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エリーの決意

 ん?


 どうして身体が横になっているんだ?


 僕はエリーと一緒に巨大な鳥から逃げていたはずなのに…。


 身体が重くて起き上がることが出来ない。


 取り合えず目を開けると僕の手を握ってくれているエリーがいた。


「どうしたの?」と声を出すとその場でエリーは泣いた。


 周りを見渡すと父さん、母さん、師匠が僕のことを見ていた。


「リオン!心配したのよ!」と母さんが僕に抱き着いて来た。


「全く、その年齢でグリフィンに立ち向かうとか命が何個必要なんだ」と父さんは呆れていた。


「でも、倒すことは出来ずともエリーを守るその姿勢は素直に褒める所だな」と父さんから背中を叩かれた。


「痛い!父さん」


「何?まだ痛いのか。母さんとエリーがお前に回復魔法を与えたのに?」


「きっとまだ、後遺症が残っているのよ。あとでまた見せて頂戴」


「うん。わかった」


「それよりここはどこ?」


「私の寝室だ」


「師匠の寝室?」


「そうだ。草原からだったら私の家の方が近いからな」


「ありがとうございます。貸していただいて」


「いや大丈夫よ。流石の私も弟子が怪我をしていて心配で夜も寝れたわ」


(いや…普通に寝てるやん)


「何時間僕は気絶していたの?」


「一日だ」


「一日も?」


「まぁ、取り敢えず飯を食べて身体を元気にしてうちに戻ろう」


 その後、父さんの言うとおり師匠の家で飯をご馳走になった。


 母さん以外の手料理をはじめて食べたが、師匠の作る料理も美味しい。


 いや一回だけ父さんが作ってくれたけど…不味かった。


 一日ぶりの飯を美味しく食べて家に帰った。


 結局、巨大な鳥の正体はグリフォンだったらしく、あの後、父さんが来てくれて、僕とエリーを助けた後、師匠と一緒に二体のグリフォンを討伐したらしい。


 その様子を観戦したかったけど、グリフォンの爪に攻撃されて気絶していたらしいので見れなかった。


 右眼に関しては、エリーにしか伝わっていないらしく僕としても原因を突き止めたいので明日一人で試行錯誤をしてみる。


 エリーは、帰る途中に沢山話しかけられた。


 僕としても兄の気持ちで話を聞いている。


 後ろにいる両親がニコニコしているのが鬱陶しい。


(精神年齢は高いんだよ)


 こうして無事、僕らは夕焼けが見える頃に家に帰った。


 ーーーーー


 エリー視点


 私は、リオンに対して何も出来なかった。


 私とリオンは五歳の頃に出会った。


 最初の印象は、「かっこいい!」だった。


 顔だちも声もスタイルも良かった。


 その時から家にいるお母さんとお父さんにはリオンのことを話していたと思う。


 何なら二人で遊ぶようになってから、将来結婚したいと心の中で思っていた。


 リオンは、私に魔法を教えてくれた。


 両親に魔力を見せた時、驚いていた。


 その後、両親はリオンに感謝していた。


 その日からリオンの話をすると最初は気まずそうに聞いていたお父さんも、今では笑顔で聞いてくれる。


 お母さんからは「きっとリオンはモテるわよ」と言った。


 それは私も感じている。


 正直、強くて賢い同年代の子なんて引っ越す前に会っていた子たちと比べリオンは大人だった。


 私は絶対にリオンと結婚するつもりだったけど、今日のグリフォンが襲撃しに来た時に、何も出来なかった。


 私はリオンの事を何処か年上に見ていたと思う。


 でも私とリオンは同じ歳なんだ。


 何故なら初めてリオンに抱えられた時、目から血が出ていた時、痛いはずなのに私の事を優先していた。


 リオンはグリフィンの早い攻撃を避けていた。


 私が、居なかったら簡単にグリフォンから逃げることが出来たと思う。


 その後、私を森の中へ置いて行った後、リオンはグリフォンに目掛けて魔法を放っていた。


 私は、ただリオンの事を見守ることしか出来なかった。


 一緒にエラ先生と学んだと思ったけど、実際は怯えて何も出来なかった。


 正直、悔しい気持ちが今もある。


 リオンがグリフォンに爪の攻撃で血が出ていたのに、私は叫ぶことしか出来なかった。


 その叫び声でリオンのお父さんが来てくれたらしい。


 それでも私が怯えずにリオンと一緒に戦えばリオンが傷つくこともなかったと思う。


 だからこそ私は決めた!


 将来、彼と結婚する為にふさわしい人になろうと決意した瞬間である。



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