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入学式(1)

 いよいよ十三歳になる時期。


 アルカディア国一の生徒数を誇る学校で、学びの宝庫といわれている場所、


 本来だったら全員が受ける学科・魔法か剣の得意分野で試験を受けないといけない。


 ただ、僕とエリーみたいに推薦枠は特別に試験が免除される。それだけではなく金銭面でも優遇される。だからこそ平民出身と下級貴族の僕らはエラの推薦枠で入学できるようになっている。


 結局、サイモンがエラにお願いして推薦枠として入学させてくれた。


 その時、サイモンが頭を下げている姿を扉の隙間から見ていたことはここだけの秘密だ。


 まあそんなこともありつつ、僕はアルカディア国一番の学校の門の校門で立っていた。


 何故なら校門前で生徒同士が言い合いしているからだ。


 見た目的に貴族が平民に対してバカにしているかのような口ぶりだった。


「どうせ!コネを使って入学できたんだろ落ちぶれ!」


「何よ別にいいじゃない!私は認められたのよ!」


「まあまあ、誰にコネもらったのか知らないけど、貴族と下級貴族の格の違いを見せた時、泣いている姿が視えるぜ!」と男の方が言い終えると、男の周りにいた二人の女を連れて入学式の会場に行った。


 僕はその現場を一部始終見ていた。


「あの!大丈夫でしたか?」


 エリーは、一人になった女の事を心配してか話しかけに行った。僕も気になったのでついて行った。


「すみません」


 エリーが言葉にして数秒返事なかったが、エリーが「大丈夫でしたか?」と声をかけるとようやく自分に話しかけてくれていることに気づいたのか、「どうしましたか?」とどこかエリーとは違う品のある挨拶をしていた。


「ねえ今、失礼なこと考えてない?」


「そんなわけないでしょ」と棒読みで答えた。


「あの、私は大丈夫ですので。この辺で…」と彼女も入学式の会場まで行っていた。


「もしかしたら同じ新入生だったかもな」


「うん!私は早く友達を作りたい!リオン作り方教えてよ!」


「僕も分かるわけないでしょ!エリー以外の子、村にいなかったんだから」


「それもそうね!」と答えたエリーは周りを見ながら楽しそうに歩いていた。


 エリーが周りを見渡すのは理解できる。


 流石、アルカディア国一番の学校。学校名は【ラヴィーバル学園】だ。建物は赤レンガで綺麗に統一されており、中央広場には噴水があり数人の生徒が仲良く話している様子が見られる。


 僕とエリーは入学式の会場へと足を動かした。


 会場に入ると、百人規模の新入生が各々グループで楽しそうに話していた。


 何だか大学生の頃を思い出す。


 入学式の時、周りは楽しそうに話している中、僕だけ地方から来たという事もあり知り合いが一人もいなくて心細かった思い出がある。結局、数日後に友達が数人出来たんだけどね。


「皆んな仲がいいんだね」


「そうだね。僕らも側からみたら友達と思われているんじゃない?」


「それか、カップルだったりして」とエリーは笑顔を向けた。


 僕は無視して周りを見渡した。


 無視したことに怒ったのか左足を踏まれた。


「痛い!」と思わず大声を上げた。


 すると皆、こっちの方をみてきた。


 もう無視しないように気をつけようと心に決めた。


「悪かった」


「ふん!私の冗談を本気にしたから天罰が下ったの」とエリーはニコニコだった。


「まあ…カップルではないからな」


「そうね。"別に冗談でもないんだけど”」


「今何か言った?」


「何も」と唇を尖らせていた。


 その時、「皆さん!椅子に座って下さい!」と屈強な男性が大声で言った。会場に響き渡った。


 すると、皆ビビり散らかして椅子に座った。


 いよいよ入学式が始まろうとしていた。





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