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アンドロイド魔王による異世界での理想郷  作者: ノウミ
三章 〜龍の力と魔王心〜
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【第84話】新しい体

こんにちは、ノウミです。


これまでに多くの作品を発表してきましたが、皆様に楽しんでいただけるよう、これからも様々な物語をお届けし、小説や素晴らしい作品がある中で、私の作品を手に取っていただきありがとうございます。

皆様に「読んでよかった」と感じていただけるよう、一層精進してまいります。


どうぞ、これからもご期待ください。

私は目の前ミスチュラルに手を触れる、白く美しく輝く金属は私の体を作り上げるのに十分な量は確保できていると思う。


可動部分には亀軍団の素材を使うことにする、硬さは勿論だがある程度の柔軟性も必要になる。これも合金として千年亀(サウザンタートル)の魔核を混ぜ合わせる事によって硬度を上げることができた。


早速体の作成に手をつけていきたいが、私一人では限界があるのでシャナンの協力が不可欠になる。

酔っ払って隣で気持ちよさそうに寝ているので、起きるまで待つ事にしよう。それまでの間は、私が思い描いてる体や装備などを図面に書き起こしていく。


今までの知識や、この世界で得た事などを全て集約させる。今までの私の集大成となるように。


そういえばノイズも、もう一人の人格もあれから現れる事がない、諦めて表に出なくなったのだろうか。

そうであればありがたいが、そうでない事は分かっている。何かを企んで息を潜めているだけだと。


分からない事は考えても仕方がない、また出てくるような事があったとしても私が主導権を渡す事は絶対にない。


「う、うぅ〜ん……っ…ん?」


「あ、シャナンおはようございます」


図面を描き終えた頃シャナンのが目覚めた。

まだ寝ぼけているのか、半目の状態で周囲を見渡している。


「あれ…?お…おはよう?」


「二日酔いにはなっていないですか?」


「二日酔い?……あぁ、昨日温泉に行って…」


「はい、その後ぐらいに酔っ払った三人がこの部屋に入ってきましたよ」


「ありゃ、本当だね」


隣のカリナとメイシャンを確認したのか、昨日の事を全て思い出したようだ。一仕事終えて温泉に入って、そこからの記憶は朧気になっているそうだが。


「起きて早々申し訳ございません、手伝っていただきたい事がありまして」


「なに〜、もしかしてこの白い箱が関係する?」


「はい、これは新しい金属ミスチュラルです。シャナンのおかげで形にする事ができました」


「え?私?」


「はい、酔っ払っていたので記憶にないかもしれませんが…」


「ごめん、それは覚えてないや」


シャナンは体をを起こして、こちらを覗いてくる。

私は机の上に広げていた図面を見せて、シャナンに説明を続ける。


しばらく黙り込んだまま話を聞いてくれていた。


「どうですか?」


「……エネルギーは問題ないんだよね?」


「はい、龍魔心装(りゅうましんそう)のおかげでかなり余裕が生まれるほどには大丈夫です」


「この辺りの装備類はリミッターを解除したらって事だよね」


「そうです、それも徐々に慣らしていく予定です」


「その必要はないかもよ」


「といいますと?」


「今の体だからリミッターをかけて、負担を減らしたわけだとは思うけど、この新しい体になると必要なくなるか…リミッターを弱めるか…」


「なるほど、そこは実際に試しながらですね」


そうして私はシャナンの意見を取り入れて、図面の数箇所を訂正しながら改良していく。


完成した図面を壁に貼り、いよいよ制作に入る。


まずはミスチュラルの加工から始めないといけない、もちろん切ったり熱したりは出来ない。それでは簡単に加工する事が出来ないからだ。


これは錬金術の応用で、(エレクト)を流しながら一部分を分解して必要な形状へと精錬していく。


全ての必要な部品を作り終えた頃、目の前にあったミスチュラルの塊は全て使い果たしていた。丁度、私の体と装備類で使い切ってしまうようだ。


こうなると一つも無駄に出来ない。


シャナンはその間、ミスチュラルの部品の中に通す配線や稼働部などを作ってもらっている。稼働部に使う予定の部品に関しては先に加工しておいた。


そうして研究室の一角に私の新しい体の内骨格が出来上がっていく。そこに龍魔心装(りゅうましんそう)を嵌め込むスペースを開けておき、その周囲にミスチュラルで出来た外装を固定させていく。


今回は頭部に関しても新たに作り上げる予定で、今のこの頭部を外側だけ外していき、後からシャナンがミスチュラルで付け替えていく予定だ。


そうして体の大半が完成していた、残すところは頭部と付け替えと龍魔心装(りゅうましんそう)を取り外して新しい体に埋め込むだけになっていた。


「では、よろしくお願いします」


「ほんと人使いの洗いアンドロイドだよ」


(製作者)に似たのかもしれませんね」


「はははっ、間違いないね」


そうして私の意識は途切れる。


次に視界が開けた時には、頭部の無いボロボロになった私の体が横たわっているのが見えた。

顔を動かすと、シャナンが心配そうにこちらを見ていた。頭部の可動は問題ない、視界も良好。


体は全体的に白い外装となっており、稼働部には亀軍団の素材と千年亀(サウザンタートル)の魔核を混ぜ合わせた素材を使っており、黒く柔軟性もありながら

硬度もしっかりとあるので、関節を狙われても大丈夫なように出来ている。


頭部に関しても、中身は今までと同じなので機能的には変わらないが体と同じくミスチュラルの外装となっており口は無く覆うような形状になっている。


隙間からは(エレクト)の光を放っており、今までと違って青色の電光が見えていた。


手の指先から足先まで可動状態を確認する、特に違和感を覚えることが無い。むしろ、元の体より軽くなったような感覚がある、素材自体もそんなに重たいものでもなかったので、影響は少ないのだろう。


体の中に集中すると、龍魔心装(りゅうましんそう)を感じる事も出来る。


シャナンに言われていた通り、リミッターを軽くしかかけていないので、全身に龍の力を帯びた(エレクト)が穏やかに巡っている。前までの制御できない荒々しさもなく、非常に素直になったものだ。


それと同時に、奥深くに眠った本来の力も感じる。


「ありがとうございます、今回もいい出来ですね」


「動作にも問題なさそうだね?」


「ほほう、それが新しい体か」


「おぉうっ!?起きてたのか!」


シャナンの後ろからカリナが顔を覗かせていた、メイシャンも同じく目を覚ましたようだ。三人がじっくりと私の新しい体を見つめている。


「いいねっ!かっこいいね!!…この可動部も外装も全てが完璧だね、これが私たちが苦労して採ってきた素材かい?いや、合金って言ってたね…強度は?軽さは?それにここの部分は……っ」


「そこまでです、これ以上は…」


「あぁ、そんなっ!メイシャン!」


カリナを引っ張りながら部屋を出て行った。急に饒舌に早口で喋り始めたので呆気に取られていたのだが。


「ごめんね、ナディ。昔から変わってないみたいで」


「かわってないとは?」


「あぁ、カリナはね昔っから機械とかロボットに目がなくて。あぁやって周りが見えなくなるほどにね」


「なるほど、それで止まらなくなったカリナをメイシャンが引っ張っていったわけですね」


そう話していたシャナンの表情は笑っていた。

昔ながらの友人がこの世界で偶然にも再会して、変わらないでいてる事が幸せなんだと話していた、昔を懐かしむような目をしながら。


「そういえば龍魔心装(りゅうましんそう)だっけ、問題なさそう?」


「はい、今のところは特に問題ありません」


「例のもう一人の人格も?」


「おそらく最奥に眠っているような感覚ですね、リミッターを完全に解除すれば恐らくは…」


「でも、千年亀(サウザンタートル)の中で解放した時には出てこなかったんだよね?ノイズも含めて」


「はい、ここ最近はかなり大人しいですね」


「そっか、気をつけなよ。何か企んでるかも」


「勿論です、油断はしないですよ」


そう、これから最後の戦いが始まろうとしている。せめてその前にノイズとどけは言葉を交わしておきたかったが、呼びかけても何をしても反応がない。


何を考えて潜んでいるのか理解できない。


戦闘中に現れられたら迷惑以外の何者でも無い、それに一度ぐらいはリミッターを完全に解放しておく必要がある。それによってこの力の限界と感覚を確認しておきたいからだ。


その時にもう一つの人格が出てくれば対話を試みたい。何を考えて、何か目的があるのかどうか。


余った素材で、新しい兵器と装備を作り上げていく。体を先に作ったのでそれらは二の次だった。設計図と素材の加工は済んであるので、あとは組み立てて最終調節を行うだけだ。


それらを携えて街の外で実感する事にする。


新装備と兵器の実働確認も含めて。

ご完読、誠にありがとうございます。


今回の作品が皆様の心に残るものとなったなら幸いです。今後も「読んでよかった」と思っていただける作品をお届けしていきますので、ぜひ次回話もお楽しみに。


これからも応援よろしくお願いいたします。

また次話でお会いしましょう(*´∇`*)

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