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アンドロイド魔王による異世界での理想郷  作者: ノウミ
三章 〜龍の力と魔王心〜
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【第73話】火の龍

どうも、ノウミと申します。

まだまだ作品数、話数としては少ないですが、これから皆様の元へ、面白かったと思って頂けるような作品を随時掲載していきますので、楽しみに読んでいただければと思います。

沢山の小説がある中で、沢山の面白い作品がある中で私の作品を読んでいただけた事を“読んでよかった”と思っていただける様にお届けします。


X(旧:Twitter)でも情報更新しています。

↓是非フォローください↓

https://x.com/noumi_20240308?s=21

引き金をひき二撃目を放つ、今度は盾を持ったラインと呼ばれる男が射線上に割って入り私の弾丸は、その盾によって弾かれた。

同じ(エレクト)という事もあり、威力が減退したのだろう、盾を砕く事は出来なそうに感じる。


「ダメですね」


私は両の手に拳銃を構えて飛び出す。コハクの隣を一気に駆け抜けラインの元へと駆け寄り、その盾を勢いよく蹴り上げる。


その盾はびくともしない。


私の後ろ飛び越えていき、コハクがその隙に王燐に向かって行った。向こうは任せて大丈夫だろう、後ろの方で杖を構えているリャンとやらが気になる。


それにはこの男を何とかしないと奥に行けない。


「あなた邪魔ですね」


「ここは通さないよ」


至近距離から盾に向かって拳銃を撃ち込むが、盾自体もかなり硬すぎる、傷一つついていない。

力も向こうのほうがあるようで、力づくで盾を剥がす事も出来ない。


[ 電ノ流撃(エレクト・フロウィ)!! ]


男が術式を唱えると、盾の真ん中にある魔心から電流が一気にこちらに向かって流れてくる、その勢いに後方はと押されそうになるが耐え切る。

それに、この(エレクト)は私にとっては好都合だ、電ノ流撃(エレクト・フロウィ)の中に手を入れて、その全てを吸収し尽くす。


それに気づいたのか、男は攻撃を止める。


「残念ですね、私に(エレクト)は効きませんよ」


「ふざけんなよこの野郎」


私も盾をどうする事も出来なければ、目の前の男も私を倒す方法がないだろう。あ互いにどうする事も出来ない状態が続いている。

諦めきれないのか、それから何度か(エレクト)でこちらを攻めてくるがこちらも全てを吸収していく。

今の所、体に異変も感じないので許容量にも問題ないらしいので、このまま受け続ける。


横からコハクが飛んできて私とぶつかる。


「コ、コハク大丈夫ですか?」


「すまぬの、問題ないわ」


王燐も同じく吹き飛ばされていたので、互いに衝突し合って飛ばされたらしい、まさかコハクと互角とは。


「そっちも中々みたいですね」


「うむ、悔しいがの……」


「おい!クズ人形、てめぇもそんなもんかよ!前の感じと違うじゃねぇか!?」


話には聞いていたが、王燐が眼帯をしている。私が目を潰したとの話は本当らしい。それをやったのはノイズだが。


[ おい、ご指名が入ったぜ? ]


「引っ込んでください」


[ ちっ ]


ノイズを出すわけにはいかない、私はまだ戦れる。

その為にはこの均衡を崩すための一手が必要になる、それに先ほどから後ろで動いていない杖握ったままの少女が気になるところではある。


一体何を企んでいる?


「仕方ありませんね、初稼働にはなりますが…」


私は背中から六角形の板状の物を四枚射出する、これには魔核を埋め込んであり、片面に装着したプラマラが周り、空中を浮遊するように飛んでいく。

いわゆる、元の世界で言うところのドローンだ。


仕組みとしてはゴーレムと似たような物なので、こちらの指示通りに自由に動かす事ができる。


「何じゃお主、また奇怪な物を出しよって」


「飛行ユニット【リフレクター(反射板)】、初お披露目です」


「リフレクター?」


「コハク、盾の男は任せてください」


そうして私は、リフレクターを盾の男の周りへと飛ばして、周囲を旋回飛行させ続ける。


コハクは王燐に向かって、火炎放射の様なものを放射し続けて動けないように抑えてくれている。


私は男に向かって駆け出し、拳銃を構える。左手の拳銃は変わらず盾を狙って撃ち続け、右手の拳銃でリフレクターを数発狙い撃つ。


直撃した球は跳弾を繰り返し、男の頬を掠める。

まだ少し弾道計算が甘かったのかリフレクターの動きを計算しきれなかったのか、直撃しなかった。


「なんだこれは貴様!」


「あなたに説明している暇はありませんよ」


私は両手の拳銃をリフレクターに向かって放つ。

これは弾丸の跳弾を利用して敵を狙いつつ飛行ユニット、常に動き続けているのでこちらもある程度の計算は必要になるが、そこは世界一の知能AIがまだまだ健在なので、問題になる事ではない。


死角から狙えるように計算をして撃つ。


男は全周囲を計算しながら盾を構え続けなければならない、その動きで次第に綻びが見え始めてきた。

私のリフレクターを破壊しようと、電ノ流撃(エレクト・フロウィ)を放つが、勿論それも反射する。

突然私が使うのだ、(エレクト)を反射させるようにも設計した素材を用いている。


異変に気づいた王燐が、助けに入ろうとしていたがコハクが向かわせない様に阻止してくれていた。


「くそっくそつ」


掠るしかなかった弾丸が、次第に男の体を捉え始めてきた、私の弾道計算も精度が上がってきている。

思いつきで作った兵器だが、中々に使えるみたいだ。


「リャン!作戦変更だ、やれぇ!!」


「は、はいぃぃ!」


後ろに隠れていた少女が、何かを唱え大きく杖を振り始めた。何かを企んでいるとは思っていたが、何かを仕掛けるつもりだ。


すると、轟くような音が後方から鳴り始めた。思わず振り返ると、大量の土塊が火の龍を襲いかかっていた、上下から迫り来るそれに火の竜が捕まり身動きが封じられてしまっていた。


気づけば王燐が火の龍まで迫っている、コハクは光の輪に締め付けられこちらも身動きが封じられていた。

私も遅れながら、向かおうとするが男が私に盾を投げそれにより弾き飛ばされてしまった。


次に私の視界に映ったのは、王燐が火の龍の爪を切断した瞬間だった。驚いたのも束の間、火の龍が轟くような咆哮を叫びながら土塊の高速を砕き破る。


「なはははっ!トカゲ野郎がっ!!」


王燐は切断した爪を手に、その場を離れる。それだけで終わらないような気がするここから逃げるにはもう一手何かを用意しているはずだ。


「じゃあな、そこで悔いてな!!」


王燐が火の龍から逃げる為に走り去る。

盾を回収した男と術式を唱え終えた少女も、三人が集まるように走り出していた。


「コハク!何かするつもりですよ!!」


「わ…かって、おるわぁ!!!」


コハクが光の輪を引きちぎって、力づくで解いた。


私が魔銃・超電磁砲(レールガン)を構えて、コハクが纏を刀に収束させながら振り構える。


王燐たち三人が集まった所を目掛けて、私は引き金を引きコハクは刀を振りかぶって、炎の斬撃を飛ばす。

それに合わせて、火の龍も口から炎を吐き一点に交わる攻撃を放った。


「あばよっ!」


何か光出したように見えたが、その瞬間に私たちの攻撃が命中し激しい爆発音と衝撃が響き渡る。

炎が激しくその場を燃やし尽くし、火柱が上がる。


炎が消え、どうなったか確認をしに走り寄る。

武器を構えなが寄って行くが、三人の姿がその場にない事はすぐに確認ができた。

燃やし尽くした可能性もあるが、その可能性はかなり低いようにも思える。私があの瞬間に感じたのは、天族の所で見た光の移動手段の様な物だった。


コハクトと目を合わせて確認する。


「逃げられたの」


「ええ、間違い無いでしょうね」


私と同じ意見らしい。


私は銃をしまい、コハクも纏を解いて刀を鞘に納める。倒しきれずに逃してしまった、それも人族の手に龍の爪が渡るという最悪の形で。


私たちは、火の龍の元へと歩み寄る。


「火の龍よ、大変申しわけない。私たちに任せて欲しいと言っておきながらこの醜態」


「妾も、爪を獲られてしまってみすみす逃してもうた、すまない」


火の龍は暫く黙り込んで、重たい口を開く。


[ かまわぬ 我の落ち度でもある お主らの

 責任 だけには できぬよ ]


「ありがとうございます」


「ありがとうなのじゃ」


お前らの責任だ。となって殺されないかと心配したが、杞憂に終わって良かった。


[ して お主らは あやつらを 追うのか? ]


「はい、私たちは人族を倒し切るまでは…それに、奴らを追わないといけない理由がありますから」


[ で あるか ]


「今すぐには追えぬがの…恐らくは人族の国へと戻っておるじゃろうからの」


[ そうか お主ら 爪と鱗を 他の龍から 賜ったと 言っていたな ? ]


「はい、ゴルマイガにサラカント、名は聞きそびれましたが(ウォーター)(エレクト)からも賜りました」


[ ほう 我以外 全龍から とな ]


「はい、こんな状況では非常に言いづらいのですが是非火の龍からも頂きたいと願います」


私とコハクは膝をつき頭を下げる、他の龍から頂いてるとはいえこの状況では貰えないかもしれない。

それでもここで逃げるわけにはいかない、なんとかとお願いをする。


[ 無論 我からも 授けよう ]


「「あ、ありがとうございます!!」」


そうして火の龍から鱗と爪をそれぞれ賜る、コハクがそれを受け取ると優しい炎が体から漏れ出ていた。

相性が良かったのだろうか、同じ(ファイア)の原素と言う事もあるからだろう。


受け取った後に、火の龍が再び口を開く。


[ ただし 一つ頼みが ある ]


「頼みとは?」


[ あの男 爪を斬った男を 生かしておくな ]


「そ、それは勿論のことです」


[ 一度逃げられた 以上 我から 手を出す事は できぬのでな 頼んだぞ ]


手を出さないとサラカントが言っていたが、その事なんだろう、今すぐにでも飛び立ちたい雰囲気を感じるが、それを出来ないので私たちにお願いをしたのだ。


これを違えるわけにはいかない。


私たちは、再度約束を交わし火の龍が飛び立つのを見ていた。暫くしてサクラたちが私たちに気づいて、飛び降りて来てくれていた。


私とコハクはサクラ、ジャスティスに捕まって大穴から飛び立つ、渡された鱗と爪を手に持ちながら。

73話ご完読ありがとうございます!


二日空けての投稿でした。

本業の方がとてつもなくて、失礼しました。

明日からは通常通りです(^^)


今後とも宜しくお願い申し上げます。

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