【第72話】龍の力を求めて
どうも、ノウミと申します。
まだまだ作品数、話数としては少ないですが、これから皆様の元へ、面白かったと思って頂けるような作品を随時掲載していきますので、楽しみに読んでいただければと思います。
沢山の小説がある中で、沢山の面白い作品がある中で私の作品を読んでいただけた事を“読んでよかった”と思っていただける様にお届けします。
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炎柱の上がる大穴の中にいた、龍と王燐と思われる三人組の集団、以前に見かけたあの三人組だろうか。
龍に挑むとは愚かな行いだ、このままあの龍に焼き尽くされてしまったらこっちとしては楽なのだが。
だが、万が一に何かの思惑があっての行動だとしたら、奴らが龍の鱗や爪を持って帰るような結果になってしまったら?
そんな事になれば、かなりまずい。
ただし、あの中に飛び込むにしても龍が私たちごと焼き尽くさないとも言い切れない。
「あの龍ってもしかして、火の龍ですかね」
「おそらくの、この世に龍種は五体のみと言われておる、その内の四体はお主が出会ったのじゃろう?」
「ええそうですね、間違い無いですよね」
しばらく上から様子を見ていると、思っている以上に王燐たちが上手く立ち回っているようにも見える。
「これ、もしも鱗の一つでも持ち替えられたらマズイですね」
「やはりお主もそう思うかの、龍の火とやつらの地獄の力とやらが混ざれば…」
「えぇ、考えたくもないですね」
すると、王燐たちの動きが変わった。大きな盾を持った者が攻撃の全てを一手に引き受け始めたのだ、残りの二人は距離を取り始める。
杖を持った物は、何かを準備しているように見え、それに合わせて王燐も隣に立ち何かをしている。
あの龍の前では、何が出来るとも思えないが。
「そういえばコハク、先に伝えておく事があります」
「なんじゃ?」
「以前に話しましたよね?ラクーンとライタの魔心について……」
「うむ、覚えておるが…まさか……」
「えぇ、そのまさかです。杖を持っている者がラクーンの魔心を、あの盾を構えた者がライタの魔心を所持しています」
「…間違い無いのじゃな?」
「はい、この目で原素の発動は見ましたが正直それが本物かどうかは確かめていません」
「やつの言葉を信じるのであればですが、ただあのタイミングでは真実味は高いかなと」
「……奴らを襲うのには十分じゃなの」
「えぇ……っへ?」
突如、コハクは隣で纏を発動させ刀を抜き出した。
そしてその姿のまま大穴の中へと飛び込んで行ってしまったのだ。
「ちょっ、コハク!?」
こちらの言葉が届いていないのか聞くつもりがないのか、私の事を意に介さず王燐たちの元へと向かう。
私も遅れながらコハクを追いかける為に、同じく大穴の中へと飛び込む
コハクはそのままた手を構えた男の頭上に位置する、刀を構えてそのまま斬るつもりだ。
「ライン!構えを上だ!!」
王燐が大きく声をあげてこちらの存在を知らせた、ラインと呼ばれた男もそれに応えるかのように盾を頭上に構えて、コハクの刀を防ぐ。
私も補助に回る、二丁の拳銃を取り出し王燐と杖を持った少女に向かって数発発砲する、コハクに手出しをさせないようにだ。仕留めることができればラッキーだったが、向こうも土壁を出現させてこれを防ぐ。
ラインが盾で防いだコハクの刀を押し返して弾く。
私も地面に降り立ち拳銃を構える、コハクも近くまで下がってきて刀を構えて王燐たちを見据える。
「ちっ、殺れなんだか」
「いきなり飛び出すから驚きましたよ」
後ろには火の龍、目の前には王燐たちがいる。後ろの火の龍はこちらに味方をしてくれるのかは不明なので、どちらにも気を配らないといけない。
コハクは完全に王燐たちの方にしか、意識が向いてないようにも思える。
その顔は、怒りに満ち溢れていた。
「コハク、少しの間でいいのであの三人を抑えれますか」
「愚問じゃ、奴ら三人まとめて妾が殺してやる」
「すみません頼みました」
私は後ろに振り返り、火の龍との対話を試みる。
他の龍と同じであれば同じ言葉を発してくれるはず。
「おいおい、グズ人形がぁ!せっかく会えたのに無視かよ!いい度胸だなぁ、俺らの獲物を横取るつもりかぁ!?あぁ!?」
「吠えるな人族どもめが!妾が相手をしてやるわ!」
「お前一人で何が出来る!獣風情はすっこんでろ!」
その言葉を最後に、後ろでは激しい戦闘音が繰り広げられていたいかにコハクとはいえ、三体一は厳しいだろう、私も早く合流せねば。
何度向き合っても感じる、龍という存在は絶対的であると、その紅玉ともいえる美しくも力強い鱗で全身を固めて、その目と爪からは畏怖の念を感じる。
二枚の翼は力強く、四本足で佇みながらも隙がない。
意を決して言葉を発する。
「突然すみません、火の龍かと見受けられるがお間違い無いだろうか」
返事がない、やはりこちらの言葉には反応しないか。だが、襲いかかってくる素振りも見受けられない。
「私はあなた以外の、龍種からそれぞれ鱗と爪を託された者です」
少し動いた反応が見られた、この線か?
「初めにゴルマイガと出会い戦いました、向こうは遊んでいるつもりだったみたいですが。その後に、サラカントとも出会い……」
[ その話 誠か ? ]
反応があった、こちらと同じ言語で話してくれている。火の龍も会話をしてくれるようだ。
「はい、嘘偽りなくです。この先の里に証拠となる鱗と爪を保管しています」
[ ふむ たしかに 微かではあるが 気配を かんじる 嘘ではない ようだな ]
「はい、是非話を聞いていただきたく」
[ 何用 だ ]
「あの三人を退けてから話したいと思います、それまでは今しばらくお待ちいただきたい」
[ あいつら は 我の 眠りを 妨げた ]
火の龍はここで眠りについていたらしい、何処からか侵入してきたあの人族の三人組に襲われたと。
やはり目的は龍の力だろう、偶然眠っている所を発見して襲いかかるも失敗。その後は私たちが見ていた光景に繋がるのだろう。
「お怒りはあるかと思いますが、ここは私たちにお任せいただければと」
龍に任せるのも一案だか、奴らが何かを隠しているような気がするのとこれ以上火の龍に暴れられると、この一帯が火の海と化す事だろう。それは避けたい。
[ 分かった 我は ここにて待つ ]
「ありがとうございます。あと、あの炎柱を収めてはいただけないでしょうか」
[ ふむ 致し方なし ]
そうすると、炎柱も落ち着きを取り戻し完全に消えた、後は王燐たちをどうにかするだけだ。
私もこれで参加できるようになった、振り返ってコハクの戦況を確認する。
戦況は思ったより良くない。
ラインとやらがコハクの攻撃を全て防ぎ、後方から杖を持った少女が土の術式で援護、その間を埋めるように王燐が立ち回っている。
ただ、こちらに来ないようにコハクが全力で抑えていたのも事実。
私は、魔銃・超電磁砲を構えて狙いを定める。先ずはあの杖を握った少女、同じ後方からの援護者を撃ち抜く。
引き金を引こうとすると、またもや王燐が叫ぶ。
「リャン!クズ人形が狙ってる、気をつけろ!」
だが関係ない、私の銃の威力を舐めるな。
引き金を引いてリャンと呼ばれていた少女めがけて電磁により加速された一撃を撃ち込む。
激しい激音と共に電閃が走る。
地面から現れた土壁に阻まれるも、全てを打ち砕いて弾は消滅した、悔しくも後一歩で届かなかった。
「おい気をつけろリャン!……グズ人形が、生意気なもんを持ち出しやがって」
「気をつけてください、前までの私ではあり……」
[ オイ カワレオレニ…戦やらせろ ]
ここに来てノイズが出てこようとするか。
「あなたの出番はまだです、下がってください」
[ ちっ、やばくなったら変われよ? ]
「そんな事にはなりませんよ」
なんとかノイズを押し込めた、やけに素直に引き下がったのが気にはなるが今はそれで良しとしよう。
今回はノイズを出さずに終わらせる。
コハクたちにこれ以上の迷惑はかけれない。
「さて、もう一撃お見舞いするだけですよ」
そうして銃口を向け、引き金に指をかける。
第72話が完読ありがとうございます!!
すみません、投稿が遅くなりました。
諸事情によりです、でも今日中に投稿できてよかった。
ちょっと焦りながらだったので誤字脱字が多かったらごめんなさい。
また次話でお会いしましょう!(^^)




