第三話:結城VS小杉
二人はHR委員の座をかけてまっとうに戦おうとする、果たして!!
「おぃ、かかってこいよ」
雅が挑発する。
「先攻はお前に譲るぜ。」
小杉も冷静に対応。
「じゃぁお言葉に甘えてっと。」
そういうと雅は右手のシャツの袖を捲し上げ、小杉に突っ込んだ。
小杉もそれに応じて構える。
そして雅が拳を放ち、それは小杉の顔面に入った。
しかしそれと同時に小杉もカウンターで雅の顔に一撃入れた。
しかし二人は吹き飛ばされる事なく、再び戦いは続く。
「す‥‥すごい‥‥」
誠は思わずこう言った。
しかしこの試合も長くは続かなかった。
「小杉、お前はカウンターが得意みたいだな。」
「へっ、どうだかな。」
「まぁいい、ならこれはどうだ!」
雅がその言葉を言った瞬間、小杉が倒れた。
クラス中にざわめきが起こる。
「えっ、何が起きたの?」
この戦いを見た誠は何か熱いものを感じた。
そして‥‥
「結城君、えっと‥‥その‥‥僕‥いや、俺と友達になってくれない?」
その瞬間今までのクラス中のざわめきがピタッと止んだ。
雅は怖い形相で誠の方へと歩いて行く。
誠はこの時ヤられる!と思い、目をつぶった。
しかし‥‥
「おい、北出っつったか?お前昨日もそうだけどスグに目ツブンのやめた方がいいよ、それじゃ見えるもんも見えねぇ。」
誠は顔をポカーンとした。
さらに雅が続ける。
「よし、友達になる変わりに、俺が今日からお前にケンカの極意を教えてやる。あと俺の事は雅と呼べ、名字だと気が狂う。」
「あぁうん‥‥ってケンカの極意教えるって!?」
「じゃぁそういうことだから今日の放課後グランド前にいろよ!」
そう言って雅はまた教室を出ていった。
「こ、こら結城、またんか〜」
水野(先生)もそれを追いかけ、教室を出ていった。