついたみたいだ。


「やってみたいです。」というリン。


その言葉を待ってましたとばかりに、ライラとリンはカフェのデザートメニューやらで盛り上がっている。

そして、決まったら動きの早いライラは、ボブをあっさり説得していた。


それから、1週間 店を休業して、外観の修理やら、カフェ営業の準備をする事になった。

店の外観は、俺が魔術で修繕して、レトロな感じで食堂としても違和感がないようにしてみた。


週一のカフェ営業は、ゆっくり寛いでもらうため、席数は16名として、テーブルは丸テーブルにした。

カフェ用の家具は、全てライラがデザインをおこして、俺が森で適当に木を見つけて、魔術を駆使しながら作成した。


ライラが、紅茶に詳しく、リンのデザートにあう茶葉を選定して用意していく。

大工仕事を俺が殆ど担ったかいもあって、改装の費用が大幅削減になった。 半分俺の趣味だったから、結構楽しめた。


ちなみに、倉庫は俺がさらに拡張し、時間停止やら冷却も各飲み物にあわせて最適になるようにした。

ここに入れるのは、俺、リン、ライラ、ボブのみにしている。

宣伝もライラがバッチリしていて、商業ギルドにリンが作ったクッキーを配っていた。


俺がする魔術について、この頃にはボブもライラも慣れたのか、特に気にせず、受け止めてくれているので俺としては楽だった。

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