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探偵は胸を揉む  作者: リチャード裕輝
探偵は胸を揉む:『霊感(パイ)コメトリー・オブ・ザ・デッド』

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『霊障マタニティ・ブルー:命名の儀――吸引する宿命とパパの再建執念』

『霊障マタニティ・ブルー:命名の儀――吸引する宿命とパパの再建執念』

1. 絶望の平野:失われた質量と「滑走路」の悟り


乳神神社の跡地には、しんと静まり返った絶望が漂っていた。かつて「神の山脈(Fカップ)」を誇ったサヤカは、今や見る影もない。赤ん坊にすべてを吸い尽くされ、胸元は冬の凍土のように硬く、真っ平らに地ならしされていた。


「サ、サヤカさん……。俺の、俺の鑑定もみ場所が……どこにもない。指先が……君の肋骨の隙間をピアノのように叩くだけだ……」


久我は頬がこけ、ミイラのようにシナシナになりながら、妻の「かつて質量が存在した場所」を虚しく撫でた。


「……いいのですわ、久我様。重力という名の呪縛から解き放たれ、今は風の抵抗すら感じませんの。ふふ、ここは我が子の覇道が飛び立つための『聖なる滑走路』……。素敵だと思いませんこと?」


サヤカは後光の差したような目で虚空を見つめている。そのポジティブすぎる狂気に、傍らで同じく「板」にされた白鳥巫女が「私の胸が…… 絶望よ!」と血涙を流して叫んだ。


2. 鑑定:宿命の「ダイソン」


その中心で、神の霊子を吸い尽くして肌ツヤがテラテラと輝く赤ん坊が、満足げに「クチャ……」と口を動かした。その拍子に、周囲の空間がわずかに歪み、白鳥巫女の残り少ない「女としてのプライド(微かな膨らみ)」が物理的に吸い寄せられ、さらに削ぎ落とされる。


「ひぎぃっ!? また削られたぁぁ!」


「……ユウキくん、鑑定サイコメトリーだ。この子の魂の奥底、飲み込んだ乳神の神核とサヤカさんの聖母霊子が混ざり合い、恐ろしい『特異点』を形成している。すべてを中央に集め、平らにならし、無に帰すブラックホール……」


久我は震える指先を赤ん坊の額に当てた。

「よし。こいつの名前は、久我くが 霊央れおだ」


3. 由来:すべてを中央センターに吸い寄せる「覇王」


「霊央……ですか。また大層な、というか不吉な名前を」


ユウキが引き気味に呟くと、久我はドヤ顔(骸骨のような)で解説を始めた。


「サヤカさんの『霊』力を継承し、あらゆる質量を自分という『央(中心)』に吸い寄せる。そして『レオ』は百獣の王……いや、『吸(Q)獣の王』だ。おっぱいを吸う力はライオンの噛む力を凌駕し、その吸引力はダイソンすら『吸引力の変わらないただ一つの赤ん坊』として敗北を認めるレベルだ!」


その瞬間、霊央がカチリと目を開いた。その瞳は、おしゃぶり代わりに口に突っ込まれている「消しゴムサイズの乳神」をロックオンしている。


「……ぎゃ?(訳:こいつ、まだ味がするぞ)」


「やめろぉぉ! われをこれ以上吸うな! 概念が……神としての解像度が下がって、ただのドット絵になってしまうぅぅ!」


阿鼻叫喚の乳神を尻目に、霊央の「吸引」が再起動する。ズズズ……と空間が鳴り、サヤカの服のシワすら消失して肌に密着した。


4. 誓い:育児という名の「再開発」


「霊央……お前が大人になる頃には、日本中の女子の胸元が鏡面仕上げの絶壁になっているかもしれん。……だが安心しろ。お前のパパは、世界一の鑑定師だ。吸い取られた質量は、俺がまた『超霊子的もみほぐし』でゼロから土木工事してやる!」


「……結局、また揉みたいだけじゃないですか。……さあ、霊央くんが街中の女子高生をターゲットにする前に、特濃霊子ミルクを買いに行きますよ」


ユウキに促され、シナシナの久我と、風通しの良すぎる胸元で微笑むサヤカ、そしておしゃぶり(神)を咥えた最強ベビーは、新たな伝説へと歩み出した。


「ギャブゥ!(※訳:あちらの女子校の方向に、良質な質量を感じるぞ)」


霊央の瞳が怪しく光り、久我家の「吸われ、削られ、再建する」という、終わりのない親子鷹の戦いが幕を開けたのである。

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