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11.衣食住の問題と忘れ物

 魔法少女形態の性能を確かめていた俺は一通りやって満足していた。


「欠点らしい欠点はないな…」


 廃墟の中で一人呟く。


 少し前までは森の中で試していたが、流石に森林伐採は良くないと思い近場の廃工場に移動していた。


 この工場、元は缶詰とか作っていた場所らしくそこら辺に中身の入った缶が転がっている。桃缶とかミカン缶とか色々あるが機械とかも殆ど残っている。


 怪人被害の名残かな…たぶん。


 それよりもだ、俺の性能テストの結果だが。

 先程言った通り欠点らしい欠点はない。逆に言えば尖った所がないので長所が無いのだ。


 短所がないのがわかって助かっているが、一芸に秀でた敵が来た時に困る。この世界が俺の知るHigh&Deathの世界では無いとしても、見たことのある怪人が居た以上、他にも見知った敵が出てくる事もあるだろう。


 その中には一芸特化の怪人もいる。


 目下の課題は、必殺技ないしは窮地を勝ち抜ける戦闘技術を身に付ける事になった。まあ、その前に衣食住をどうにかする所から始めなければ道半ばで倒れることになるけど。


 食は良いのだ、この工場捨てられてからまだ時間が経っていないし、転がってる缶詰は、この工場に来た時に開けて見て食べれる事は確認したし。


 そうなると、住も大丈夫になる雨風が防げる屋根と壁があるそして、工場と言う事もあって防音性も良い。何よりも人が滅多に近付かないのがポイント高い。あと、何故かまだ水が出るシャワーがあった。


 問題は衣服の方にある。今、着ているこの服は今日の戦闘で汗かいたし、ナナちゃんから逃げる時に発動した魔法で飛んだ先が森だったせいもあり泥だらけだ。流石に替えたい。


 衣服をどうするか考えてる途中に俺は忘れ物に気付いた。


 「あ、怪人の核になった人、回収し忘れた…」


 怪人になった人は基本植物人間になるのだが、あの時何故か俺は救えると思った。この感覚を信じるのならばこの世界の鬱要素の一つを克服したと言えるのでは?


 それとも、この世界は俺の知る物とは違うからそもそも怪人化した人は助かるとか?


 考えてもわからないけど先ずは、あの人を救いに行こう。衣服の事はその後で考えればいっかな。


 あの魔法が発動したときの事を思い出しながら集中する。ジワジワと足元に魔法陣が描かれていく。


 少しすると、一際大きな光を放ち、俺の視界は閃光一色になった。


 目を開くと怪人化した少女?女性?年齢が分からないので何とも言えないが、結構な美人さんの前まで飛んできていた。


 自分の意思で発動した初の魔法は成功だ!!




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