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一球入魂 -日東高校女子野球部-  作者: 照山
第2章 オールスターゲーム編
39/46

第39話 第3週 オールスター戦 第2試合 

東陣営の第1試合サヨナラ勝ちから一夜明け、岡本監督は第2試合開始前にミーティングを行い健康チェックや怪我がないかなどの確認を行った。


「おはようございます。今日で第3週は終了です。ですので全員一丸となって協力していきながら頑張っていきましょう!それではスタメン発表していきます」


第1試合では投手戦が続いたため第2試合では安心して勝ちたいという思いで岡本監督はスターティングメンバーを発表した。


東陣営 スターティングメンバー

1,今宮琴梨(遊)  上野学院

2,坂倉千夏(左)  甲陽学園

3,宮原翼(右)   愛東学院

4,乃木咲希(一)  拓明高校

5,清水日向(中)  中央東高校

6,赤松和佳奈() 栄京高校

7,大野琴葉(三)  日東高校

8,大城羽菜(捕)  上東館

9,小笠原志帆(先) 日東高校


一方の西陣営のスタメンは以下の通りである。


西陣営 スターティングメンバー

1,南雲瑠奈(遊) 八百井学園

2,堂上香(左)  明生学院

3,近藤星夏(右) 法央高校

4,筒香青羽(一) 法央高校

5,松原萌香(中) 一ツ橋高校

6,大松黒子(二) 明生学院

7,相生麗奈(三) 福栄高校

8,新井結女(捕) 若栄高校

9,東夏希(先)  豊成学院


と第1試合とメンバーは変わっていないが先発投手の東は豊成のエースと呼ばれており、攻略が難しい投手という評価を受けている。また彼女は高3で今年のドラフト候補とも言われている。そのため、第2試合では抑え込まれる可能性だってあるため志帆は気が抜けない。


試合開始の合図があり、東陣営が先攻で西陣営が後攻となった。バッターボックスには琴梨が入り、東のボールが来るのを待った。


「(ドラフト1位候補の東さん・・・対戦したことないから直で見るのは初めてだから楽しみだな・・・)」


一回表、相手先発の東は初球から150を越えるストレートを投げ入れ、琴梨は目を見張った。あまりのスピードにバットが振り遅れてしまい空振り三振。続く千夏と翼も東の遅いチェンジアップや鋭く曲がるスライダーに手が出ず見逃し三振で3アウトになった。


「(早い・・・!どう攻略すれば良いのかな!?)」


7番でスタメン出場している琴葉も東の制球・球威・スタミナどれもゲームで表すとオールA同値も可能である。


一回裏、志帆は南雲・堂上にレフト前とセンター前にヒットを放たれてしまい失点のピンチを作ってしまった。しかし冷静に相手に投じ近藤をレフトフライ、筒香に四球を出してしまうが松原を併殺に打ち取り危なげなく失点を防いだ。


二回表、いまだヒットが出ていない東陣営であったが咲希がライトへ初ヒットを放つが日向がチェンジアップにつられていまい併殺としてしまい和佳奈が四球で出塁するが琴葉が空振り三振で得点を奪うことはなかった。


「(難しいな・・・どうやったら打てるのだろう・・・)」


二回裏、大松に志帆はツーベースを放たれたが相生をショートフライに仕留め1アウト、一死二塁の場面で新井はレフトへのタイムリーツーベースを放ち先制点を放ち0-1とした。依然チャンスの場面であるものの東は見事な送りバントで二死三塁とするが南雲のサードゴロで2点目を奪うことは出来なかった。


三回表、0-1の1点差を追う場面だが羽菜はショート深いところへの内野安打を放つが志帆の空振り三振、琴梨のファーストフライ、千夏がヒットで出塁するが翼がピッチャーゴロで3アウトになった。


「(東さん、全然疲れてなさそう・・・スタミナお化けかな?)」


三回裏、志帆は堂上に死球を当てて出塁させてしまうが近藤を空振り三振に抑え、筒香に対してはツーベースヒットで一死一三塁のピンチを作り松原に走者一掃となるタイムリーツーベースで0-3と突き放された。しかし後続は続かず大松と相生はサードゴロとキャッチャーフライに倒れて3アウトチェンジとなった。


四回表、何としてでも点を取りたい東陣営であったが咲希がライトフライ、日向がピッチャーゴロ、和佳奈が四球で何とか出塁するが琴葉が惜しい当たりの打球を放つがレフトフライに倒れた。ここまで0点に抑えられている状況に悔しい表情を見せていた。


「(球のキレもピカ一・・・東さんもしかして前世プロ野球選手か何かだったのかな)」


それもそのはずで東夏希の両親は元野球選手で共に球団は違えどドラフト1位で入団していた。そのため東夏希は両親の期待に応えられるよう人一倍の努力をして今年度のドラフト候補となった。


四回裏、志帆は新井にソロホームランを浴びた。0-4となり、東を見逃し三振とするが南雲にレフト前ヒット、堂上に四球で出塁させてしまったため志帆はここで交代となった。


東陣営 投手交代

小笠原志帆(先発)→高梨絵茉(中継ぎ)


志帆の代わりとなって登板した絵茉は近藤をダブルプレーに仕留めて3アウトで交代となり絵茉は見事な火消しをした。


「ありがとう絵茉」


「問題ないっす。頑張っていきましょう!」


五回表、羽菜はツーベースヒットを放ち得点圏にランナーを進めるが絵茉は見逃し三振をしてしまう。だが後続の琴梨がスライダーを捉えてタイムリーツーベースを放ち1-4とようやく得点を手に入れたが千夏のサードフライ、翼のセンターフライで追加点を奪うことは出来なかった。


「残り1イニング!確実に点を取っていこう!」


五回裏、筒香に対して絵茉は内閣を攻める投球を披露しセンターフライに抑えるも俊足の松原にスリーベースを放たれてしまい大松を四球で出してしまうが相生をサードフライ、新井をライトフライで本塁を踏ませなかった。


西陣営 投手交代

東夏希(先発)→西陽香(抑え)


六回表、最終回となり咲希は陽香にサードへの内野安打を放ち一塁へ進塁するが日向が併殺を放ってしまい早くも2アウトとピンチに陥り和佳奈が四球で何とか食いつなぐが琴葉がホームラン級の打球を放つがスタンドに入らず右翼手・近藤にキャッチされ3アウトとなり試合終了となった。


試合終了後、岡本監督は選手全員を集めて解散ミーティングを実施した。


「第2試合お疲れさまでした。負けてはしまいましたが何か新しい発見を得た方もいるかと思います。来週から第4週第1試合・第2試合が始まりますので選出されたメンバーはしっかりと調整してください。以上です。2日間ありがとうございました。それでは解散します」


「ありがとうございました!」


このようにしてオールスター戦第3週は終了した。第4週からは日東高校の高原監督が東陣営監督を勤める。どのような布陣になるのか楽しみである。


  1 2 3 4 5 6 計 H

東 0 0 0 0 1 0 1 5

西 0 1 2 1 0 × 4 9


勝利投手 東夏希   1勝0敗

敗戦投手 小笠原志帆 0勝1敗

セーブ  西陽香   0勝0敗1S


本塁打 新井結女(4裏) 1号


試合時間 2時間44分


敗戦投手となってしまったが岡本監督に奮起を促された志帆は自分のピッチングに更なる磨きをかけようと思い、自主練を行った。昔こういうことがあったとき私は同じようなことがあったことは今でも忘れられない。

次回11月3日投稿予定 志帆の過去編を書いていきます

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