表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
探偵は胸を揉む  作者: リチャード裕輝
探偵は胸を揉む:『霊感(パイ)コメトリー・オブ・ザ・デッド』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

121/155

霊障マタニティ・ブルー:『暗黒乳(ダークミルク)の洗礼と、還りゆく聖母の胎内』

霊障マタニティ・ブルー:『暗黒乳ダークミルクの洗礼と、還りゆく聖母の胎内』


1. 乱入:白銀の天使、再臨

事務所のドアが、C4爆薬でも仕掛けられたような勢いで蹴破られた。


「久我さぁぁぁん! 会いたかったですぅ!」


雪山での「人間魚雷」こと、アオイである。彼女は久我を見るなり、サヤカの存在を完全に無視してその細い腕で抱きついた。


「ア、アオイさん!? なぜここに!?」


「久我さんの不足分(性エネルギー)を補いに来たんです! ……あら? その赤ちゃん、もしかして久我さんの……?」


ユウキの肩でスヤスヤ眠る霊央を見て、アオイの瞳がキラキラと輝く。


「可愛い……。久我さん、サヤカさんばっかりズルいです! 私も欲しい! 私も久我さんの赤ちゃん作りたいですぅ!」


「なっ……!?」


久我は鼻下を伸ばし、とまんざらでもない表情。だが、背後ではサヤカから「特級怨霊も失神するレベルの般若面」が浮かび上がり、事務所の観葉植物が次々と枯れ果てていった。


2. 惨劇:Aカップの悲哀と「見えない壁」


「キャハッ!」

目を覚ました霊央が、新しい「膨らみ」を求めてアオイに飛びついた。


「おっ、霊央! アオイさんの胸も『ぱんぱん』だぞ!(期待値込みで)」


久我が興奮に震える。しかし、霊央がアオイの胸元を「ぱんぱん!」と叩いた瞬間――乾いた、虚しい音が響いた。


「……? ぱいぱい……ない?」


霊央の瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちる。アオイの胸元は、清々しいまでのAカップ。

ドレインしようにも、吸い取るべき質量が「狂気」以外に存在しなかったのだ。


「うぅ……赤ちゃんにまで『虚無』って言われるなんて……。久我さん、私の胸はやっぱり『面』なんですね……」


「アオイさん、泣かないでくれ! 質量が全てじゃない! 君には『殺傷能力の高い真心』があるじゃないか!」


3. 禁忌:暗黒物質メシマズミルクの調合


「いいわ……。私、立派なママになってみせる! 霊央くんのために、私が『特製ミルク』を作るわ!」


アオイが取り出したのは、禍々しい紫色の粉末と、ドロドロに溶けた「何か」が入った哺乳瓶。かつて落ち武者を「旨味成分」に変えた、あの暗黒調理スキルが発動する。


「やめろアオイ! それはミルクじゃない、液体化した地獄だ!」


「飲ませるな! 赤ちゃんの魂がデリートされるぞ!」


久我とユウキの制止も虚しく、アオイは「愛情たっぷり(致死量)だよ♡」と霊央の口に哺乳瓶を突っ込んだ。


「ゴクッ……ゴクッ……」


霊央がそれを飲み干した瞬間。


「……ギ、ギャフン!!」


最強の超能力ベビーの顔が蛍光グリーンに発光し、白目を剥いてその場にバタリと倒れ伏した。


「霊央ぉぉぉぉ!!」


久我が絶叫し、アオイは「えっ、隠し味の『呪い(スパイス)』が強すぎたかな!?」と泣きじゃくる。



4. 結末:究極のドーピングと胎内回帰

霊央の体が、透き通り、分子レベルで消えかける。


「嘘……死んじゃうの!? 私のせいで久我さんの忘れ形見がぁ!」


「ア、ア、ア……(※訳:殺される……!)」


霊央は命の危険を察知し、フラフラと這い出しながら、なぜか実の父である久我を全力でスルー。そして、唯一の良心(一般人)であるユウキの足元にしがみついた。


「パパ……たしゅけて……(涙)」


「えっ、僕!? ちょ、霊央くん、僕はパパじゃないよ!?」


ユウキが慌てて抱き上げると、霊央はユウキの無味無臭(無霊力)な清潔感に安らぎを見出し、その胸に顔を埋めて震えている。


「ちょ、ちょっと待て霊央! 俺が本物のパパだぞ!? なんでその『一般人A』みたいな男に懐いてるんだよ!」


久我が必死に手を伸ばすが、霊央は「イヤァアア!」と全力で拒絶。


「久我さん、残念ですが……今の霊央くんにとって、久我さんは『毒親アオイの共犯者』にしか見えてないようです。……サヤカさん、お願いします!」


4. 結末:究極のドーピングと胎内回帰

ユウキは悟ったような顔で、殺気立つサヤカの元へ歩み寄った。


「サヤカさん、お願いします。この子を……『お家』に帰してあげてください」


「……ふふ、仕方ありませんわね。わたくしの愛の深さを、思い知らせてあげますわ」


サヤカが優しく霊央を抱き上げると、アオイの毒ミルクに含まれる「怨念」が、超能力ベビーにとって最強のエネルギー源へと変換され、同時にサヤカの圧倒的な母性によって中和されていく。


「……キャハハハハ!!(※訳:全回復、というか限界突破!)」


エネルギーが溢れすぎて制御不能になった霊央は、爆発的な勢いで光の弾丸となり、再び「本来あるべき場所」――サヤカの腹部へと、吸い込まれるように還っていった。


「――ンッ……アァッ!!」


サヤカが艶やかな声を上げ、その腹部がポカポカと黄金に光る。


「……ふぅ。霊央ったら、アオイさんの『猛毒』を食べて、わたくしの中でお祭り騒ぎをしていますわ。……でも、これで当分は出てこられませんわね」


5. エピローグ:終わらぬ女の戦い


「……霊央くん、帰っちゃった」


アオイがポツリと呟く。しかし、すぐに顔を上げて久我の手を握った。


「久我さん。次はサヤカさんの中じゃなくて、私の中に『直接』作ってくださいね? 私、もっと料理の修行して、次こそは『致死量ギリギリの愛』を注ぎますから!」


「……ああ、アオイさん。俺、君ために何度でも死ねる気がするよ(物理的に)」


背後では、サヤカが以前よりさらに巨大化したEカップ(霊央の充電完了)を揺らしながら、氷のような微笑みを浮かべていた。


「あら。次があると思っているのかしら、この泥棒猫。……久我様、今夜はわたくしの『揉んで除霊』のフルコース、受けていただきますわよ?」


「……一番怖い、愛の地獄変だ……」


ユウキの呟きと共に、事務所のシャッターが閉まる。 久我の「シナシナ」な毎日は、二人の女性と、腹の中で牙を研ぐ息子によって、これからも搾り取られ続けていくのであった。


――完――


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ