拝啓、白昼夢カラ愛ヲ込メテ
『もしもし。』
誰だ?
誰かが俺の肩を叩いてる。
『もっしむぉ〜し!聞いてまっすか〜!』
誰だ?俺の安眠を妨げるやつは?
フッ
「うわぁぁ!!!」
『わ、耳弱いんだねぇ☆君、年上の女性に好かれるタ・イ・プ*』
何だコイツ!いきなり人の耳に息を吹きかけやがって!
てかここ何処だ?
俺とあの変態以外は真っ暗で何も見えねぇし。
つーか今まで確か図書館にいたはずじゃあ…
『ここは君の夢の中だよ、イン・ザ・ドリーム・ウェルカーム!☆!』
やっぱり慣れないことをしたから、こんな悪夢を見てしまったか。
この変態野郎なんて今まで出てきたことなかったし。
『Oh!!ショック!!!そんな変態扱いしないで下さいよん♪』
「!!お前読めるのか、俺の心が。」
『アラ察しが速い。その通りさベイべ☆★でもま、ここは君の夢の中なんだしそんなことあってもおかしくはNothingサ¥解る?アンダスターン?』
「まぁ確かに、そうだな。」
にしてもずいぶん変な奴が出てきたもんだ。
ピエロの格好に、背中に鍵束を背負ってる奴なんか現実にはそうそういない。
そういっても、夢の中だからコイツは俺が造ったんだよな。
『ま、いろんなゴタクは抜きにしてちゃっちゃと本題に入るとしやしょう。』
「本題?」
『イェース☆すやすや気持よく寝ている君を起こしてまで言いたかった大切なコ・ト♪ギャー照れる**』
ここは夢の中だから、実際にはまだ俺は寝ている。ということは言わないでおこう。
面倒だし。
『実はね、君のお名前を聞きたいんだよ☆ワッツユアネーーム!』
「は?何でいきなり。」
『何でって……何でだと思う?』
そういって、ピエロは微笑んだ。
今までの笑いかたとは全然違う、とても冷たい、悪寒をさそう仮面みたいな笑いかただった。
けど、気付いたらもうさっきの面影はなく、元に戻っていた。
何だったんだ、さっきのは?
『実は今、友達のいない方々の為に出会い系の登録者を探してるのさ(笑)』
「それ犯罪だと思うんですが。おれ子供だし。笑い事じゃねーし。」
何だこの夢。いきなり変なピエロが出てきたり、名前を聞かれたり…………。
『まあまあ深くは考えず☆★とりあえず自分の名前を言うだけでイーんだよ♪』
「強引だな。」
『そこがワタクシのチャームポインツッ**』
名前、か………。
あれ?こんな事前にも有ったような……?
名前を聞かれて、それで……?
「俺の名前は、
カチャリ
鍵のかかる音がした。