表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マナ娘のまなびや  作者: 沙φ亜竜
第1話 入学式にはドラゴンブレス
7/32

-☆-

「今年も盛大にやっているようね」


 屋上で長いブロンドの髪を風に揺らめかせながらつぶやく女子生徒がいた。

 眼下では、体育館の屋根が抜け落ち、炎をまき散らすピンク色のドラゴンが大暴れしている。

 逃げ惑う生徒たちの悲鳴が、この屋上にまで響いていた。


 突然ドラゴンを取り囲むようにお花畑が現れ、そよ風がその花たちを揺らし、小鳥のさえずりが響く。

 吐き出す炎が徐々に少なくなっていく中、駄目押しのようにドラゴンの巨体を包み込んだ暗闇。

 真っ暗ではなく、月明かり程度の夜を思わせる空間には、鮮やかな月が浮かんでいた。


 ドラゴンは自らの巨体をみるみるうちに地面へと横たえ、やがて眠りに落ちた。

 あとに残ったのは静寂のみ。

 例年どおりならば、すぐに先生方が事態の収拾を始めることだろう。


「おほほほほ、今年の新入生、なかなか有望な子がいるみたいね」


 満足そうな微笑み浮かべると、彼女はゆったりとした動作で屋上から去っていった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ