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1.異世界転生俺TUEEEEハーレムだと思ってた
謎穴に落ちて気付いたらここにいた。
「どこだ…ここ?」
長い間寝た後のような感覚に、驚きながら状況を整理した。
「どこだここ?」
さっきと同じ事を言っているが、改めて状況を整理しても同じ感想しか出なかった。
俺の住んでいた家の周辺にこんな場所はないし、謎穴を他人の真下に出して何処かに移動させる技術も無い。
「も、もしかして…異世界転移か?」
少し期待を膨らませながら、そう口にする。
元々、俺はそっち系の小説ばかり読んでいたからこう言う謎の状況とかが好きだ。それを踏まえて言えば、いつまでもこうして座ったままでいるのはよろしくない。
いつ、ゴブリンやオークと言った異世界のお約束が現れるかわかったものではないからな。
そうと決まれば話しは早い。直ぐ様立ち上がり体に怪我が無いか確認する。
は?
「は?」
何だ、この格好は。
何故、女物の服を着ている?
何故、俺の手はこんなにも細い?
挙げれば切りがない疑問が沸いた。だが、一つ明確な答えがあった。
「俺、女になってないか!?」
俺、元男。記憶あり、名前無し、チ◯コ無し。