第27話 The ベストナイン大会 -閉会式/成績発表会-
最終戦終了によりベストナイン大会の全試合の日程が終了し、閉会式と成績発表が行われた。日東高校は11勝4敗の上出来な成績であるが果たして何位に位置付けているのか。
ベストナイン大会 閉会式会場
閉会式では指名会議でも司会を務めた谷野が壇上に上がり総評を行った。
「さぁ皆さん!ベストナイン大会お疲れ様でした!指名会議でも司会を務めた谷野です!いきなりで申し訳ないのですが単刀直入に聞きます!皆さんはこの7日間をどのように過ごしましたか?当てはしませんが自分の胸の内の感想を聞いてみましょう!課題を残した方もいれば課題だらけの方もいるでしょう!もしかしたら怪我で無念の欠場によりアピールできなかった方もいるでしょう!各々この7日間を5分間差し上げますので考えて見てください!」
5分間の振り返りの時間が与えられたため会場内の15校の選手たちは静かに考えた。琴葉は
「(私の課題は四球が多かったところ・・・この四球を減らせば一流のピッチャーになれるかな・・・)」
一方の彩也は
「(本塁打は良かったけど三振も多かった・・・三振を減らせるように頑張らないと・・・)」
というように考えていた。5分が経過し司会の谷野が再度話を始める。
「振り返ってみれたでしょうか!今自分が心の中で思ったことはきっとこの後役に立っていくでしょう。それと最後に発表がありますので先に成績発表をしていきましょう!」
司会の谷野は気になる成績発表を読み上げた。順位発表では1位が優勝校、2位が準優勝、3位が銅賞、4位以下が奮闘賞として授与される。また、成績発表では投手部門に最優秀防御率、最多勝、1年生新人王女、最優秀中継ぎ、セーブ王女、最多奪三振、投手MVPとなっている。野手部門では最高打率、最多安打、ベストナイン、最優秀DH、野手MVPである。日東メンバーはどれくらい選ばれるのか琴葉や彩也らは緊張の面持ちで壇上そ見つめた。
「それでは、こちらが大会順位です!どうぞ!」
順位のかかれたプレートには全15校の順位と勝敗などが書かれてあった。以下がベストナイン大会の順位である。
【第1回 The ベストナイン大会 最終順位】
1位 上東館 13勝2敗
2位 拓名 12勝2敗1分
3位 駒修 12勝3敗
4位 日東 11勝4敗
5位 栄京 10勝5敗
6位 竜北学館 9勝4敗2分
7位 柳台高校 9勝5敗1分
8位 法央 9勝6敗
9位 名東 8勝6敗1分
10位 早應 8勝7敗
11位 大東国 7勝7敗1分
12位 甲陽学園 7勝8敗
13位 重城大付属高 6勝7敗2分
14位 愛東学院 6勝9敗
15位 二十六木 3勝12敗
という結果となった。日東高校は4位であったため惜しくも3位入賞とはならなかったがかなりの好成績をおさめることができた。また、司会の谷野は投手・野手タイトルを発表した。
【投手】
最多勝 大野琴葉(日東高校) 5勝
最優秀防御率 祖父江美奈(駒修) 1,20
セーブ王女 小林彩夏(日東高校) 9S
新人王女投手 長谷川理緒(上東館) 1勝1敗7S
最多奪三振 福田恵麻(重城大付属高校) 17奪三振
投手MVP 大野琴葉(日東高校)
【野手】
最高打率 京田比奈(上東館) .321
最多安打 京田比奈(上東館) 24安打
本塁打王女 大野彩也(日東高校) 7本
最優秀DH 大谷愛佳(法央)
野手MVP 近藤早矢香(上東館) .298 6本 18安打
【ベストナイン】
先発 大野琴葉(日東高校)
捕手 大野彩也(日東高校)
一塁手 中田恵那(上東館)
二塁手 吉川奈緒子(駒修)
三塁手 宮崎花鈴(名東)
遊撃手 鳥谷結衣(竜北学館)
右翼手 雪森雨音(栄京)
中堅手 近本玲音(甲陽学園)
左翼手 柳田恵令奈(上東館)
DH ルイス・マーキュリー(上東館)
ということになった。琴葉が最多勝・ベスト先発を、彩也が本塁打王女・ベスト捕手に選出され、姉妹選出ということになった。また、指名会議で上東館に移籍した比奈は首位打者のタイトルを獲得した。
「以上で成績発表は終了となります!皆さん1週間お疲れ様でした!最後に重大発表です!」
司会の谷野は手元の紙を読み上げた。
「ベストナイン大会の第2回、3回大会の開催と高校野球オールスターゲームの開催が決定しました!詳細は後日お知らせします!お楽しみに!」
第2回、3回大会の開催とオールスターゲームの開催が決定した。第2回は夏季大会、甲子園決勝後の10月以降になり、第3回大会は翌年の春になるだろう。また、オールスターゲームに関しては来月の第1週目から行われる予定となっている。詳細は5月下旬に発表される。
このようにして第1回ベストナイン大会が終了した。終了後、高原先生らはミーティングを咲希、彩夏、凜、礼子の母校とミーティングを行い比奈や朱夏、絵茉、志帆が戻ってきた。
「高原監督、礼子のことありがとうございました」
「いえいえ!こちらこそ礼子やみんなのおかげで勝つことができました。今後も皆さんよろしくお願いします」
各校の挨拶も終わり、比奈や朱夏、絵茉、志帆が1週間ぶりに帰港した。
「ただいま彩也~!」
「おかえり比奈、絵茉、朱夏、志帆」
彩也は比奈や絵茉に抱きつかれた。1週間ぶりとはいえ成長した姿を見れたのは部員全員にとって1番喜ばしいと思う。
「ありがとうね咲希、礼子、凜、彩夏。またオールスターゲームで同じになれたら良いね」
「うん!」
こうして1週間の日程が終了し、凜、彩夏、礼子、咲希はそれぞれの学校のミーティングへと帰っていった。4人がそれぞれの母校へと戻った後、高原先生は再度ミーティングで今後の日程を話した。
「皆さんこの1週間本当にお疲れ様でした。それぞれの課題があるのは分かりますが再来週からは中間試験が始まります。来週以降はオフになりますので練習するとしたら少ない時間での自主トレをおすすめします。次の部活は中間試験明けです。良い結果に期待しています。お疲れ様でした!それでは解散!」
「はい!お疲れ様でした!」
ミーティング終了後、各メンバーは各々帰宅した。琴葉と彩也は比奈と絵茉とお疲れ様お泊まり会をすることになった。また、怪我で欠場した穂香や赤穂は中間試験後から復帰する。
第1回The ベストナイン大会 日東高校チーム成績
チーム成績 11勝4敗
投手 大野琴葉 5登板2.56 5勝0敗
高橋碧 3登板3.18 2勝1敗
上原礼子 4登板2.90 1勝0敗
戸郷鶴美 2登板4.67 0勝0敗
澤村漆 2登板1.98 2勝0敗
粟津若葉 3登板4,10 1勝1敗
伊勢眞由美 1登板5.77 0勝1敗
小林彩夏 10登板3.12 0勝1敗9S
捕手 大野彩也 11試合3.10 19安打7本塁打
阿部加奈子 8試合1.08 5安打1本塁打
中村柚子 0試合0.89 0安打0本塁打
内野手 中島雪峯 14試合.289 17安打5本塁打
乃木咲希 11試合.277 18安打2本塁打
山崎七緒 10試合.247 8安打3本塁打
相馬葵 5試合.201 4安打0本塁打
生方赤穂 5試合.189 3安打1本塁打
内田七海 6試合.177 2安打0本塁打
青山すみれ 5試合.173 3安打0本塁打
村上心愛 6試合.186 4安打1本塁打
土井美岬 4試合.158 1安打0本塁打
外野手 秋山凜 11試合.297 12安打7本塁打
小越舞香 6試合.233 5安打1本塁打
松井埜々香 7試合.227 6安打1本塁打
吉田穂香 4試合.198 2安打1本塁打
与那国樹里 8試合.260 8安打5本塁打
金子真琴 7試合.218 3安打0本塁打
丸亀義美 7試合.196 4安打0本塁打
第1章終幕 第2章9月11日~投稿予定




