エリーとの出会い
六歳になった。
この異世界に来て六年も経過していると思うと早いと感じてしまう。
もしくは精神年齢が高い所為なのだろうか。
そんな僕にも、遂に幼なじみと呼べる関係の人に出会えた。
その子との出会いは、六歳になる前で誰も居なかったお隣さんに急に家族が引っ越してきた。
そのお隣さんの子がまさか僕と同い年の女の子だった。
「こんにちは!お隣に引っ越したライゼンです!」
「私は妻のタリア。そしてこの子は娘のエリーです!」
「ほら、挨拶して」
「エリーです!」
人見知りとかしないタイプなのだろう。赤い髪の毛に似合う元気で明るい子だと感じた。
「ありがとうございます!」
母さんがお隣さんからお皿を受け取った。
「私はサイモン=ハイランドだ。下級貴族の出身だが今はただの村人として過ごしている。気兼ねなく声をかけて欲しい」
「私はアンナ=ハイランド。そして息子の…」
「リオン=ハイランドです」
「エリーちゃんは何歳なの?」
「五歳です」
「あら、うちの子と同い年じゃない!」
「よかったなリオン。はじめての友達が出来たぞ」
「エリー良かったわね」
「サイモンさん。これから長い付き合いになりそうですね!」
「そうですね。ライゼンさん今度一緒に狩りどうです?」
「いいですね」
こうしてお隣さん同士仲良くなると必然にエリーとも仲良くなった。
前世では幼馴染はいたけど、引っ越しの影響や距離感が気まずくなり必然的に疎遠になっていた。
だからこそ、この異世界では失敗しないように幼なじみの関係性を築いていきたいと思った。
ある日彼女から家に来て「一緒に遊びたい」と来てくれた。
その時、僕は庭で風魔法で様々なことを試していたので、母さんが対応してくれた。
「リオン!今日はお願いがあって来たんだ」
彼女は元気よく僕の方に走って来てくれた。
「お願い?」
「うん!お願い」
「何かな?」
「私もリオンみたいに魔法を使いたい」
「それは難しいことだよ?」
「でも毎日リオンは楽しそうに遊んでいる」
「遊んでいるわけではないけど…ていうかどこで僕の事を見ていたの?」
「あれ!」
エリーは自分の家の二階部分を指さした。
確かに小窓が設置されていてあの扉からだったら僕のことが見えるな。
(気付かなかった…)
正直一番びっくりしている。
次からは周りに気を付けないといけない。
「それじゃあ教えるけど、魔法扱う事が出来るかどうかはエリーの頑張りしだいだからね」
「うん!わかった!」
エリーは元気よく返事をした。
ただ僕は出来るわけないと心の中では思っていた。
なぜなら魔力にも個人差がある。
僕の場合は、転生者だからおそらく女神のちからで多めにしてもらえている。
だからこそ僕のように扱う事は出来ないと思ったが、六歳になってから数か月後水魔法だけど扱えるようになっていた。
まず一番懸念していた魔力問題は解決した。
魔力は個人差がある為、魔法を使えない人もいるのに発現させたのは魔力持ちの才能だったと思う。
そして僕の教えが良かったのか。
僕がこの異世界に存在しない物をイメージさせると、子供の発想は豊かだからだろう。詠唱もなしで急に魔法を使うことに成功した。これで魔法を発動するイメージさえあれば詠唱は要らないと僕の中では結論が出た。
エリーは水に関してイメージがあるようで、水魔法を使って綺麗な水の球体を出したり、水を氷に変えたりして遊んでいた。
その間僕は風魔法で庭に生えている木を倒すという攻撃魔法を習得しようとした。
ただこれが中々難しかった。
なので大人しく詠唱を言うと攻撃力が上がり木の枝だけど真っ二つに割ることが出来る様になった。
少し詠唱について学び直す必要があるかもしれない。
エリーの為にも詠唱とは何なのか学ぼう。




