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一球入魂 -日東高校女子野球部-  作者: 照山
第2章 オールスターゲーム編
31/46

第31話 紅白戦

中間試験明け、琴葉や彩也ら日東野球部メンバーは6月の土日に開催されるオールスターゲームに向けて打撃・守備全てを向上させるためにチーム内で紅白戦をやることになった。また、ベストナイン大会で負傷した穂香や赤穂が復帰する。



「皆さん中間試験お疲れさまでした。良い結果を出せたメンバーもいれば満足行かなったメンバーもいると思います。ですがここは切り替えてやっていきましょう。それと、大会で負傷した穂香と赤穂が今日から練習に参加します。2人とも久しぶりに練習に参加するから無理はしないでね?」


「はい!」「はい!」


その後、高原先生から紅白戦のルール内容と試合方式、スターティングメンバーなどの説明を行った。紅白戦のルール内容と試合方式は全5イニングで延長無し、DH制なし、イニング終了ごとに高原先生から指摘ありとなっている。また、スターティングメンバーは以下の通りである。


紅組 スターティングメンバー

1,金子真琴(中)

2,土井美岬(遊)

3,中島雪峯(一)

4,松井埜々香(左)

5,丸亀義美(右)

6,生方赤穂()

7,青山すみれ(三)

8,大野彩也(捕)

9,小笠原志帆(投)



白組 スターティングメンバー

1,山崎七緒()

2,吉田穂香(左)

3,京田比奈(遊)

4,村上心愛(三)

5,小越舞香(中)

6,阿部加奈子(捕)

7,相馬葵(一)

8,与那国樹里(右)

9,大野琴葉(投)


となった。紅白戦では姉妹バッテリーは無いが姉妹対戦でどちらに軍配が上がるか注目である。準備の間、琴葉らは負傷から復帰した穂香や赤穂と言葉を交わした。


「大丈夫だった?ほーちゃん、穂香」


「うん大丈夫だったよ」「私もすっかり直ったから頑張らないとね」


穂香は6戦目の駒修戦で右腕に違和感を覚えて負傷交代、赤穂は9戦目の名東戦で死球を受けて交代途中で琴葉と彩也が相手投手・茂木の態度に不服に覚えて2人は激怒し乱闘に発展した。


「まぁあの時はごめんね?」


「大丈夫だよ?逆に私のために言ってくれてありがとね琴葉、彩也」


「えへへ」


「おーい、始まるぞ~!」


小越部長の声かけに応じ紅白戦が開始した。先攻に紅組、後攻に白組という順番で試合がスタートした。グラウンドのマウンドには琴葉がマウンドに上がった。


一回表、真琴が打席に立ち琴葉と初めて対戦した。琴葉の投球を間近で見たことにより油断してしまい見逃し三振に倒れた。続く美岬は一度琴葉の球を見ているため打てるかと思っていたがバットにコツンと当てるだけのピッチャーゴロに終わって2アウト。後続の雪峯はツーベースを放ちチャンスを作るが4番・埜々香がライトフライに倒れて3アウトチェンジとなった。


一回裏、先発の志帆は七緒・穂香に連続ヒットを打たれるが比奈を空振りに打ち取り、心愛をサードフライに仕留めるが舞香にレフトへのタイムリーヒットを放ち0-1と先制するが加奈子をセンターフライに仕留め3アウトに終了。


二回表、0-1のビハインドで迎えた場面で義美はホームラン性の当たりを放つがライトフライに倒れ、赤穂による三塁への内野安打で出塁するがすみれの併殺で得点のチャンスを奪った。


二回裏、葵、樹里を連続で空振りに三振を奪うも投手の琴葉にライト前ヒットを放たれ二死一塁の場面で先頭の七緒に2ランホームランを放たれ0-3と突き放されるが穂香と比奈を凡退に打ち取り3アウトチェンジで交代し志帆はこの回で降板となった。


三回表、彩也と琴葉が対戦した。琴葉の投球を知り尽くしている彩也からしてみれば朝飯前であった。彩也は琴葉の四球目のストレートを完璧に捕らえてソロホームランを放ち1-3と2点差に迫った。しかし後続の志帆と真琴は両者ともにセカンドゴロと空振り三振に打ち取られ、美岬によるセンターへのヒットを放ち出塁するも雪峯がピッチャーフライに打ち取られて3アウトに終わった。



紅組

小笠原志帆(先発)→高梨絵茉(中継)


三回裏、絵茉がマウンドに上がり心愛によるヒットで出塁し、追加点のランナーを作るが舞香を併殺に打ち取り2アウトに攻めていき、加奈子によるヒットでチャンスを拡大させられるが葵を三振に仕留めて3アウトに終わり無失点で四回の攻防に移った。


四回表、埜々香のスリーベースヒットで出塁し義美によるタイムリーツーベースで2-3と1点差に迫るが赤穂、すみれを連続三振で仕留めるが彩也にライトへのヒットで出塁し絵茉の代打で登場した内田七海はサードゴロに打ち取られ交代となった。


紅組 投手交代

高梨絵茉(中継1)→伊勢眞由美(中継2)


四回裏、眞由美が登板し樹里によるセンターへのヒットを放ち琴葉の代打で登場した中村柚子は三振に取られるが、七緒にツーベースを打たれ穂香をレフトフライに打ち取り、比奈をショートゴロに仕留め五回の攻防に突入した。


白組 投手交代

大野琴葉(先発)→粟津若葉(抑え)


五回表、真琴のヒットと美岬の四球で逆転のチャンスを作るが雪峯をファーストフライ、埜々香をセンターフライに追い込み、義美をセカンドゴロに打ち取って2-3で紅白戦は白組の勝ちとなった。勝ち負けは関係ないがそれぞれの弱点を探り出すことが出来たであろう。



試合終了後、高原先生はミーティングを行い今後の活動内容を話した。


「紅白戦お疲れさまでした。各々自分のどこが良くてどこがダメなのかはっきりしたと思います。今後も何回かは紅白戦を行いますのでそこのところ確認お願いします。また、来週から6月です。オールスターゲームが開催されますので体調はしっかりと整えてください。今日の活動は以上です。お疲れさまでした」


「お疲れさまでした!」


ミーティング終了後、琴葉と彩也はその日に行われているプロ野球の試合を観戦したり、他のメンバーもそれぞれ遊びゆっくりと過ごした。6月からのオールスターゲームではどんな展開が生まれるのか注目である。

次回9月27日投稿予定

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