表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンドロイド魔王による異世界での理想郷  作者: ノウミ
ニ章 〜種族連合と戒族の遺産〜
22/111

【第18話】テストの結果

どうも、ノウミと申します。

まだまだ作品数、話数としては少ないですが、これから皆様の元へ、面白かったと思って頂けるような作品を随時掲載していきますので、楽しみに読んでいただければと思います。

沢山の小説がある中で、沢山の面白い作品がある中で私の作品を読んでいただけた事を“読んでよかった”と思っていただける様にお届けします。


X(旧:Twitter)でも情報更新しています。

↓是非フォローください↓

https://x.com/noumi_20240308?s=21

「 それでは……“はじめ”!!! 」


私の号令と共に、ファーネが飛び出す。

かなり大きい大剣を携えているはずなのに、動きは軽やかに駆け出している。

コハクは余裕があるのか、その場で迎え入れる。


射程圏内を捉えたようだ。


飛び出した勢いを大剣に乗せ薙ぎ払う。

が、コハクは迫り来る剣筋に、剣を添えて流す。

流された大剣は、怯むことなく二撃目を備える。


自身を軸に回転しながら襲いかかる。

より速く、豪快な回転斬りとなって。


間合いは、先ほどより迫っている。

剣筋をもう一度読み、剣を添え、待ち構える。


読みは外れた、大剣はコハクに届かない。

ファーネは地面に突き刺し、それを自身の支えとして、強烈な飛び蹴りで襲う。


一瞬の隙をつかれ、後方へと蹴り飛ばされる。

体勢は保ったままなので、そのまま剣を構える。


「ほほぉ、やりおるの…」


「まだまだです!」


土煙を上げ、弧を描くように大剣を構える。

今度は、コハクが仕掛ける。


ファーネとは違い、静かだ。

鋭い剣戟が、雨粒のように降りかかる。

静かに、剣の衝突する音だけを鳴らしながら。


それを全て大剣の面で受け止める。

何度か防ぎ漏らすが、体を捻り避けきる。

なかなか攻めに転じる事が出来ないようだ。

次第に、苦しそうな表情を浮かべる。


コハクの剣戟は止まらない。

少しずつ隙を突いていき、追い詰める。


ファーネは反撃に打って出る。

大剣の面を、押し当てるかのように打ち出す。

もちろん、剣は弾き飛ばされる。

その間に後退し、体勢を整える。


身体を半開きに向け、少し腰を落とす。

両の腕を前に構え、深く息を吐く。

コハクはその隙を見逃さない。

追い詰めるように地面を蹴り、その間を埋める。


[ 竜陣空拳(りゅうじんくうけん) 火龍(かりゅう)


ファーネの気配が切り変わる。

先ほどよりもさらに荒々しく猛る。

降りしきる剣戟の雨を、全て弾いていく。

()を撃ち込む場所を見極めながら、一つ一つ。


まさに、雨が蒸発して消えていくように、コハクの剣が届く事なく、その場で散っていく。


たまらなくなり、その場から飛び離れる。

両者共に最初の位置へと立ち直る。


「面白いのぉ、お主」


「はぁー…はぁー…まだ、やれます…」


「ふむ、色々聞きたい事はあるが、こちらも隠しているものがあるのでな…」


コハクは全身の力を抜いたように、覇気がなくなる。


「妾も“業”というものを、見せておこうかの…」


静かに剣を構えるが、何も感じない。

先程までの静けさとは違う、何も無いのだ。


[ 狐月流(コゲツリュウ) 三ノ太刀(サンノタチ) …… ]


コハクがファーネの背後にいる。

だが、気がついた時にはファーネが倒れていた。


[ 虚実月影(キョジツゲツエイ) ]


「虚か実か、月が作り出す影に入ると月が見えなくなるじゃろうて。作るは自分自身だと気付かずにの」




「ゴホッ…ゴホッ… はぁー……負けた…」


倒れたまま、その場で横たわっていた。

手で目を覆い、流れる涙を隠していた。


「すまんな、手加減できんかった。大丈夫かの?」


コハクが心配そうに顔を覗き込んでいる。

私も、二人の元へと駆け寄る。


「はい…大丈夫です、流石ですね」


「なんの!お主も見事じゃった!」


「へっ?」


「最後の猛攻じゃが、見事なもんじゃ」


「でも…負けてしまった、です」


「ん?勘違いしておらんか?」


テストの合否は勝ち負けだと思っていたらしい。

負けたのだから、大峰魔山には行けないと。


「え、これはテストだって…」


「そうじゃ?テストじゃて…」


「だから…手も足も出なかったから…」


「安心せい、妾に蹴りを入れた時点で合格じゃ」


「でも、続いていましたよね?」


「お主の限界を見たかった、これから危険な山に登るのじゃ、手の内は知っておきたいしの」


「これから…あの山に、私も?」


「そうじゃ?おかげで最後のやつも知れたしの」


ファーネの瞳から涙が溢れ出る。

大きな泣き声を上げながら、喜んでいる。


「それにの、最後の妾の攻撃を防いだのは未だかつて…このナディだけじゃ」


「え?私がですか?」


「ほれ、魔の森での」


「あ、あぁ…あれですか」


「ほれこんな程度じゃて、気にするでない」


「僕にはわけが分かりませんでしたよ」


「あれはの、“虚”と“実”じゃ」


「 ? 」


伝わってないのか、詳しく説明しようとする。

大丈夫だ、このAIを持ってしても理解は難しい。


「簡単に言うとの、自身の攻撃に意識を乗せるか、乗せないかな違いじゃ。意思なし攻撃は気づかぬものよ」


「ははっ、難しですね…」


「また教えてやろうぞ……そうとは言え、お主じゃ」


「は、はい?」


「なんで最初から使わなんだ?様子見かの?」



ファーネ曰く、最後に使ったのは無刀…すなわち剣を用いない戦闘方法として、編み出したものだそうだ。

剣の代わりに、五原を核として型作り出したと。


《火》…猛る火のように激しく荒ぶる。

《風》…掴めない風のように自由に動き回る。

《土》…大地のように不動にして守る。

《電》…電流のように不規則に迅く走る。

《水》…優しく全てを流していく。


何度か、剣を用いてこの戦闘方法を取り入れようとしたが、体がついていかず形にもなっていないそうだ。


「なるほどの、よく考えられておるの。妾もお主と同じじゃな」


「同じとは?」


「妾も狐月流の剣術を、纏を発現させながらやろうとしたが上手くいかぬ」


「あんなに強かったのに…」


「お主も強かろうて、妾と同じくまだまだ強くなれるのじゃこれからもよろしく頼む」


「こ、こちらこそ、よろしくお願いします!」


二人は握手を交わし、確かな絆が芽生える。


「おぉ!よかったのー!!!」


「げっ!?ハゲじい!近寄んなよ!」


「良かったの!良かったのー!」


「ちか…寄んなって、の!!」


よっぽど恥ずかしいのか、照れ顔を隠しながら、近づいてきては蹴飛ばしてを繰り返している。

何度か同じことを繰り返していると、こちらを向き。


「ありがとう!ファーネを宜しく頼む!」


土下座をしながら、こちらに感謝を伝える。

コハクは照れくさそうにしている。


「こちらこそじゃ、こんなに強いなら妾たちからもお願いしたいぐらいじゃしの」


改めてお礼を伝える。

よほど、嬉しいことなのだろう。

満面の笑みに、涙が頬を伝っている。


「なら!お前らの武器や装備は最高の物を作ってやる!この【グロガル】が責任持ってな!」


そういえば、初めて名前を聞いた気がする。

このお爺さんはグロガルというらしい。

店内の武器を見ている限り期待はできるが…


「妾の剣をお願いしたいが、店の中にあった物ではなかなかの…」


「ぐむむむむぅっ……ならオーダーじゃ!一から作ってやるわい!」


「感謝するぞ、容赦せんからの?」


二人がオーダーメイドの話をしようとする。

私に思い当たる事があり、二人を止める。


「あ、あの…」


「ん?どうしたのじゃナディ」


「最初にお伝えした“お話し”なんですが…」


「なんじゃはよ言わんか!」

 

「“玉鋼”という物に聞き覚えは?」


「しらん!」


「なるほど…」


「ナディよ、その…たま、はがね?とはなんじゃ」


私は自分の中にあるデータの中から、玉鋼の製法とそれによって作られる“日本刀”について説明する。

言葉だけでは伝わりにくかったので、映像でも伝えようとするが…


「あ、マズイです…エネルギーが…切れそう…」


「それはまずいぞ!おい、ファーネや!お主(エレクト)を使えよったな!?ちょっと頼む!」


「え?あ、はい!」


「ここ……で… あな……あけた…そそ……」


「ファーネよ!急ぐのじゃ!」


薄れゆく意識の中、慌てた二人が穴の中に(エレクト)を放っていくのが確認できた。

とりあえず安心して、電源が落ちていく。

完全に落ちると100%になるまで、起動はしない。

このまま、待つしかないのだ。




〜 遠いコハクの過去 〜


「はぁーっ!!とぉう!!!」


纏を発現させ、全身に炎を纏う。

安定した揺らぎを見せる。


「ここまでは順調、後は……」


コハクが剣を握ったまま構える。

纏を解かずに、狐月流を扱おうとしているのだ。

目を瞑り、神経を研ぎ澄ませる。


「よし…一ノ《イチノ》…」


すると、纏が四方に散っていく。


「あぁ…また失敗だ…」


「ははははははっ!!コハクよ!またか!」


「あっ!お父さま!!」


コハクは父の元へと駆け寄る。

抱き上げられ,無邪気に喜ぶ。


「また失敗したところ見てたでしょー!」


「すまんすまん!ついな!」


コハクを降ろし、腰を落として目線を合わせる。


「纏いを発現しながら、狐月流で動こうと?」


「うん!これが出来たら凄いでしょう!?」


「あぁ!凄いさ、俺にも出来ないのだからな」


「だからね!これが出来るようになってお父さまに教えてあげたいんだ!」


コハクの笑顔が眩しく笑っている。

子が親のためにしようとする事は、親が子にしてあげたいと思う事と同じなのだろう。


「おぉ、そうかそうか!それは頼もしいな!」


「だから、コツとかないかな?」


「あれ〜?俺に教えてくれるんじゃないのか?」


「違うもん!ちょっとだけだもん!」


「はははははははっ!そうかそうか!」


「また馬鹿にしてーっ!」


コハクは頬を膨らませながら、怒り顔を向ける。

大きくなったと思ったが、まだまだ子供らしい。


「そうだな…俺のお祖父様に聞いた話だが…」


纏とは己が身に羽織る衣也。

狐月流とは己が研ぎし刃也。

衣を纏い、刃を握りたし。

自然の一部と化し、舞いたれば。

纏刃マトイノヤイバ孤月羽織(コゲツバオリ)、完成すべし。


「って聞いた事があるな…」


「けち!意味わかんないもん!」


「そりやぁ、意味がわかれば俺だって使えてるはず」


「いいもん!自分でなんとかするもん!ふんっ!」


「はははっ…いいさ、俺を越えていけ」



第18話ご完読ありがとうございます!


戦闘シーンは気合い入りましたよ!

どうでしょうか、如何でしょうか!?

私のやりたいシーンが伝わりましたでしょうか。

伝わってたらコメントください!


また次話でもお会いしましょう!(^^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ