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一球入魂 -日東高校女子野球部-  作者: 照山
第1章 ベストナイン大会編
22/46

第22話 The ベストナイン大会 -12戦目 二十六木学院戦-

12戦目、7勝4敗の成績を残している日東高校は二十六木学院と対戦する。二十六木学院は3勝8敗と負け越しているため勝ちを拾いたい。


「お疲れ様です。この試合の対戦相手は二十六木学院です。残りこの試合含めて4試合です。一試合一試合を大切にしていきましょう。それでは今日のオーダーを発表します」


高原先生は12戦目のオーダーを発表した。


日東高校 スターティングメンバー

1,与那国樹里(中堅手)

2,相馬葵(二塁手)

3,大野彩也(捕手)

4,秋山凜(DH)

5,中島雪峯(一塁手)

6,松井埜々香(左翼手)

7,土井美岬(遊撃手)

8,青山すみれ(三塁手)

9,丸亀義美(右翼手)

P,大野琴葉(先発)


この日の先発は8戦目以来の登板となる琴葉がマウンドに上がる。また、樹里は13戦目と14戦目を欠場するため真琴が替わりを勤める。


一方の二十六木学院のオーダーは以下の通りである。


二十六木学院 スターティングメンバー

1,荻野優芽(左翼手)

2,高部杏子(中堅手)

3,中村文香(二塁手)

4,山口日和(右翼手)

5,安田柚羽(三塁手)

6,福浦珠奈(DH)

7,井上海女(一塁手)

8,松川若菜(捕手)

9,富永淳美(遊撃手)

P,多賀野雫(先発)


試合が開始された。先攻が日東高校、後攻が二十六木学院となった。二十六木学院先発の多賀野がマウンドに上がり樹里と対戦する。


一回表、樹里は多賀野の投球に対してストレートを完璧に捕らえたかと思ったが中堅手・高部のグラブに一度収まるが落球してしまいエラーとして出塁した。ランナー一塁の場面で葵はバントの構えを見せ軽快な処理で樹里を二塁に送った。1アウト二塁の場面で彩也は2試合連続となる6号ホームランを放った。2-0となり凜の打席でも二者連続となる6号ホームランを放ち3-0と3点差に拡げた。1アウトランナーなしの状況で雪峯はライトへのヒットを放ち埜々香のレフト前ヒットで一二塁とチャンスを更に作った。7番の美岬は多賀野の変化球に空振り三振を取られたがすみれが四球で出塁し、2アウトフルベースで義美が甘く入ったストレートを捉え、走者一掃のタイムリーツーベースを放ち6-0と得点を重ねた。


初回3アウト取れず多賀野はマウンドを降りた。


二十六木学院 投手交代

多賀野雫(先発)→松本悠(中継)


松本に投手交代し一巡目となり樹里はセンターへのヒットを放つが葵がライトフライでアウトとなり3アウトでチェンジとなった。この回一挙6得点と畳み掛けた。


「彩也、今日もよろしく」


「ナイスピッチングを期待してるよ?」


一回裏、琴葉は荻野を三球でアウトに仕留め、高部にライトへのツーベースヒットを放たれるも中村をセカンドゴロに仕留め三塁に送られ山口を四球で出すが2アウト一三塁の相手からしたらチャンスの場面で安田は空振り三振に仕留められた。


「今日のお姉ちゃんの球威は良いね!」


「ノーヒットノーラン狙おうと思ったんだけどね~」


二回表、彩也は松本の内角低めのストレートを仕留め二打席連発となる7号ホームランを放った。凜も二打席連発を狙おうと高く打ち上げたがフェンスギリギリでライトフライに打ち取られたが雪峯と埜々香の二打席連続のヒットで1アウト一二塁の場面で美岬が空振り三振に打ち取られるもすみれが左中間のタイムリーツーベースで1点を奪い7-0と突き放した。この大会では15点差以上でコールドゲームとなる。続く義美はセンターフライに打ち取られた。


「今日は打線が続きますね先生」


「そうですね。最近は打線が上昇気流にありますからね」


二回裏、琴葉の制球・球威・回転率全ての勢いが上がってきた。福浦にレフトへのヒットを放たれるが井上を併殺に打ち取りすぐに2アウトを取り松川をセンターフライに打ち取った。日東側の攻撃に対して二十六木学院側の攻撃はすぐに終わってしまった。


二十六木学院 投手交代

松本悠(中継1)→栗原里英(中継2)


三回表、樹里は栗原のど真ん中の直球を捉え右中間スタンドへ4号ホームランを放ち8-0ともはや相手側からしたら諦めムードとなった。続く葵はファーストゴロに打ち取られるが彩也・凜・雪峯の三者連続四球で1アウト満塁とし埜々香が左中間へのタイムリーツーベースで10-0と大量得点を積み重ねて行った。続く美岬とすみれはセンターフライとショートフライに打ち取られたが10点のリードを奪った。


「今日はコールドゲームかな?」


「確かコールドゲームの基準は15点差だから後5点か!みんな頑張ろう!」


「おー!」


三回裏、富永は八球の粘りを見せるが右翼手・義美にファールゾーンで捕球されアウトとなり、荻野はセンターへのヒットで出塁するが高部が空振り三振に打ち取られるも中村・山口にヒットと四球で初の満塁のピンチを作られるも安田をチェンジアップでピッチャーゴロに仕留めてこの回も得点を挙げることは出来なかった。


そして最終回の攻撃にはいる前に二十六木学院は再度投手交代を言い渡した。


二十六木学院 投手交代

栗原里英(中継2)→石川二葉(中継3)


四回表の最終回の攻撃は義美を空振り三振に仕留めるが樹里に右中間へのツーベースで1アウト二塁とし、葵のファーストゴロの間に三塁へと出塁し、彩也のショートへの内野安打で11-0とし凜がライトへのヒットで出塁した。得点を更に積み重ねるため雪峯はライトへの5本目の2ランホームランで13-0とするが埜々香がサードフライで3アウトとなりコールドゲームにならずに交代した。


「さぁ最後まで気を緩めずに行くよ!」


四回裏、無得点のまま終わるわけにはいかないと打席に立った二十六木ナインであったが福浦・井上を二者連続三振に仕留めるが松川・富永を連続ヒットで粘られ、荻野にチーム初得点となる3ランホームランを放ち13-3と意地の粘りを見せ高部・中村を四球で出塁させ山口を単打で満塁とし、安田にライトへのタイムリーヒットで13-4とされるが福浦を三振に仕留め危なげなく試合終了となった。粘りの打撃を披露するがこの負けにより二十六木学院は5連敗の3勝9敗となってしまった。



試合終了後、両選手の挨拶を行いミーティングを行った。


「試合お疲れさまでした。明日明後日の残り3試合もしっかりと戦っていきましょう。また、明日の13戦目・14戦目の休養メンバーは樹里と葵が休養です。しっかりと休み、最終戦の試合に向けて頑張っていきましょう」


「はい!」


     1 2 3 4 計 H E

日東   6 1 4 3 13 14 0

二十六木 0 0 0 4 4 8 1


勝利投手 大野琴葉 4勝0敗

敗戦投手 多賀野雫 0勝3敗


本塁打 大野彩也(1表)  6号

    秋山凜(1表)   6号

    大野彩也(2表)  7号

    与那国樹里(3表) 4号

    中島雪峯(4表)  5号

    荻野優芽(4裏)  6号


残り3試合を残し8勝4敗と勝ち越しが決定した日東高校は13戦目を柳台高校と、14戦目を重城大学付属高校と対戦する。また、両試合の休養メンバーは樹里と葵である。樹里は帰宅後ヒットや本塁打の余韻に浸った後、自分の過去について振り返った。

8月22日投稿予定の第23話は与那国樹里の過去編です。よろしくお願いします

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