第36話 第2週 オールスター戦 第1試合
6月の第2土曜日、第2週目のオールスター戦が開始した。試合開始48時間前に第1試合・第2試合に出場するメンバーが両陣営の監督から発表された。日東高校メンバーが所属する東陣営の第2週の出場メンバーは以下の通りである。
【オールスター戦 第2週目 第1試合・第2試合 東陣営 選出メンバー】
●監督 久保原桜(越谷高等学園) ●副監督 福多楓(川城学院)
●投手 伊藤祐希奈(越谷高等学園)←第1試合先発
宮内琴実(上東館)←第2試合先発
代田雪歩(成幸学館)
伊勢眞由美(日東高校)
三善さくら(拓明高校)
遠藤優愛(越谷高等学園)
棚部新葉(越谷高等学園)
黒門珠理奈(法央大付属)
●捕手 大野彩也(日東高校)
清里峰子(越谷高等学園)
内野手 中島雪峯(日東高校)
牧原刹那(早應学園)
石川小百合(駒修学園)
佐藤理香子(越谷高等学園)
大道柊子(朝日学院)
三浦安美(重城大付属高校)
飯山奏(上東館)
石橋尚美(二升学院)
外野手 秋山凛(拓明高校)
松井埜々香(日東高校)
右京紫乃(駒修学園)
工藤美夏(越谷高等学園)
堀端小宮(栄京学院)
近本玲音(甲陽学園)
DH 宮原翼(愛東学院)
というメンバーが選出された。琴葉は選ばれなかったが彩也が2週連続で選ばれたためそれほど期待されている。監督の久保原桜は試合前に挨拶とミーティングを行った。
「皆さん、第2週の試合が始まります。準備は出来ているでしょうか。第2週の監督を勤めます越谷高等学園の久保原桜です。2日間と短いですがよろしくお願いします」
「お願いします!」
「それではスタメンを発表します」
久保原監督は第2週第1試合のスターティングメンバーを発表した。
東陣営 スターティングメンバー
1,牧原刹那(二) 早應学園
2,石橋尚美(遊) 二升学院
3,大野彩也(捕) 日東高校
4,中島雪峯(一) 日東高校
5,秋山凛(右) 拓明高校
6,松井埜々香(左) 日東高校
7,佐藤理香子(三) 越谷高等学園
8,右京紫乃(中) 駒修学園
9,伊藤祐希奈(先) 越谷高等学園
一方の西陣営のスターティングメンバーは以下の通りである。
西陣営 スターティングメンバー
1,前川海未(右) 竜北学館
2,佐藤若葉(三) 竜北学館
3,後藤青海(一) 白峰西高校
4,仁井田三葉(二) 法央大付属高校
5,城木侑李(中) 平生学院
6,南原梨香(左) 森川高校
7,小野珠奈(遊) 竜北学館
8,戸邨日向(捕) 宮部学園
9,小瀬村栞(先) 福竜会館
というメンバーとなっている。先攻に西陣営、後攻が東陣営となった。前川がバッターボックスに入り、祐希奈がマウンドに上がった。
一回表、祐希奈は前川にセンター前ヒットを放たれ続く佐藤を空振り三振に抑えて1アウトにするも後藤と仁井田に四球とライトへのヒットで出塁させてしまい満塁とし、城木を見逃し三振に仕留めるが南原に走者一掃のタイムリーツーベースを放たれ初回からいきなり4-0と突き放された。しかし、後続の小野をレフトフライに抑えて3アウトでチェンジとした。
一回裏、4点を追う東陣営は刹那の四球と尚美の打席での盗塁成功とサードへの内野安打でノーアウト一二塁のチャンスを作るが彩也のファーストフライ、雪峯のセカンドダブルプレーで得点を得ることが出来ず次のイニングへ突入した。
二回表、8番の戸邨を祐希奈は三振に仕留めると初回の失点は何だったのかと思うぐらい制球・球威が上昇し小瀬村を三振に仕留め前川に初回同様ヒットを放たれるが後続の佐藤をライトフライに抑えこの回を無失点に抑えた。祐希奈の唯一の弱点は初回に失点をしてしまう癖があるため改善が必要である。
二回裏、凛と埜々香、理香子の三者連続ヒットで出塁し無死満塁のチャンスを作った。満塁本塁打が出れば同点という場面で紫乃はピッチャーフライに打ち取られるが祐希奈の押し出し四球で1点を追加した。そして後続の刹那のレフト前ヒットを放ち2点目を追加し2点差に迫った。しかし尚美のダブルプレーで追加点を放つことは出来ず三回表へ突入した。
三回表、ギアを更に上げた祐希奈は後藤・仁井田・城木に対して厳しい投球を披露し三者連続三振という完璧な投球を見せ3アウトに仕留めた。しかし、祐希奈のスタミナ切れによりこの回で降板となった。四回からは雪歩が登板する。
三回裏、彩也と雪峯の日東コンビの連続ヒットで出塁すると凛のタイムリーツーベースで3-4と1点差に迫ることに成功した。しかし、無死ランナー無しの状況から埜々香がレフトフライ、理香子が見逃し三振、紫乃がヒットで出塁するが祐希奈の空振り三振でこの回を終えた。
東陣営 投手交代
伊藤祐希奈(先発)→代田雪歩(中継ぎ)
四回表、南原・小野を二者連続見逃し三振に仕留めて継投での五者連続三振という快挙を成し遂げるが2アウトから戸邨にソロホームランを放たれるが雪歩は崩れずすぐに立て直し小瀬村をファーストゴロに仕留め1失点で抑えた。
四回裏、刹那のセカンドゴロから始まるが尚美と彩也の連続ヒットでチャンスを作るが雪峯がダブルプレーを放ってしまい同点打とはならなかった。
五回表、雪歩の投球に慣れた西陣営打線が猛攻を見せた。前川のソロホームランで6-3と3点差に突き放した。後続の佐藤と後藤がショートフライとセンターライナーに仕留めるが仁井田にレフトへのツーベースヒット、城木に2ランホームランを放たれ8-3と5点差と厳しい展開となるが南原を2打席連続三振に仕留めて交代となった。
西陣営 投手交代
小瀬村栞(先発)→柳田一穂(中継ぎ)
五回裏、小瀬村に代わって柳田がマウンドに上がった。柳田は凛にソロホームランを放たれ8-4と4点差にするが後続の埜々香、理香子、紫乃が続くことは出来なかった。しかし、相手投手・柳田に対して粘りの打撃を見せているが中々ランナーを進められなかった。
六回表、雪歩は小野にセンターへのツーベースを放たれてしまうが前の打席でソロホームランを放たれた戸邨をサード方面へのダブルプレーで2アウトにし、柳田を空振り三振に仕留めた。
最終回の六回裏、何としてでも点を取りたい東陣営は雪歩の代打で登場した宮原翼はライト前にヒットを放った。しかし、先頭の刹那がレフトフライに仕留めるがランナーを二塁に進めて尚美はカウント3ボール2ストライクから2ランホームランを放ち8-6と2点差に迫るが彩也と雪峯が二者連続三振という失態で試合終了となった。
試合終了後、久保原監督は第2試合に向けてミーティングを行った。
「第1試合お疲れさまでした。厳しい展開が続きましたが切り替えて第2試合頑張っていきましょう!」
「はい!」
1 2 3 4 5 6 計 H
西 4 0 0 1 3 0 8 11
東 0 1 2 0 1 2 6 12
勝利投手 小瀬村栞 1勝0敗
敗戦投手 伊藤祐希奈 0勝1敗
セーブ 柳田一穂 0勝0敗1S
本塁打 戸邨日向(4表) 1号
前川海未(5表) 1号
城木侑李(5表) 1号
秋山凛(5裏) 1号
石橋尚美(6裏) 1号
試合時間 2時間42分
試合終了後、両陣営の選手たちはお互いに握手を交わし翌日の第2試合に向けて休息と調整を行い備えることにした。
次回10月22日投稿予定




