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戦争の話

戦争の話


昔、ある国に戦争が起きました。

突然のことでした。

近隣諸国をも巻き込む、大きな戦争にまで拡大しました。

ある時、戦争の最前線となっていた場所で、大きな爆発が起こりました。

そこにいた者たちはもちろん全滅です。

地面が抉れ、身体も、何もかもが吹き飛び、跡形もなくなりました。

いっそ、清々しいほどにすべてがなくなりました。

それは両国に大きな被害をもたらしました。

なぜ、そんなことが起こったかもわかりません。

爆発は大きな被害をもたらしましたが、それをきっかけに、

戦争は停戦になり、戦争は幕を引きました。

ある青年の話です。

その青年は爆発のあった時、その場にいました。

あの爆発で、ひとりだけ生き残りました。

青年が意識を取り戻し、国に帰った時には、

しかし、戦争から2年もの時が経っていました。

そのとき国は敵国のスパイだと青年に判断を下しました。

国としては、停戦になって2年という時は、

非常に危ないのでした。

停戦。終戦ではない。

両国とも国力も回復してきた。

会戦するのなら、この時ほど都合のよい時期はなかったのです。

しかも、秋という、実りの時期に

死んだはずの青年が一人帰ってきたのです。

スパイとしか、思えなかったのです。

そして青年の恋人と親友を使い、

油断したところを、殺そうと思ったのです。

お膳立てはすべてやりました。

青年が必死の想いで国に戻ってきたのは、

恋人と親友に会いたかったからです。

ちゃんと、幸せに、生きているかを確かめたかったからです。

青年は、国に戻ったら殺されるかもしれないと、懸念していました。

それでも、国に戻り、二人に会いました。

二人に会えて、青年は安堵しました。

青年は、二人に経緯を話しました。

でも、殺されました。

青年の、親友に。

信じてもらえませんでした。

青年は、殺されました。

それによって、戦争は停戦から開戦へとなりました。

青年の親友は、嘆き、悲しみました。

友の死に、深く悲しみました。

そして記憶を、なくしました。

そして軍人になりました。

青年の恋人は、青年を嘆き、悲しみました。

青年の親友は青年の恋人と友達でした。

青年の死を悼み、青年の親友と慰めました。

そして青年の親友に恋をしました。

でも、青年の親友は気づきません。

どこまでも平行線のまま、

青年の親友は記憶をなくしたのです。

記憶をなくした青年の親友に青年の恋人は甲斐甲斐しく世話をしました。

その彼女に青年の親友は恋をしました。

二人は青年のことなどまるで気にせず、

愛し合いました。

まるで、青年の存在なんて最初からなかったかのように。

そしてまた、二人は戦争に身を投じました。

戦争はまだまだ終わりそうもありません。

戦争は、いつ、終わるのでしょうか。


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