23.
会議翌日、再度の会議を開き今度こそ計画を練った。後は計画を実行するだけと言うところまで準備もした。全ては上手く行っていた。
そして俺は今、捕まっている。
「どこでミスったかな…」
そう、途中までは上手く行っていた。何なら大成功と言える状況だったのだ。それなのに何故か途中で風向きが変わったのだ。
「わっかんないな~」
「うるさいぞ!」
俺が一人計画の穴を考えていると、前に座った監視の男の人が怒った様子で、声を掛けてきた。この人は俺より明らかに年が上だから敬語を使ってる。
「ごめんなさい。でも、本当に分からないんです…。何で失敗したのか」
「敵本陣にあの人数で突っ込んで、勝てると思ってる方が変だろ…」
「勝てると思ったんです…。私達強いから…」
「あのさ、捕虜だし、逃げたお仲間捕まえる為にも生かしとくけどね?手でるよ?手」
思ったことを言ったら怒られた…。心外…。
「あー、分かっちゃった…。コイツの顔見て考えてること分かっちゃった…!最悪だ~!どうせ、悪びれてすらいないよコイツ…」
監視の人が頭を抱えてうんざりしている。きっとここがブラック企業で苦労しているんだろう。
「あの…」
「なんだ?」
「私で良ければ話を聞きますよ?」
「うん、ありがとう。じゃあ、お言葉に甘えて少し黙っててもらえる?」
「はい!」
そこから三十分、黙ってて見つめていたら頼むから止めてくれと言い出し、喋って良くなった。
「はぁ…。仲間の詳細と逃げそうな位置は?」
「答えられません」
「じゃあ、計画の成功後の合流予定地は?」
「ないですよ?」
「え、テロ?」
「違いますよ、心外な。ちゃんとここを落とすと決めて来てます」
「あっそ、まあ良いや。じゃあ、外に来てる乱暴なお客さんも計画の内?」
そう言って、監視カメラの様子を見せてきた。そこにはスレイヤー達が映っていた。




