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28.天才

 ナナちゃんの父親と母親がいない。そう気付いた俺は、スレイヤーに提案した。


「スレイヤー、ナナちゃんのお父さんお母さんを探すのを先にした方がいいかも」


「ふむ、その必要はないな」


「スレイヤー」


「まて、そう怒るな理由を言う」


「話して」


「つまりだな、ナナと言う少女の父と母はこの家には長いこと帰っていないのだ」


「待って、じゃあナナちゃんの家族の話っていったい…」


「魔法連盟の偽装だろうな」


「この家は?」


「家自体は本物だろう。だが、中身が違う。よく似た別物だな」


 この前、ナナちゃんが話してくれた家族に冷たく接されると言うのは魔法連盟による家族ごっこの一環と言うとこか?


 そんなのってないだろ。妹を助けるために辛い事をやって、帰った家で会えるのが偽物の家族だったなんて…。


「落ち着け、クオン」


 スレイヤーの言葉で我に返る。


「我等はこれから助けに行くのだ、その怒りは黒幕まで取っておけ」


「ごめん、ありがと」


「うむ、気にするな」


 スレイヤーとの会話を切り上げ前を見る。新たな扉が開き、そこから怪人とおぼしきモノが出てきた。


『こんばんは、噂の魔法少女』


 出てきた怪人に斬りかかる寸前、唐突に声が聞こえた。


 「退け、クオン!!」


 「っ!」


 スレイヤーの声に反射で下がった。


 あと一歩踏み込んでいれば俺の首は無かったのだろう。振り下ろされた状態で留まる鎌の壁に残した傷を見ればわかる。


『挨拶代わり、とでも思ってくれ』


 「誰…?」


『ああ、名乗るとも。僕は天才、そして、この世に二つと無い発明をした者だ』


 「「は?」」



 スレイヤーと俺の声が重なった。



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