リオンとの剣術鍛錬の日々
俺は今、自分の息子に剣術を教えようとしている。
「父さん、剣術の基本の動きって何すればいいの?」
息子が剣を大事そうに持って言ってくれている。
「いいかリオン。まず剣術を学ぶために必要なことは、父さんのような筋力をつけることだ」
俺は服を脱いで自慢の筋肉を見せた。
「父さんの筋肉自慢はいいですので早く教えてください」
リオンに冷めた目で見られた。
アンナも筋肉自慢した時、冷めた目で見られたことを思い出した。
(顔やイケメンの部分は俺に似てるけどやっぱ、根本的な部分というか性格はアンナに似てるな)
俺は服を着た。
「ごほん…まあ、取り合えず何を話したかったかというと、お前に足りないのは腕の筋力と足の速さに持久力だ」
「なるほど…つまり?」
「今から父さんと走るぞ!付いてこいリオン!!」
「嫌だぁぁぁーーー!!」
俺たちは村の周辺を走った。
俺は、最初の一か月の間にリオンの基礎体力を向上させるため毎日十五分ランニングして腕立てやスクワットなど家で一緒に筋トレを一緒に始めた。
俺の予想通りリオンは腕立てが苦手だった。けれど毎日の習慣は凄い効果を発揮した。始めは一回しか出来なかったのに一か月も経過すれば数十回出来るようになった。
剣術について教える日がようやく来た。
次の日、俺はリオンに剣術について一から教えた。
「まず、人間界に出回っている剣術は全部で三つの流派がある。蛇神流・風神流・鬼神流だ」
「蛇神流・風神流・鬼神流…ですか」
「そうだ。詳しい歴史は学校に行った時にでも学べばいい。俺はそれぞれの特性を教えたうえでリオンが決めろ」
「父さんが得意な流派は?」
「俺は全てだ…と言いたいが、鬼神流が得意」
「鬼神流ですか?」
「まず蛇神流は、相手の力を利用しながら自分の力を最小限で戦う流派。風神流は速さが全てで、素早い斬撃で敵を叩いて戦う流派。そして鬼神流は、力で押し通す流派だ」
「父さん、教えてくれてありがたいけどよくわかりません」
「そりゃそうだ。今から俺がそれぞれの流派の基本の型でお前に攻める」
「えっ?」
「安心しろ怪我はアンナが治癒魔法で治せる。まずは蛇神流の一の型な」
俺は木剣をかまえてリオンに歩み寄った。
「ちょっと待って!」
「行くぞ!リオン」
俺は三つの流派をリオンに身体をはって見せつけた。
その日の夕飯の時間に「風神流でやっていこうと思う」と言った。
「何故、風神流なのか聞いてもいいか」
「僕は魔力で空中に浮いたり身体を使いこなせる」
「つまり風神流の技と相性がいいということか」
「うん。父さんには申し訳ないけど僕は僕なりの風神流でやっていこうと思う」
「良いね。ただし風神流の技は教えるからな」
「うん!」
次の日から本格的に風神流の全てを一から教え込んだ。
そしてリオンが十二歳になった今、リオンと本気で魔力ありの模擬戦をした。
結果は互角。自分の息子ながらホントに凄い奴だ。十二歳にして俺と互角とは…。
「僕が魔力を使わなかったら父さんが余裕で勝ってた。僕はまだまだ父さんには叶わないや」
リオンは悔しそうに涙をこらえていた。
その姿をみて幼い頃の自分を思い出した。
幼い頃、兄さんに負けた時も涙をこらえていた。
その時、兄さんは俺に何も話しかけないで、見下した瞳で見下ろしていた。
俺はハイランド家の連中とは違う。
「いつでもかかってこい!俺はリオンに負けないように鍛え続ける。だからお前も鍛錬を怠るなよ!」
すると息子は笑いながら「大人になったらリベンジするから」
俺たちはリビングに戻りアンナが作ってくれた美味しい飯を食べた。
これからも子供たちの成長を見守っていきたい。




