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探偵は胸を揉む  作者: リチャード裕輝
探偵は胸を揉む~宵闇の傷痕:巨乳探偵の罪と情動の劇薬

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第10話:夜伽の提案と緊急連絡

第10話:夜伽の提案と緊急連絡


久我はユウキに連れられ、都心からわずかに離れた広大な敷地に立つ、彼の豪華絢爛な豪邸へと向かった。


久我は車を降りるなり、その贅沢さに圧倒され、眉をひそめた。まず目を引いたのは、東京ドームのグラウンドほどもあるのではないかと思わせる、広大な西洋風の庭園だ。深夜にもかかわらず、手入れの行き届いた芝生と巨大な噴水が、間接照明で荘厳にライトアップされている。


久我:「おい、ユウキ。一体、何の金でこんな場所に住んでいるんだ。この庭だけで、僕の山荘が三十個は建つぞ。お前、ただの心理学専攻の学生だろう?」


ユウキは肩をすくめ、悪びれる様子もない。

「ひどいなぁ、久我さん。ご想像の通り、親が儲かっているみたいです。もしかしたら、世界を裏から動かしている人かもしれませんね。この家には、把握しているだけで七十以上の部屋がありますが、僕も全部使ったことはないんです。まあ、金銭的な心配はご無用です。それに、探偵業ごっこで先生からいただく報酬も、結構馬鹿にならないですよ?」


久我:「(絶句して煙草を落としそうになる)...馬鹿にしてるのか、お前は! 資本主義の敗北だ!」


その時、足元でペルシャ猫のような美しい長毛の猫が、優雅に久我の足に擦り寄ってきた。久我は思わず屈み込み、その猫を抱き上げた。 「おい、この猫は? 血統書付きだろう?」


ユウキ:「ああ、その子は『ハイド』という名のメインクーンです。この豪邸には、猫専用の部屋がいくつかありまして、十匹ほど住んでいます。先生の『ハイド氏』への敬意ですよ」 久我は呆れ返り、猫を抱いたままため息をついた。


ユウキの豪邸には、制服姿の美しいメイドたちが大勢働いており、久我の案内を担当したのは、特に愛らしい顔立ちをしたサヤカという名のメイドだった。


書斎でのミステリー談義


ユウキは久我を、一壁すべてがミステリー小説のコレクションで埋め尽くされた書斎に招き入れた。壁には、久我の額装された小説『歪んだ庭』が誇らしげに飾られており、それを見た久我のプライドは膨れ上がる。


ユウキ:「この『歪んだ庭』こそ、僕が先生を『最高の芸術家』と確信した原点です。サイン会にも、一番前の席で参加させていただきました。覚えていますか、先生?」


久我:「ふん、そうだったか。お前の顔は目立つからな。その頃から僕の才能を理解していたとは、見どころがある」


ユウキは棚から一冊の古びた洋書を取り上げ、久我のプライドをさらにくすぐる。

「先生の『呪い』は、まさに人間の心の裏側を暴き出す劇薬です。人間の心の裏側を安易にテーマにした作品は、まともなものなど数少ない」


久我は眉をひそめた。

「それは『ジキル博士とハイド氏』くらいだろう。あれは科学の限界と人間の根源的な悪を描いたからこそ古典になった。善良な博士が、薬で内なる邪悪を別人格として具現化させてしまうという、単純ながら深遠なテーマだ」


ユウキ:「その通り、単純にして深遠です。そして、今回の件にも、この古典が示す『善と悪の背中合わせの構造』が、奇妙なほど重なって見えます。善良な『外面そとつら』が、内なる衝動を封じ込める……。しかし、先生の『呪い』が暴き出すのは、常にその深奥に潜む『根源的な衝動』です。……先生は、『仮初めの魂』が抱く『偽りの苦痛の記憶』を、真実だと誤認してはいないでしょうね? 悲劇を演じる仮面の裏側にいるのは、本当に被害者でしょうか? たまには『ジキル』みたいな可愛いメイドにでも触って、純粋な心で真実を捉え直した方がいいですよ!」


久我はワインを吹き出しそうになる。

「(激怒)僕の作品と能力を、お前の下卑た欲望に結びつけるな!」


リナの登場と皮肉


ユウキがサヤカに最高級の酒を持ってくるように指示すると、応接室の扉が開き、ユウキの恋人であるリナが入ってきた。


リナ:「あら、久我先生。こんな場所まで来ていただいて。久しぶりね」 皮肉とユーモアを込めた笑顔で、彼女は言った。


久我は立ち上がり会釈をするが、無意識にリナの胸元に視線が引き寄せられる。

(確かEカップに成長したんだったな...いかん俺は何を考えてるんだ)


リナは久我のその一瞬の視線を逃さなかった。 「ねぇ、先生。久しぶりに会って、私のふくよかな胸をまじまじと見ないでくれる? 私の胸でサイコメトリーしても、今日の献立くらいしか読み取れませんよ。...なんてね。でも、ユウキくん、先生のおかげで最近すごく楽しそうで、ちょっとだけ感謝してるわ。ありがとう」


彼女はそう言い残すと、久我の返事を待たずに、さっさと応接室を出て行った。


夜伽の誘いと絶叫


リナが部屋を出て行った後、ユウキは久我に最高のワインを注ぎながら、ニヤリと笑った。 「久我さん。明日は大事な日ですから、今日はゆっくり休んでください。僕はリナがいますが、久我さんには愛しの伊織さんがいなくて残念でしょうし、もしよければ、今夜は夜伽よとぎでもさせますよ。サヤカは最高ですよ」


久我は思わず吹き出した。「おい、ユウキくん! 前にも聞いたことあるようなセリフだな! 本気で言っている顔じゃないぞ!」 ユウキは楽しそうに笑う。「本当ですよ(笑)。さあ、サヤカ、久我先生を部屋へご案内して、よくお世話して差し上げなさい。久我先生の呪いを一晩忘れさせてあげてね」 サヤカはにかむように微笑み、「承知いたしました、久我様」と久我の腕をそっと取った。


破滅の電話


サヤカに案内された久我の部屋は、一介のホテルスイートをも凌駕する豪華さだった。久我は、伊織の病的で重い情動から解放され、サヤカの明るく可愛らしい笑顔と、彼女のほっそりとした柔らかな腕の感触に、身も心も癒されそうになっていた。


「久我様、まずはこの『呪い』を洗い流してしまいましょう」 サヤカはそう言うと、そのまま久我を、部屋に併設された広大な大理石の浴室へと誘った。


久我:「 ああ、分かった。一人で入るよ。君は外で待っててくれ」


サヤカは首をかしげた。「あら? 久我様、何を言っていらっしゃるのですか?」彼女は微笑むと、久我のバスローブの帯に手をかけた。


サヤカ: 「サヤカも一緒でございます。久我様専属の夜伽は、全てお側に仕えますのよ」


久我は、その言葉と、いきなり目の前で開かれるバスローブに、頭が真っ白になった。彼は小説で人間の深奥を描き続けてきたが、私生活ではひどく不器用で、女性関係は長年疎遠だった。


「いっ、一緒!? まさか、そこまでとは聞いていないぞ! 僕は、その、自分で洗えるから!」久我はしどろもどろになりながら、必死に抵抗した。


しかし、サヤカは優雅な手つきで久我の服を脱がせ、久我は浴槽の縁に座らされる形となった。サヤカは久我の背後に回り込んだ。まず温かいお湯が優しくかけられ、そしてきめ細かな泡立てられたスポンジが、久我の背中に滑らかに滑り始めた。


「サヤカ: お疲れでございましょう。ごゆっくり、この悪意の残滓を洗い流しましょうね」


サヤカは久我を座らせた状態で、背中から腕、そして胸元へと、丁寧に、そして執拗なほど優しく体を洗い始めた。久我の目には、サヤカの完璧に整ったデコルテラインと、惜しげもなく露わになった美しいFカップの胸が焼き付いた。そして、サヤカが久我の背中や脇の下を洗うたびに、サヤカの豊かな胸が、久我の濡れた背中に繰り返し、そして優しく触れた。その柔らかさ、温かさ、そして圧倒的な存在感に、久我は思わず息を飲み、背中を熱いものが走るのを感じた。


久我の意識は、事件から完全に切り離された快楽に溺れ、抑えきれない興奮が頭を支配し始めた。


「サヤカ...君は...本当に」久我は言葉を失った。

久我の体が、彼の理性を裏切り、サヤカの優しさに反応したのを、彼女は見逃さなかった。久我は、反射的に自分の下半身を泡で隠そうとする。


サヤカは、久我の童貞的な動揺を察し、くすりと微笑んだ。


サヤカ: 「ごめんなさい、久我様。私ったら、急ぎすぎましたね。でも、大丈夫ですよ。興奮が止まらないのですね。久我様はとても繊細な方ですから」


彼女は久我の耳元で囁きかけると、さらに親密な行為へと移る。


サヤカ: 「さあ、遠慮なく。ここも丁寧に洗いましょうね」


久我は、恥ずかしさと快感と、そして彼女の優しさに耐えきれず、完全に意識が遠のきそうになった。


風呂上がりのバスローブ姿で、サヤカは久我をベッドサイドのソファに座らせた。


サヤカ:「久我様は、いつも何かを『読み取って』いらっしゃいますね。何か怖いものでも見えるのですか? でも大丈夫です、私の胸には何も怖いものはありませんよ。今日一日は、久我様の『呪い』も、私の温かい情動で少しはお休みできると嬉しいのですが」


久我は、この「呪い」を忘れたい一心で、サヤカの豊かに張り出したFカップの胸元に、そのまま顔を埋めた。(Fカップだからこそ、それができた。久我の頭全体が、柔らかい胸の谷間にすっぽりと包み込まれる。)


サヤカは驚くことなく、愛おしむように、優しく久我の頭を撫でた。


サヤカ:「久我様、ムフフ。本当に『情動の荒波』に疲れていらっしゃるのですね。でも、ご安心ください。わたくし、『久我様専属のメイド』でございますから。さあ、遠慮なく、今日の『悪意の残滓』は全て洗い流してくださいね」


久我の意識が、サヤカのぬくもりの中で、完全に呪いと事件から遠ざかった、その刹那だった。


プルルルルル! 久我の携帯電話が、部屋の静寂を切り裂くように激しく鳴り響いた。


久我は飛び上がり、慌てて電話を取る。発信元は、黒岩刑事の携帯電話からだった。


黒岩:『久我先生か!? 大変だ! 伊織を乗せた相田の車が、廃道で大破している! 相田は重傷だ……。そして、伊織はどこにもいない。相田の断片的な証言によると、伊織は、藤本の潜伏先へ復讐のために向かったらしい。久我、全てはお前の『確信』が招いた事態だぞ! 俺は高木刑事と今から追いかけるが、応援が来るまで時間がかかるようだ!君たちもすぐに向かって欲しい』


黒岩は、相田の断片的な言葉と事故状況から、「伊織が藤本に復讐する」と信じ、単独で藤本の潜伏先と思しき廃倉庫へ急行したことを久我に告げた。そして、黒岩は久我に救援を求める声を最後に、電話が切れた。


久我の顔から血の気が引いた。警察の崩壊、そして伊織の消息不明という、自らの「揺るぎない確信」が招いた異常事態に、久我は絶望的な焦燥感に駆られる。


サヤカは怯えた顔で久我を見つめる。

「久我様……?」


久我は、服を整える間もなく、部屋を飛び出した。

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