第37話 第2週 オールスター戦 第2試合
第2週のオールスター戦第1試合は8-6で東陣営が惜しくも敗れた。翌日の第2試合に向けて切り替えが必要である。東陣営の久保原監督は前日同様ミーティングを行った。
「昨日の試合は負けてしまいましたがお疲れ様でした。今日でこのメンバーでプレーするのは最後です。全員一丸で楽しんでいきましょう。それでは第2試合のスタメンを発表します」
久保原先生は第2試合のスターティングメンバーを掲示した。彩也はベンチとなった。
東陣営 スターティングメンバー
1,堀端小宮(中) 栄京学院
2,工藤美夏(左) 越谷高等学園
3,中島雪峯(一) 日東高校
4,秋山凜(右) 拓明高校
5,清里峰子(捕) 越谷高等学園
6,大道柊子(二) 朝日学院
7,三浦安美(三) 重城大付属高校
8,飯山奏(遊) 上東館
9,宮内琴実(先) 上東館
一方の西陣営のスターティングメンバーは以下の通りである。西陣営は4番以外のメンバーは変えていないラインナップとなっている。登板する琴実は特に前川を警戒しなければならない。
西陣営 スターティングメンバー
1,前川海未(右) 竜北学館
2,佐藤若葉(三) 竜北学館
3,後藤青海(一) 白峰西高校
4,若生満(二) 目川高校
5,城木侑李(中) 平生学院
6,南原梨香(左) 森川高校
7,小野珠奈(遊) 竜北学館
8,蒼野雫(捕) 白峰西高校
9,板取怜(先) 竜北学館
試合の開始の合図があった。先攻に東陣営、後攻に西陣営ということになった。先発の板取がマウンドに上がり小宮が打席に入った。
一回表、先制点が欲しい所である東陣営は小宮の空振り三振から始まり美夏のセンターへのツーベースヒットとなり得点圏にランナーを進めた。続く雪峯の四球で1アウト一二塁とし、4番の凜がライトへのヒットを放っている間に二塁ランナーが帰還し1-0と先制した。しかし後続の峰子が内野ゴロに倒れてこの回を終了した。
一回裏、警戒をしなければならない前川に初球からソロホームランを放たれすぐに同点とされた。しかし後続の佐藤・後藤・満を完璧な投球で空振り三振、センターフライ、ファーストゴロに打ち取り1失点に抑えた。
二回表、勝ち越しの得点を入れたい東陣営であったが柊子が見逃し三振に打ち取られ、安美と奏の連続ヒットでチャンスを拡げるが琴実のダブルプレーで勝ち越しの得点を得ることが出来なかった。
二回裏、琴実は先頭の前川、後続の佐藤と後藤に三者連続ヒットを放たれノーアウト満塁というピンチを作ってしまうが満塁ホームランを放たれることなく2失点以内に抑えることに成功した。しかし1-3の2点差にされてしまった。
三回表と三回裏は両陣営ともに無失点ピッチングを披露した。琴実も西陣営に対して、板取も東陣営に対して三者連続三振と驚異のイニングとなった。しかし、力強い投球を披露したものの板取の右肩に痛みが発生したことによりこのイニングで降板となった。
西陣営 投手交代
板取怜(先発)→福本涼(中継ぎ)
そして四回表に試合展開が動き出した。凜のソロホームランと峰子の四球、柊子が空振り三振をしてしまうが安美のツーベースヒットで同点に追い付いた。しかし奏が再度ヒットで出塁するが琴実のショートゴロで交代となるかと思ったが遊撃の小野のエラーにより勝ち越しのチャンスを作り、先頭の小宮が3ランホームランを放ち一挙5得点で6-3と勝ち越しを決めた。だが美夏がサードゴロで3アウトとなり交代となった。
四回裏、小野と蒼野による連続四球でピンチを作ったことによりここで琴実は交代となった。琴実に代わって伊勢眞由美がマウンドに上がった。
東陣営 投手交代
宮内琴実(先発)→伊勢眞由美(中継ぎ)
眞由美に交代後、福本をピッチャーフライに打ち取り前川にヒットで出塁させられるが佐藤と後藤の2番3番コンビをファーストフライと空振り三振で眞由美の投球から絶対に失点しない意思を感じさせた。
五回表、雪峯が空振り三振、凜が見逃し三振に仕留められてしまうが峰子と柊子のライト前ヒットとサードへの内野安打で出塁するが安美のピッチャーゴロで点差を離すことは出来なかった。
五回裏、3点差をひっくり返したい西陣営は若生のソロホームランで2点差まで追い込むことに成功したものの後続の城木、南原を内角低めのストレートを投げ込み、二者連続ライトフライで終わらせてこの回で交代となった。
最終回の六回表、2点差を維持したい東陣営は奏にレフト前ヒットで出塁、眞由美の代打で登場した宮原翼のダブルプレーで2アウト、先頭の小宮のキャッチャーフライに打ち取られてしまい得点を奪うことは出来なかった。
東陣営 投手交代
伊勢眞由美(中継ぎ)→黒門珠理奈(抑え)
最終回の六回裏、逆転してサヨナラ勝ちを決めたい西陣営であったが小野がセンターフライでツーベースを狙うが走塁ミスを喫してしまい1アウト、後続の蒼野の空振り三振、福本の代打で登場した仁井田がライト方向へ大きくボールが舞い上がるがライトフライに倒れて試合終了となった。
6-4で試合が終了し、1勝1敗で第2週のオールスター戦が終了した。久保原監督は解散ミーティングを実施した。
「試合お疲れさまでした。今日でこのメンバーで戦うのは最後ですが今後会うこともあるでしょう。ありがとうございました。来週も頑張ってください」
「はい!」
1 2 3 4 5 6 計 H E
東 1 0 0 5 0 0 6 11 0
西 1 2 0 0 1 0 4 5 1
勝利投手 宮内琴実 1勝0敗
敗戦投手 福本涼 0勝1敗
セーブ 黒門珠理奈 0勝0敗1S
本塁打 前川海未(1裏) 2号
秋山凜(4表) 2号
堀端小宮(4表) 1号
若生満(5裏) 1号
試合時間 2時間36分
試合終了後、第2週の両陣営のメンバーが解散となり第3週に向けて上東館の岡本監督と法央の石井監督が準備を開始した。
次回10月26日投稿予定




