◆3 おかしいじゃありませんか。ヒース公爵が暴行を働いたことはハッキリしてるのに、被害者である私たちばかりが非難されるなんて。
【第三話】
王宮に招かれながらも、たった一人にされて、中年男のヒース公爵に襲われたのは、私、パトリシア伯爵令嬢だけではありませんでした。
同じように、ミレー男爵令嬢も襲われたとわかったのです。
そして、その三日後ーー。
私の実家であるグラスソード伯爵邸において、盛大なお茶会を開きました。
芸術発表会に出展した令嬢方を、お誘いしたのです。
お茶会には、大勢の令嬢方が、参加してくれました。
見事な絵を描いたハーマン子爵令嬢や、彫像を出展したベレット公爵令嬢、そして楽器で美しい音色を響かせたダレアス侯爵令嬢などーー芸術発表会に出展した令嬢方二十四名のうち、二十一名がお誘いに応じてくれたのです。
ところが、ミレー男爵令嬢が来ていませんでした。
「ほんとうに、いらっしゃらないの?」
私が驚いて念を押しましたが、ザックは首を横に振ります。
「はい。男爵家からは正式に欠席の報せが」
見れば、男爵家から丁寧な詫び状が届いていました。
「もっとも、本人が書いたものかは、わかりません。
それなりに調べておきましょう」
当然、娘をお茶会に行かせまいと、ご両親が勝手に代筆させた可能性があります。
ザックはそうした見解を口にしましたが、他の令嬢方が来ているのです。
私は両手を握り締めました。
「残念だけど、みなさんをいつまでも待たせるわけにはまいりません。
話を進めていくしかないわ」
お茶会の席に着くと、令嬢方は一様に、暗い顔をしていました。
芸術発表会のときには、みなさん、あんなに溌剌としていた笑顔でしたのに。
それでも、無言のうちに、わかりあえました。
たいがいの人が、目線を合わせただけでわかったのです。
同じ被害に遭ったのだ、と。
私はテーブルに手を置き、立ち上がりました。
「みなさん。私は何があったかを、いまさら問うつもりはございません。
これからどうすべきかを共に考えましょう。
私は、あのヒース公爵のクソオヤジを許せない。
そして、その後見人である、下衆なドルテア王妃も。
アイツらが私たちを罠に嵌めた事実を明らかにして、これ以上、ドルテア王妃に、あの慈愛に満ちた造り笑いをさせない、笑顔を引き剥がしてやりたい、と思います!」
拍手がパチパチと、まばらに起こります。
でも、わずかな拍手でした。
さらに憂いに沈んだ令嬢もいました。
「でも、どうやって?
できるなら、私も復讐したい。
私はもう、愛する人と一緒になれないーー」
子爵令嬢が、両手で顔を覆います。
訊けば、彼女は内股に大きな傷をつけられたそうです。
文字通りの「傷モノ」になってしまいました。
処女ではなくなったことが、一目瞭然にされてしまったのです。
別の伯爵令嬢も語ります。
「私はこうしてみなさんを前にして口を開いておりますが、相手が男性だと、もう口が動かなくなりました。
お父様相手ですら、顔を見ることすら叶わない」
侯爵令嬢も大きくうなずき、涙を目に溜めていました。
「私も、今朝、ハグしようとなさったお父様を、両手で思い切り押しのけてしまいました。
お父様は驚いたように目を丸くさせたあと、眉を顰めてしまわれましたーー」
多くの令嬢方が、口々に、自分が心的外傷を抱えたことを告白します。
それでも、彼女たちは、このような同じ被害者同士の場でもないかぎり、証言はできない、と言いました。
「家の名誉が損なわれます。
これ以上、お父様やお母様を、困らせたくはありません」
「私の弟が学園に入学したばかりでしたが、もういじめられているようで、家にひきこもってしまいました。
『おまえの姉上は、娼婦まがいの女なんだって?』と級友から嘲られたと」
「王妃様が悪い噂の元凶なのです。
頻繁に開かれる王宮のお茶会で、私たちを貶めている、とお父様から伺いました」
「誰も信じられません。
つい最近までーーそれこそ芸術発表会のときまでは、
『才覚がおありで羨ましい』
『活動的で、未来を担う女性だ』
などと持て囃していたくせに、今では、
『女だてらに目立とうとして、はしたない』
『これだから、我の強い女は』
と、陰口を叩かれるようになりました。
お母様までが、『育て方を誤った』などと嘆いてしまわれたのです。
泣きたいのは、私の方だというのにーー」
私は改めて席を立ち、ドルテア王妃の卑劣さを訴えました。
「ドルテア王妃が狡猾なのは、私たちが被害を受けた、弟のヒース公爵が襲った、という事実を認めていることです。
そのうえで、モラルを損ねていたのは私たち、令嬢の方だ、と貶めているのです」
同席する令嬢方は、誰もが深く同意しました。
「そうですわ。
現に、すでに噂されているミレー男爵令嬢も、彼女から誘ったといわれております。
みなが彼女のことを、噂してましてよ。
平民とも頻繁に性交していた、まるで盛りのついた雌犬のような女だと。
私はもちろん、違うのはわかります。
同じ被害を受けた身ですから」
「私たちは同じ立場ですから、貴女の被害を信じます。
けれども、特に殿方が信じるはずが……」
「ええ、そうね。
オトコどもは、話半分で、面白がってるだけでしょうね」
「おかしいじゃありませんか。
ヒース公爵が暴行を働いたことはハッキリしてるのに、被害者である私たちばかりが非難されるなんて」
「でもーー私は、ミレー男爵令嬢のように、噂の的にはなりたくありません。
純潔を疑われては、婚姻に差し支えます。
今でも私の表情から、お父様もお母様も事情を察して鬱々となさっているのに、これ以上ーー」
そこで、私は令嬢方に訴えました。
今こそ、自分たちが立ち上がるべきだ、と。
「だから、アイツはーーあのヒースのクソオヤジは、レイプを繰り返しているのよ。
これ以上、被害を増やすのは、下の世代の娘にとっても可哀想ではありませんか。
私たちを最後に、被害を食い止めなければーー」
私は拳を突き上げて演説しましたが、逆に、反撃を喰らってしまいました。
「下の世代のことなんかより、自分の身よ!」
「そうですよ。
私自身の名誉が損なわれるうえに、実質、実家も立ち行かなくなってしまう。
王様も王子様も、あの王妃の言いなり。
ドルテア王妃の権力は強大だわ」
「しかも、ヒース公爵の、あの魔法ーー気持ち悪い……」
緊縛魔法のことです。
みなと同じように、私も思い出して、苦虫を噛み潰したような表情になりました。
しかも、驚くべきことを口にする令嬢がいました。
「ヒース公爵が持つの魔法は、あの動けなくする魔法だけじゃないそうよ」と。
私は身を乗り出します。
「他にも、あるの?」
私以外にも、大勢の令嬢方から注目を浴びて、ダレアス侯爵令嬢は喉を震わせました。
「私を襲ったあと、本人が勝ち誇ったように言っていたのよ。
『すでにおまえの子宮には、俺の子が仕込まれている。
俺のことを暴露したいなら、するが良いさ。
その途端に魔力が発動して、おまえの腹が大きく膨らんで、俺の子を孕む、という寸法さ』ってーー」
令嬢方は、みな、青褪めました。
私も思わず、自分の腹に手を当てます。
ここに、あの気持ち悪い下衆野郎の種が仕込まれてる!?
そう思うと、誰もが改めて、怖気に震えます。
口許にハンカチを当てて、おえええっと吐く、令嬢が何人もいました。
ヒース公爵は言っていたそうです。
「姉貴も俺も、元々は低い家柄だったが、この俺様の能力でのしあがった。
あとは姉貴みたいに、安定を得るために名家に潜り込むだけさ。
もっとも、すでに俺は姉貴のおかげで公爵になれたが、せっかくだから母体も尊い血筋の方が良いだろ?
だから、どの腹を使っても申し分のない血筋の子供が得られる、そういう家柄の令嬢をできるだけ多く犯してるんだ。
はっはは。
貴族の令嬢方にも、俺のような下賎の血を取り入れることは正しいんだぜ。
お偉い家同士でくっついてると、身体の弱い子供ばかりになるっていうじゃねえか。
俺のおかげで、強い子を産むのってのは貴族女性にとっても嬉しいはずさ」とーー。
あの病的な強姦魔が語ることが、嘘か本当か、わかりません。
でも、ほんとうだったら、あまりに恐ろしい。
あんなヤツの子供を授かりたくありません。
ですから、告発の協力はできない、と大勢の令嬢方は結論づけたのでした。
お茶会終了に際して、私、パトリシア・グラスソードだけは、それでも宣言しました。
「それでも、私は諦めない。
陰からでも良いわ。
貴女方の応援があると信じて、私は頑張ります!」と。
◇◇◇
みなが帰った後ーー。
お父様ーーグラスソード伯爵が私、パトリシアを執務室に呼びつけ、伝えました。
「王家から報せだ。
一週間後、王宮の舞踏会場で、盛大なパーティーが催される。
ライン王子様の婚約発表だ。
お相手は、隣国の第三皇女レイナ姫だそうだ」
お母様が頬を膨らませて、私を睨みつけます。
「せっかく王子様が、『自国の令嬢を、嫁に迎えたい』とのご意向でしたのに、そのことごとくがふしだらで、王妃に相応しい令嬢は一人もいなかったそうよ。
とんだ恥晒しだわ。
ヒース公爵についても、貴女の方から誘ったって評判になってるわ。
もう、私、母親として恥ずかしくて、世間様に顔向けできない!」
よよと泣く母親を冷めた目で眺めながら、私、パトリシアは思いました。
とうとう、自分への悪評が出回り始めたようね、と。
私は最後の賭けに出ました。
父親のグラスソード伯爵に正面から訴えたのです。
「お父様。どうして卑劣な王妃に与するのですか!?
ザックのご実家を陥れたのは、ドルテア王妃と伺っております。
それなのに、ザックをお引き取りになられた。
それほどの見識をお持ちでしたのに……」
ムッとして父親は顔を顰めました。
「私はザックが可哀想に思ったから引き取った。
それだけだ。
でも、差別主義者を許したわけはない」
それでも、娘は引き下がりません。
「お父様。私は、昔に何があったのかは存じません。
ですから、過去がどうであったかは問いません。
ですが、今現在のお父様の態度には不満があります。
娘である私が、卑劣な手によって辱めを受けたのですよ!?
それなのに今のお父様は、王妃とその弟ヒース公爵、加えて隣国に媚びておられる。
今現在、誰が差別を行なったのか、暴行を行なったのか、良く考えてみてください」
図星を突かれたとみえて、父親はダン! と強く机を叩いた。
「うるさい、親に向かってなんだ、その口の利きようは!
誰が育ててやったと思っている!?
病弱なおまえを養い、ステンドグラスの工房だって、私が建ててやったのだぞ!」
対する娘は冷静です。
静かな口調で訴えました。
「それとこれとは、話が別です。
お考え直しください、お父様。
未婚女性を罠にかけて手籠にするようなクズに与することは、結果として家名を貶めることになりますよ!」
娘の願いはむなしく、父親に聞く耳はありませんでした。
「ええい、体力がついたと思ったら、すぐにこれだ。
ステンドグラスが評判になろうと、収入を得ようと、おまえは娘なのだ。
父に刃向かうのは許さん。今すぐ、この屋敷から、出ていけ!」
私、パトリシアは溜息をついて踵を返し、執務室から出ていきました。
振り向くつもりはありません。
これ以上、父の顔を見たくなかったのです。
といっても、これからどうしたら良いのか、まるで見当がついていませんでした。
(出ていけと言われても、いったいどこへ?)
う〜〜ん、と首をかしげて腕を組む私、パトリシアに、声がかかります。
「相変わらず、後先考えないお嬢様ですね。
旦那様に啖呵を切るなら、家を出ていくくらいの準備はしておかないと」
侍従のザックが、執務室近くで待っていました。
彼は私がお父様と決裂すると見越していたようでした。
「ザック、貴方までが出ていく必要はーー」
「私はお嬢様と共にいます。
私はお嬢様付きの従者なんですから」
「ありがとう」
彼の胸に顔を押し付け、声を殺して泣きました。
涙があふれて仕方ありませんでした。
◇◇◇
しばらくして、ザックに導かれるようにして、私は玄関を出ました。
そして、すでに荷物を積めた馬車に、私が乗ろうとします。
そのときーー。
「危ない!」
いきなりザックが私の腕を引っ張り、覆い被さりました。
(いったい、なに!?)
私が驚いて、目を白黒させた、その瞬間ーー。
バガン!
奇妙な破裂音を立てて、突然、馬車が爆発したのです。
何も知らなかったのでしょう。
台座に座っていた御者と、二頭の馬が、あっという間に、焼け死んでしまいました。
燃える馬車を眺めて、呆然とする私に向けて、ザックは囁きます。
「火薬の匂いがしました。
お嬢様のお命を奪おうとしたのです」
「誰がーー?」
ザックは哀しそうな目をします。
屋敷の方に目をやると、二階の窓辺から、お父様がこちらを見下ろしていました。
もの凄い怖い表情をしています。
「まさか、お父様がーー!?」
「あれほどの爆音が轟いたのに、屋敷から誰も出て来ません。
私たちや御者のほかは、あらかじめ馬車が爆発することを承知していた証です。
一刻も早く、屋敷から離れましょう」
ザックが私の手を取って走る。
「どこへ?」
「話は通してあります。
屋敷が不穏な空気に満たされたことぐらい、わかっておりましたから」
ザックはすでに工房の従業員たちに話して、平民街にある倉庫に匿うことを約束させていたのです。
さらに、老いた貴族たちからも、陰で資金援助をもらっていました。
パトリシアのステンドグラスによって、身体を癒されたことに感謝していたのです。
(ほんと、ステンドグラスを作ってきて良かったわ……)
ザックに力強く引っ張られながら、私、パトリシアは、心を強く持たなくては、と改めて自分に言い聞かせました。
◇◇◇
王宮のドルテア王妃の許に、パトリシアの暗殺に失敗した旨が報告されました。
馬を馳せて報せてきたのは、パトリシアの父親グラスソード伯爵です。
ドルテア王妃とグラスソード伯爵は、昔から懇意だったのでした。
「さすがに、実の娘相手には、非情になりきれないようね」
ドルテア王妃は舌打ちします。
ザックの実家グリーンヒル侯爵家を潰す際に、王妃の命を受け、最も働いたのが、じつはグラスソード伯爵だったのです。
伯爵が、ザックを引き取ったのは、罪滅ぼしの意識というよりも、反王妃派の動向を掴むためにも、旗頭になり得る人材を手元で飼っておき、コントロールすることを狙っていたからでした。
でも、まさかパトリシアが、王妃と敵対することになるとは思ってもいませんでした。
「ヒース様が、パトリシアを襲うことさえしなければ……」
グラスソード伯爵は悔しそうにつぶやきます。
パトリシアに宛てた、ライン王子からの手紙を、ドルテア王妃に届けたのは、グラスソード伯爵でした。
「ライン王子様が、ウチの娘に懸想してますよ」と、母親の王妃に伝えたのです。
すると、王妃は、ぜひ娘さんに王宮に来るよう、伯爵に催促したのでした。
パトリシアを弟ヒースに襲わせて、王子との婚約を辞退してもらおうと考えたのです。
さすがに、そこまではグラスソード伯爵は、想像していませんでした。
王妃は、かしずく伯爵に向かって、形ばかりの謝罪をします。
「すまなかったわね。
弟は下半身がだらしないのよ。
でも、息子のライン王子が、貴方の娘に興味を持つなんて。
困ったのは私の方だわ。
せっかく隣国の皇女との縁談を進めている最中だったというのに……」
グラスソード伯爵家の嫡男であるアランは、現在、隣国に留学中で、魔道具製作を学んでいます。
その傍ら、彼の名義を介して、密かにグラスソード伯爵家で製作した剣を何十本か隣国に持ち込み、好評を得ていました。
武器の外国への輸出は法律で禁じられていましたから、かえって莫大な収益をあげていました。
伯爵は顔をあげて、ドルテア王妃に進言しました。
「我がグラスソード家は、王妃様と一蓮托生の関係にあります。
家のためならば、私は娘、パトリシアを切り捨てる覚悟はできております。
とはいえ、娘にはザックが付いております。
容易に捕らえることはできませんでしょう。
ですが、パトリシアは存外、意志が強い。
辱めを受けながら、泣き寝入りする性格とは思われません。
いずれ王妃様やヒース公爵を弾劾するため、衆目の場に姿を現わすでしょう。
おそらくは、王子様の婚約発表の舞台に仕掛けてくるかと」
ライン王子が隣国の皇女と婚約する、その宴が舞踏会場で開かれると、父は娘に、すでに伝えています。
王妃は紅い唇を舌で舐めました。
「それはちょうど良いわ。
近衛騎士団長にも伝えておいて、血気盛んなお嬢さんを、わざと会場に誘い込んであげましょう。
心配いらないわ。
私の弟は緊縛のほかにも、手癖の悪い魔法が使えるから。
アレで王様もおとなしくなってくれたのよ。
そうね。念のために教会に賄賂を贈って、神官を派遣してもらおうかしら。
私と弟に刃向かうネズミどもを、一網打尽にしてあげるわ!」
◇◇◇
一方、その頃ーー。
ザックに手を引かれて、私、パトリシアは、平民街へと到達して、隠れ家となる倉庫に辿り着いていました。
そこで、思わぬ知人と再会したのです。
「あら。貴女はミレー男爵令嬢!
お茶会にもお顔を出さないので、心配していました」
私が声をかけると、ミレー男爵令嬢は、パアッと明るい表情を見せました。
「ご機嫌よう、パトリシア様。
私は実家から追い出されてしまいました。
お父様は、『お茶会には顔を出すな、恥ずかしいから引っ込んでろ』というのです。
『嫌だ!』と言って、外に出ようとしたら、『二度と家に帰れると思うなよ』と、お父様から勘当を言い渡されました。
それでも家を出てしまったのです。
当てもないのに。
思わず、貴女の屋敷に足を向けていましたわ。
そこを貴女の侍従に呼び止められ、ここを紹介されたのです」
ミレー男爵令嬢は、右腕を怪我したようで、包帯がぐるぐる巻きになっていました。
街へ出たとき、フードを被った不審者から、いきなり斬りつけられたそうです。
彼女は自嘲気味に笑いました。
「ほんとうに、この隠れ家を紹介していただけて、ありがたいですわ。
あと少しで殺されそうになったところを、パトリシア様の工房に勤める方々に救けていただいたのですわ。
私、よほど人様から嫌われてるみたいで……」
私は怪我をいたわるように、お守りのステンドグラスのブローチを包帯に当てながら、明るい声をあげました。
「私たち、ほんと、お仲間ね。
お父様に切り捨てられたことも、後先考えないことも。
そして、あのクソオヤジと王妃の化けの皮を剥がしてやろうって思ってることも。
こうなれば、何がなんでも意地を通すわ。
二人だけでも頑張りましょう!」