きみさ、髪に結合耐久付いてるよ
「いっけな~い!遅刻遅刻!」
食パンを加えて慌ただしくバレットジャンプをする私の名前は、新納土 瑠亜
どこにでもいる少女漫画が好きな18の高校生テンノよ。
通学路の角を曲がると、ボンバード並みの衝撃が私の頭に――
ゴツン!!!
「いったた・・・」
顔を上げるとそこにはイケメンテンノがいたの。
これって運命の出会い!?ってドキドキしていた矢先に、
「どこ見ているんだ。低MRがバレットジャンプするなよ。」
イケメンだと思ったけど、性格はサイアク~
「だいたい低MRっていいますけどね! 私は18あるんです!! 18って言ったらRivenも不自由なく装備出来てもう1人前テンノってとこでしょう!」
「はぁ・・・。僕は24だけどな。」
小声で言ってるけど嫌味ですか!聞こえてるんですけど。
結局30未満なんだから誤差でしょう!?
「それはそうと、早くそれをしまったらどうなんだ・・・その、そういうのを見せるのは、女としてどうかと思うぞ。」
その言葉を聞いて、私はサーっと青ざめた。
「あ・・・あんた、私の見たの!?!?!? へ、変態!!!!」
「いや、お前が見せたんだろう。」
「女の子のスラックスプラズム見るなんて、最低の変態よ!! あんたのせいでお嫁にいけなくなっちゃったじゃない。」
「お前のはスラックスプラズムというより、"ルア"スラックスプラズムだったけどな。」
「・・・」
うぅ・・・うわあああああああん
涙が零れ落ちてきた
人にコンプレックスを指摘され、女として破廉恥なことをしてしまっただけでこんなにも私は脆いなんて。
そのまま彼には目もくれずに、オービターとは反対の方向に、来た道をバレットジャンプをするしかなかった。
すると、後ろからすごい剣幕でさっきの彼が追いかけてきた。
「おせーんだよ、お前のバレットジャンプ。」
私はすぐに追いつかれてしまった。
「なによ。低MRには用はないんじゃなかったの!?」
泣きはらした目で私は彼に叫んだ。
「きみさ、髪に結合耐久付いてるよ。」
「えっ・・・/////」
「そういうわけだからさ、一緒にザリマンの天使に逢いに行かないか?」
「うん・・・・・・!」