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くっついたり、離れたりする恋愛

作者: キリマンジャロ

くっついたり、離れたりする恋愛


僕と君は何回離れて、またくっついているんだろう。

いつも仲が良かったようにみえたら、喧嘩して、のくりかえし。


そんなことを繰り返しているうちに、

そんなことが飽きてきた気がする。


そして、離れてから数年たった。

君に連絡してみる。つながった。


「よ、ひさしぶり」

「うん。なに?」

「いや、どうしてるのかなって、思って」

「べつに、どうもしてないけど」

「その切り返し方、かわってないね」

「そっちも、いっつも久しぶりっていうよね」

「そうかな」

「そうよ」


そして僕たちは再会した。

君からしたら、僕はどんな男に見えるんだろう。

僕からしたら、君はかわいい。

こんなかわいい子とつきあっていたなんて、嘘みたい。


そして僕たちはまた付き合い出した。




そして僕たちはまた喧嘩をした。

「もう、いや。なんでいつもこんなことになるの?」

「僕だって、知らないよ」

「別れてくれるわよね?当然」

「ああ、しかたないな」

「じゃあ、さよなら。もう連絡してこないでね」

「ああ、当然だ」


そしてまた別れた。



そしてまた数年がたち、僕たちはまたくっついて、そして離れる。



そしてそして、また数年たち、僕たちはまたくっついて、そして離れた。



そんなことをして、気が付いたらお互い60歳になっていた。

そんなことになるなんて、思いもしなかった。


そしてどうなったかって?

君が先にこの世から消えたんじゃないか。


食道がん、だったね。

こんな結末、思いもしなかった。

けれど、これだけはわかる。



僕は君を愛していた。

僕が好きだったのは、君だけだった。


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