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07

とりあえずベースポイントを割り振って、現在のステータスはこんな感じ。

一気に振り分けてしまった。今余らせておく必要も無いだろうし、ベースレベルを早めに上げてしまいたいしな。



――――

名前:梵天丸

Suit(スート)Spade(スペード)


ベースレベル:3

スキルレベル:2


ベースポイント:0

攻撃力:10 (+1)

肉体 :5

精神 :2

器用さ:8

幸運 :2


職業 :無職(ノービス)


スキルポイント:0

スキル:

≪休息≫


装備 : 木刀 ▽

――――



攻撃力に5振ってこれで倒す速度を上げようという算段。

あとは肉体と器用さに振っておく。肉体は貰うダメージを少しでも減らせたら良いな、くらい。

残りを器用さに割り振って、これで投石が少しでも当たりやすくなると良いなぁ。


再開しても安全マージンは確保しながらだ。

やっぱり中々当たらない小石をぽいぽい投げ、釣り出して一匹ずつしっかりと狩っていく。


「フフフ、調子に乗ったりはせんよ、悪いな!」


誰に言うでもなく呟いちゃうんだな、これが。

先程と同じパターンで、のそのそ向かってきた所を一発、続いて飛び掛かってきた所に今度は冷静に合わせて叩き落す!よし。


おっ、消えた所にドロップ品らしきアイテムが落ちている。

羽毛かな?と拾い上げると左手首に吸い込まれていった。



――――

ドロップ品を取得したことでステータスウィンドウにインベントリ機能が追加されました。

ステータスウィンドウを開いて、横にスライドするとインベントリが表示されます。

――――



おお、目の前に小型のAR画面が現れた。つかポップアップ通知機能なんてあるんだな。こういうので説明するんなら修練場とか要らないんじゃないか?

まぁ良いか。

ステータスウィンドウを呼び出してインベントリを表示させると、グリッドの中に先程の羽毛がデフォルメされて浮いている。


(説明は、タッチすれば出るかな?お、出た)



――――

小白兎(ホワイトラビ)の毛

小白兎のふわふわの毛。

――――



説明文が内容を全然説明してないけど?あと何に使えるとかは出ないのか。

ステータスウィンドウを閉じ、次の小白兎(ウサギ)に狙いを定める。


そういえばステータスを割り振った感想だが、心なしか小石が当たるようになった気がする。あ、いや気のせいだわ、今までに無いほど離れた所に飛んでったわ。さっきは3回投げて当たったと思ったら今度は5回投げても当たらない。


「やっぱスキル取らないと駄目だなこれ」


このままだと時間が掛かりすぎるので、1匹はぐれて草をもしゃもしゃと食べているウサギが居たのでジリジリと接近して能動(アクティブ)かどうかチェックする。

しっかりと木刀を構えたまま、じりじり、じりじり。


ゴッ!


(よし!しかも一発か!攻撃力に振った恩恵が出てきたな!)


また出たドロップアイテムの羽毛を拾い上げてインベントリにしまう。

もしかしたら不意打ちボーナスとかもあるのかもしれない、色々試したくなってきたぞ!





――ファァン!


そのまま三匹、四匹と順調にノーダメージで狩ると今度はスキルレベルのファンファーレ。



――――

名前:梵天丸

Suit(スート)Spade(スペード)


ベースレベル:3

スキルレベル:3


ベースポイント:0

攻撃力:10 (+1)

肉体 :5

精神 :2

器用さ:8

幸運 :2


職業 :無職(ノービス)


スキルポイント:0

スキル:

≪休息≫

≪ガード≫


装備 : 木刀 ▽

――――



≪ガード≫のスキルが生えた。しかしスキルポイントは増えないんだな、その辺は無職(ノービス)だからなのか。この辺は転職したら分かるか。

スキルの詳細は以下の通りだった。



――――

≪ガード≫

パッシブスキル(常時発動)

無職(ノービス)が習得できるスキル

攻撃を防いだ場合にダメージを少し削減

――――



まぁ分かりやすいな。どこまでが攻撃を防いだ判定になるのかが不明だけど。ちょっと意識して防いでみるか。

3匹目は一発目では倒せなかったが、4匹目は一発で倒せた。

一発目殴った時の差は無かったように思うから、モンスター毎に個体差とかあるんだろうか。


まぁ順調だからこの調子でやっていこう。





――パパラーパー!(ファァン!)


暫く同じ調子で十数匹狩ったところで二重ファンファーレが鳴り、目標の5レベルに届いた。



――――

名前:梵天丸

Suit(スート)Spade(スペード)


ベースレベル:5

スキルレベル:4


ベースポイント:10

攻撃力:10 (+1)

肉体 :5

精神 :5

器用さ:10

幸運 :2


職業 :無職(ノービス)


スキルポイント:0

スキル:

≪休息≫

≪ガード≫

≪ダッシュ≫


装備 : 木刀 ▽

――――




途中で上がったレベルのポイントはまた適当に割り振っておいた。

器用さの数字が気持ち悪かったので5の倍数に、残りのポイントは迷ったが今後の事を考え念のため精神に割り振っておいた。まだまだ先の事だが、魔術を使う予定もある。


今増えた分は、ベースポイントが10、スキル≪ダッシュ≫か。

ベースポイントは1レベル当たりに5ずつ、って訳じゃないんだな。考えられる辺りは5レベル毎にボーナスってところか。


スキル≪ダッシュ≫は、と。



――――

≪ダッシュ≫

パッシブスキル(常時発動)

無職(ノービス)が習得できるスキル

走って移動出来る距離が少し伸びる

――――



走る速度が速くなるとかではないんだな。意外としょぼい効果でガッカリである。

いや待て、ここは現代忍法【やや後ろ向きなポジティブシンキング】の出番だな。


効果が「走れるようになる」じゃなくて良かったと考えよう!うん!


しかし、こういう移動系統のスキルは良いよな、早く移動出来る、ってだけで利点だ。

いや、よく考えたらベースレベル上げたら必然的に転職前にスキルレベル上がるから、すべての人が手に入れるんだわ。もはやアドバンテージもクソも無いじゃねぇか。



さてベースレベルが転職可能なレベルに達した様だが、この後どうするか。

すぐに転職しに行っても良いのだが、どう見てもスキルがもう一つくらいレベルが上がりそうである。


正直こればっかりは上がるかどうかも分からんしなぁ。

そろそろ昼だし、昼飯時くらいまで試してレベルが上がらない様だったらやめる、くらいの感じで良いか。


とりあえずポイントだけ適当に振ってしまおう



――――

ベースポイント:3

攻撃力:14 (+1)

肉体 :5

精神 :5

器用さ:10

幸運 :5


装備 : 木刀 ▽

――――



一旦小白兎を一発で倒せる程度にして、一応投石が当たんないかなー、を期待して今度は幸運に少しだけ、と。


さて、目の前のウサギを片してしまおうか。





狩りを再開して、色々試していたら夢中になってしまっていた、突然今まで見たことが無いほど大きい小白兎(ホワイトラビ)の親玉みたいなのが現れた。体長は小学校高学年くらいのサイズ、白い毛並みにピンと尖った黒くて長い耳。同種の進化した姿、って感じ。

いつの間にか結構街道から離れてしまっていた様で、周りに腰丈ほどの茂みが目立ち視界が悪くなっていたのか、発見が遅れてしまった。


(こいつがアクティブなボスモンスターとかだったら、キツイなぁ)


兎の親玉はどう見てもこちらに反応しているようだ。金色の瞳はこちらを睨み付けている様にも、眺めている様にも見える。


みんなこれだけは覚えておいて欲しいんだけど、マジでげっ歯類の表情って「無」なんだぜ。って力説していた中学時代の飼育部の同級生を思い出す。あぁ安藤君、げっ歯類ってデカいと結構怖いんだね。そっちは知らなかったよ。


いきなり突進されては堪らないので、木刀を構えながら一歩距離を取る。

のそり、と身体を揺らすが、いきなりは飛び掛かってこない様だ。


奴が何をしてきても良いように、一歩、もう一歩、と距離を取る。


2m程離れた所で、気合を入れ、痛くなる程に木刀を握りしめる。


大きく一息。モンスターからは目を逸らさないように、よし!


一気に後ろを向いてダッシュ!うおおおお、逃げろおおおお!





街道が近くに見えてきた辺りで後ろを振り向くと兎の親玉は追ってきていなかった。


(いやぁー……あぁいうの倒しに行ける程後退のネジ緩んでないんだわ……。むしろ後退のネジは溶接して絶対外れないようにしてるんだわ……)


ぜぇぜぇと肩で息をして、膝に手をついて呼吸を整える。逃げてる途中に人が居なかったから良かった。追っかけてきているかどうかなんて見てなかったけど、もし追っかけてきてたら擦り付け(MPK)みたいになってたからなぁ。


街道を歩いているプレイヤーから、なんだなんだという感じの視線を感じるが、一旦無視。

街道周りは大分人が多くなってきている。結果として奥の方に進んだのは他の人の邪魔にならなくて良かったのかもしれないな。


ステータスを振った結果として、小白兎は一発で処理出来るようにはなっていなかった。なんでや!

ついでに投石は当たるようになったような気がするような、そうでも無いような。1回だけ1発で当たったのだが、その後は同じような感じ。気のせいかな。


そして肝心のファンファーレは鳴らず、途中で何匹倒したのかもよく分からなくなってたから、どうしようか悩むところである。正直このまま狩りをして上がる気もしないし、そろそろ昼飯も食いたいし、この辺でやめておくか。


おっと、そう思ったら目の前に小白兎が沸い(スポーンし)た。こいつくらい倒しておくか。


――ファァン!


いや上がるんかーい。

書いてたら楽しくなってしまって全然転職までいきませんでした。

これからは本文内で説明しきれない用語があったらこちらで補足します。

次回予告的な奴は書き終わってたら書くようにします。


~~~~~~~~~~~~~~~~~


※MPK

モンスタープレイヤーキルのこと

アクティブ状態のモンスターを引き連れて、他人に擦り付ける事、大体のネットゲームでこれをやるとマナー違反。通報されてもおかしくないのでやらないようにしましょう。


※スポーン

モンスターがマップの中で自動発生すること

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