第九話:洋の武器
洋の武器とは!!
「これが俺の武器さ。」
洋はそういうと、机の上にその武器を置いた。
「‥‥こ‥‥これって、吹き矢?」
「そう、吹き矢。この矢に痺れ薬とか眠り薬とか入れて、相手に打つのさ。」
「あっもしかして今日の向井生が倒れたのって‥‥」
「そう、眠り薬を吹き矢で入れたからだよ。」
「そういう事か‥‥」
「おぃ、もし接近戦になったらどうするんだ?」
雅が質問した。
「あぁ、接近戦になったら‥‥まぁその時はその時でパンチでも食らわせてやるよ!」
洋は笑いった。
【こいつ‥‥まだなんか隠してやがるな‥‥】
雅はそう感じたが、またどうでも良くなった。
「まぁ‥‥洋。今後はお前の好きにしろ。」
「言われなくてもやるぜ。」
「けっ、いけすかねぇやろうだ。」
雅は誠の買った牛乳の残りを飲み干し教室から出ていった。
「あぁぁぁ、俺の牛乳がぁぁ!」
こうして洋は仲間になった。
━━一週間後
誠は学校生活にも慣れ、もはや不良の巣窟乱舞高校だと言うことを忘れていた。
「よし、みんな聞け。今日から一週間、うちの学校の大きな時計塔のなかにある、宝を探してもらう、これはみんなの親好を深めてもらうためのものだからな。そうだな‥‥四人一組で行うからそのつもりで。」
担任の水野の言葉を誠を含む数人以外は聞いていなかったが、水野はその光景に慣れていた。
しかし‥‥
「あ〜ちなみにその宝は10万円相当だからな。」
その言葉に皆は食いついた。
「よっしゃぁ、俺が取る!」
「ぃぃや、俺だ!」
口々に皆は言う。
【まぁ四人一組だから一人あたり25000円だがな。】
水野は微笑を浮かべた。