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24.

 クオンが敵地で監視の人とおしゃべりしていた頃。



「スレイヤーさん、クオンさんが捕まりましたけどこれも計画の内ですか?」


 ナナに問われスレイヤーは体をビクりとさせる。


「う、うむ。これも我とクオンで考えた計画の内でな。しかし、その、何と言うか、少し前倒しになったと言うか…その…」


「つまり、イレギュラーですか…」


 言い訳をするスレイヤーを見て、少し呆れた様子のナナ。


「どうしよう!クオンちゃん助けなきゃ!!」


 絶賛混乱中のオウカ。


 場は混沌としていた。


「クオンさんを助けるのは決定事項ですが、その後の流れを決めなければ前回の二の舞になります。まあ、そもそも敵の拠点を落として現地解散をしようとしたのが間違いだったと思いますが…」


 冷静さを崩さないナナが指揮を取り、計画を建てる。と言ってもオウカは混乱中、スレイヤーは予想外の失敗で動揺しているので、ナナが言った意見に頷くだけなので実質ナナ一人で考えている。


 しかし、欠点が一つ。


 瑞穂ナナはかなりの脳筋である。


 敵が百人、こちらが五人なら一人頭、二十人倒せば良いと言ってのけるタイプの人だ。冷静沈着、敬語と属性は揃っているが最後に脳筋がつくのだ。


 今、この場にコレを止められるものはいない。


 そうして、出来た計画は…。


「では、計画を説明します。我々は一旦敵の本拠地を襲撃、その後にクオンさんまで一直線に向かいます。いいですか?」


「うむ、完璧だな!(スレイヤー、IQ3)」


「完璧な作戦だね!(クオン、IQ3)」



 こうして、誰も止められない脳筋計画が始動した。


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